あいにくの雨になった2日目、朝ごはんのあと毎回恒例になっているハイキングコースの山へ。
山奥からはイノシシの鳴き声が聞こえたりしている、雨雲の中にすっぽりと包まれている山の中を歩きました。
Kayaはもちろんリードフリー、知っている山道なので大ハッスルしています(笑)
Kayaを散歩で疲れさせたあとはPockau近郊の
Kalkwerk Lengefeldへ
鉱夫さんがお出迎え。
使われていたドリル。重さが40Kgあり、
しんどい仕事の為、昔は働いている人たちの平均寿命は35-40歳だったそうです。
石灰岩の採掘場跡
レンゲフェルト石灰工場では、とても体力的にもしんどい石灰の採掘、加工、精錬
といった仕事が春先から秋まで行われていました。
石灰鉱山がお休みの冬の間は、鉱夫たちは、織物業をして生計を立てていました。
前回行った、Seiffen近郊の鉱夫は、木工業をしていたのと同じような感じです。
当時の家の中の様子。
冬の間はコウモリの冬眠のため、人の出入りが禁止されています。
ここ一面に6-7月には野生の蘭が咲きます。
終戦前にはドレスデンの有名な絵画をここの窯に隠して、連合軍から没収されないようにしたようですが、
残念ながら戦後、ソビエト軍に持って行かれてしまい、
中には50年代に戻ってきたものもあったようですが、未だに返却されていないものもたくさんあるそうです。
ここは、工場が閉鎖された後も文化遺産として今年のユネスコ世界遺産の候補に入っています。
今年の6月に正式に
ユネスコの世界遺産リストにエルツ鉱山文化と風習が選ばれますように。
建物の歴史が好きな相方君は、受付のおじさんに見学後に
自分の職業やレンゲフェルト石灰工場の事をいろいろ話していました。
そうすると、1995年に創設されたこの地域の人たちの同好会
Die Knappschaft Lengefeldが保存している
坑道跡に特別に連れて行ってもらえることに。
石灰工場から出る水を流すために掘られたのですが、道路の向かいの森の中にあります。
この坑道もすべて、ボランティアで地域に住んでいる人たちで修復していったのだとか。
エルツ山地の山の中には、地域の人たちによって保存されている鉱山跡がたくさんあります。
小さな入口から、同好会のお兄さんの説明を聞きながら3人で入っていきます。
昔は、すべて手作業で掘っていったそうです。本当に気が遠くなる話です。
開通した年が刻まれています。
手で掘り続けても本当にまっすぐな道。
いつものことですが、この地域の人は本当に親切です。
ここの地域の文化、仕事に誇りを持っているという事が伝わってきます。
ただ、お年寄りは方言がきつかったりするので理解するのに苦労するのですが(笑)
お天気はいまひとつでしたが、充実した一日でした。