続・トコモカリス無法地帯

うんざりするほど長文です。

1勝3敗 ヤマトのキットって組みにくい

2012-10-22 01:50:27 | 収集物
ここのところ毎日のようにプラモデルを組み立てているのですが、パーツ色分け・スナップフィット・ポリキャップ使用が当たり前の最近のガンプラ作成にも少し飽きてきたので、別のキットにも手を広げていました。昔の接着剤使用するタイプ。接着剤が乾燥する時間の都合もあるので何個か並行して作っていたのですが、失敗しました。そんなに凝ったことしてるわけではありません。説明書通りのストレート組み。それなのに作れない。私はこれでも30年くらいプラモデル弄ってきてますから、ストレート組みくらい出来て当たり前だと思ってました。事実、ザブングルのウォーカーマシンやら、マクロスのデストロイドやら、実質1時間程で組めました。
それなのにあるシリーズでは4個買って3個を失敗しました。

「宇宙戦艦ヤマト」

昔は百円で売ってた小さいやつ。今は二百円で再販しているのですが、なんとなく適当に買ってきて組んでたらコイツが難しいのなんの。小学生の時に一度ヤマトを作ったことがあったのですが、その時は船体横の機銃砲座が作れなくて諦めたことを思い出しました。小学生の不器用な手ならともかく、プラモデルに慣れた今の自分ならこんな食玩みたいなキット余裕じゃね?とか考えてましたが、甘かった。

プレアデス ×
デスラー艦 ×
新デスラー艦 ×
ラジェンドラ号 〇

完全に負けです。ラジェンドラ号なんてパーツ数が20も無いんですけど。それでようやく組めました。
昔のプラモデルって難易度高いのです。現在の技術ならパーツ一発抜き、本体にモールドが付いて当たり前の造形部分が別パーツ。すごい細かいパーツ分割です。僅か3ミリ程の箱状パーツを4枚の部品を組み合わせて作ったりするのです。1個1ミリくらいのをちまちま張り合わせる。接着面が小さいうえに、パーツの合いも良くなかったりして接着剤が隙間から溢れるなんてザラ。指についた接着剤が他の部分に触れて指紋跡が着くのもザラ。説明書の図が下手くそで部品も向きが分かりにくいのもザラ。あまりにパーツが小さくてニッパーで切った勢いで飛んで紛失するのもザラ。親切設計のガンプラで育った世代にはあまりに厳しい内容、自分の知っているプラモデルのセオリーなど全く通用しませんでした。タミヤもハセガワもタカラもイマイもアリイもアオシマもこんなに難しかった覚えはありません。可動箇所など一つも無いくせにこの難易度。ピンバイスで穴を開けてどうとか、ヤスリで削ってどうとか、そういう瑣末な問題ではありません。接着させるだけで難しい。昔は無かった流し込みタイプの接着剤を使用しているのですが、それでもうまくくっついてはくれません。接着面が小さすぎるのです。金型も傷んでるからパーツの合いが悪いし、そもそもこの頃のパーツは原型だって手作りで、そこから型取りしているから、どうしたって歪みやら何やらあってそれを接着剤で強引に組み立てるわけだし、現在のCADでミクロ単位で設計しているガンプラと同じ感覚では通用しないのです。

他に作ってたザブングルやバイファムやマクロスのキットは接着剤がはみ出したりすることもなく、普通にキレイに作れたので、私の腕が落ちてるわけではなさそうです。

やっぱりヤマトのプラモを作るのは難しいのです。


もういいかい

2012-10-16 23:31:43 | 好き嫌い趣味
数年前に身体がシステムダウンして意識が薄くなっていた頃、あまりに具合が悪いので普段から割と死を覚悟しながら生活してて、実際色々な執着や関心が消えて、なにもかもどうでもいいやとか思っていました。やり残したこと、心残りなこと、まとめて気持ちが離れていって、ただ苦しまないで消えたいと思っていました。当時は「エヴァンゲリオンの新作観るまでは死ねない」とかくだらない事も言ってましたが、もうじきその新作が公開されるというのに私はあまり興味がありません。別に物語はどうでもいいから初号機大暴れ大破壊大殺戮が観たいだけのようです。いまだにダラダラ続いてる漫画版、そちらでも初号機は量産機軍団に負けたらしく20年も引っ張っておいて、未だに客の期待をはぐらかす展開にもううんざりです。とっくに単行本など売っぱらっていてもう読む気も無いけどな。

思い返すと2012年は私の「もうこれで気が済んだ」にリーチがかかった年でした。これがしたら思い残すことないという課題がいきなり半分位消化されてしまって、気持ちの整理が大分進んだので、棺桶に片足突っ込んでいた状態から両足揃えるスタンバイに入りました。

