今日は、ドイツ統一の日ということで祝日です。
ドイツの「再統一」(Wiedervereinigung)と一般に言われていて、
祝日の正式な名称は ”Tag der deutschen Einheit” (ドイツ統一の日)です。
この日は毎年、記念式典をドイツの各都市で持ち回りで行い、
今年は25年という節目の年で、フランクフルトがその会場になっています。
その為街の中心は大きな歩行者天国になり、盛大な催しが行われるようです。
国の要人がフランクフルトに来るので、たくさんの警察車両をここ数日みかけました。
25年前の再統一は、ドイツ連邦共和国「西ドイツ」にドイツ民主共和国「東ドイツ」が編入されたのです。
旧東ドイツは東側の社会主義国の中では一番経済が発展していて、
「社会主義国の優等生」とよばれていたそうですが、
経済大国だった旧西ドイツとの格差は非常に大きかったと言われています。
今でも、東西の失業率、収入などの格差はあるし、本当の再統一にはまだまだ時間がかかりそうです。
でも、今の首相・大統領が旧東ドイツ出身というのは興味深いものだったりします。
私の場合、ドイツでの滞在が長くなっても、
東ベルリンで暮らした1年間の事を忘れることはありません。
私にとってのドイツはいつまで経ても東ドイツなんだろうな~って思います。
楽しい思い出ばかりではない1年だったし、
今から思えばよく登校拒否を起こさずに学校に通ったなって思います。
今回、父親に私が小学生の時に使っていた教科書を持ってきてもらいました。
私の記憶では、教科書は学校に返さなければいけない決まりになっていたのですが、
担任の先生が思い出に持って帰っていいと言ってくれたのだと思います。
ドイツ語の朗読の教科書には、普通のお話とお話の間に
テールマン(ワイマール共和期のドイツの政治家。ドイツ共産党 の党首。)
レーニンの伝記まで入っているというかなり政治色が濃いものです(苦笑)
初めて筆記体を練習させられた・・・万年筆ではなく鉛筆で書いて怒られたのもいい思い出(笑)
音楽の教科書には、メーデーの労働者をたたえる歌があるし・・・
(これは、授業で練習してメーデーの日に工場に歌いに行った記憶があります)
小学校の日常風景・・・まさに同じことしていました(笑)
あの頃はドイツ語が、ちゃんと理解できていなかったりで朗読の成績は本当に悪かったのです。
どんな内容だったのかというのが前から気になっていたので、
もう一度読み直してみようと思って持ってきてもらったのです。
西ドイツ出身の相方君はかなり呆れています。。。
東ベルリンの1年に比べたら、今の不便さやストレスは可愛いものだな~って思えます。
あのころは、もう一度ドイツで暮らせるなんて思っていませんでした。
東西ドイツの再統一なんてみんな考えていなかっただろうし・・・
良い事ばかりではないけれど、
やっぱり再統一できてよかったって改めて思う19年目のドイツ生活で迎える25年目の再統一記念日です。。