すっかり秋になったドイツです。
クリスマスのデコレーションをするのにはまだ早いし・・・
ってことで、いつも飾っていた煙突掃除屋さんの煙り出し人形から
暖かそうなマントと耳当てをしている、
飾りランタンをもつ煙り出し人形に変えました。
今年の春にクラウス・メルテン工房からやってきたものです。
昔ながらの、Brotteigで作られたもの。Brottteigについての記事は→☆
メルテン工房にたくさんある、煙り出し人形のモチーフの中から
私が決まって選ぶのは、普段も飾れるものでザイフェンの村の生活と繋がりのあるものです。
今回は、ランタンのものが欲しいなって思っていたいたのですが、
まさかBrotteigのものが手に入るとは!電池でちゃんとライトも付くとっても細かい作りになっています。
ランタン4面のモチーフはとっても細かく丁寧に作られています。
鉱夫
天使
ピラミッドをつくる職人
ろくろ職人
すべてザイフェンとかかわりの深いモチーフです。
写真ではわかりませんが、くわえているパイプにはいつも同じ赤い花柄が。
今度、どんな意味があるのか聞いてみたいです。
おもちゃ博物館の資料によると・・・
ザイフェンでは、昔からクリスマス前のミサに行くときなどに、
綺麗に装飾されたランタンを持っていく習慣があったのですが、
1915年に大きな変化が訪れます。
1914年に当時ザイフェンのおもちゃ職人学校の校長だった、
Alwin Seifert教授がクリスマスイブの日に、
子どもたちがたくさんのランタンを持って教会に行くのを見かけたそうです。
市販のランタンが多い中、木で作られたランタンがひとつ目に留まり、
Otto Frohsというろくろ職人の名前がそこに書かれていました。
色々と聞いていくうちに、
昔は父親が自分の子どもの為にランタンを作っていたということがわかりました。
教授は、その後自分の学校の生徒達
にいろいろなモチーフのランタンを作る課題を出したそうです。
翌年のクリスマスの時には、聖家族・花・村の生活・動物・星などの
60ものモチーフのランタンが作られたんだとか。
その後は、型紙を家に持ち帰り自分の兄弟のためにランタンが生徒の手でつくられるようになり、
その年のクリスマスイブには、100ものランタンを持った行列ができたそうです。
1つのランタンからわずか2年で100!!!
雪の積もるザイフェンの村では、ランタン行列はとっても幻想的な風景になっただろうな・・・
今でも、ザイフェンの中心の道には、
いろいろなモチーフのランタンが付いている街灯があります。
私も、学生の頃に小さなランタンを買って、クリスマスのころに飾っていたんですが、
今回このエピソードを知ってから、ランタンへの思いが少し深まったような気がします。
こういう小さなエピソードなどを付けてもらえるメルテン工房の貴重な煙り出し人形。
これからも大切にしていきたいと思います。