HGUC。ガンプラの話です。ティターンズのモビルスーツ、数年前から、あとハンブラビとメッサーラがキット化したら満足だな、もう買うの無いやーとか思ってたら今年ハンブラビがキット化されてしまいました。あとはメッサーラだけだ。あれが出たら買って組んでそれで終わりにしようと思います。ジムスナイパーⅡとかバイアランまでキット化されたのは嬉しい予想外でしたが。正直なところバイアランて変な形してて数ヶ月前までブサイクMSだと思ってました。買う気もありませんでした。でもチラリと見たサンプル写真で予定変更。バイアランの何が変てあの腋のバーニアのせいでおかしな体型になってるのですが、その写真は組み替えて胴体のすぐ横に腕が付いてる。それだけのことなのにすごいイケメンに見えます。この子は素材は悪くないのに組み方がまずかったのね。
この調子でバウンドドックとか出るといいな。ボリノーク・サマーンまでは頑張らなくてもいいけど。あとバーザムは元絵忠実にしてもカトキアレンジしても文句言われるだろうから商品化は無理だと思います。

ウルトラ怪獣シリーズ。今月ラインナップにアーストロンが入りました。前の劇場版ウルトラマンに登場したそうで、グビラ、ゼットンはすぐに商品化されましたがアーストロンは何も無し。当時はせっかくの新作出演なのにとがっかりしたのですが今になって新規造形で正規ナンバー入り。Exじゃなかったのね。このアーストロンという怪獣はデザインとしては大変シンプル。直立トカゲ型の旧恐竜タイプで頭頂部に一本角。見るからに怪獣らしいストロングスタイルの正統派です。似たような頭に一本角怪獣のブラックキングとかは上位互換のように一見思えるのですがあれは装飾過多でちょっと美しくない。アーストロンの現物も手に取るとちょっと目が大きい気がしたけど、新マンの資料で確認したらコイツは元々目がデカかった。初代の頃のゴモラやレッドキングの小さくて怖い目とは若干造りが違う、印象も違う。なによりボリュームが結構ある。最近のウルトラ怪獣は材料費をケチるせいか、たまにサイズのちっこい奴がいて、アーストロンも角で身長稼いでる分、全体が縮められてはいないかと多少不安があったのですが今回はそんなことはありませんでした。Exレッドキングなんて酷かった、腕が大きくなってるデザインのせいで相対的にボディ全体が小型化。通常レッドキングと並べられない程サイズが違いました。強化型のはずなのに全然強そうに見えません。悲しくなりました。
さて、アーストロンが片付いたので怪獣集めもほぼ満足。あとはムルチが出たら本当にもう心残りが消えます。
私の希望は、初代はゴモラとレッドキングで満足。セブンも恐竜戦車が出たので気が済みました。エースはベロクロンとバキシムが揃ったので十分。タロウ以降はどうでもいいや。だからあと欲しいのはムルチだけなんだよ。

でもバンダイのウルトラ怪獣事業部に、私の残り少ない命と引き換えに一つだけ商品化できる権利をもらえるとなったら「カイテイガガンを作ってください」と迷わずお願いするけどな。これが命の無駄遣いか奇跡の大快挙に見えるかは人によって違うだろうけど。


ガンナー度

2012-10-15 20:14:10 | 収集物
毎日ガンプラ作ってて内容の構成比率に気づきました。砲撃戦仕様な奴がやたら多い。私は接近戦仕様の作品を見て育ってきているハズなのですが、自分で動かすにはガンナー好きで遠くから一方的にボコる戦法をとる事が多いです。ゲームするときは真っ先に選ぶクラスはガンスリンガー系。ガンダムならデュメナス。ゾイドならカノントータス。ボトムズならターボカスタムにミサイルランチャー、ソリッドシューター、ドロッパーズフォールディングガン。視認できる限界距離から飛んでくる死神の弾丸。THE地球防衛軍での愛用銃は最強狙撃銃ライサンダーZです。

どこで傾向が変わったのだろう?マッドマックス・V8インターセプターは体当たりで暴走族を殺してた。ブルーナイト・ベルゼルガは必殺の槍射出機パイルバンカーで対戦相手を串刺しにして仕留めていた。太陽の使者鉄人28号は全重量を乗せたハンマーパンチとフライングキックで敵を粉々に粉砕してた。昔から憧れた対象はみな接近戦の鬼ばかり。強烈無比な一撃で相手を沈めるストライカー、全能力がその一撃を打ち込むために組み上げられているぶん殴りマシーン。

20年前の自分はまだ近接戦闘型ユニット嗜好だった覚えがあります。


18年前の自分は確か戦車に乗って戦うゲームやってたハズ。敵の砲弾を迎撃し、ビームを跳ね返し、大量の装甲タイルで身を守り、超火力の主砲でねじ伏せる。そういう戦い方。ああそうか、メタルマックスのあたりからズレてきたのか。


そして今の弾幕バラマキ砲戦仕様に至るわけだ。
ガンダム・サバーニャ
ガンダムスローネ・アイン
ヴェルデバスター・ガンダム
カラミティ・ガンダム
エステバリス砲戦フレーム
モビルタンク・ヒルドルブ
サンシャイン・フィードバック
こいつらにさらに後付けで武器を増やします。モビルスーツは左手が空くので左手にもしっかり得物を装備させます。
みな馬鹿みたいにたくさん銃口が付いてます。砲身も太くて長いです。
スローネ・アインの肩のランチャーは伸ばすと27センチあるとか。13センチ程の背丈の1/144のキットにそれを乗せるの?身体傾くよ?許されざる角度がつくよ?絶対に許さないよ?

本命はアーマードコアウェポンセット18グレネードキャノン。組み立てたら全長40センチだって。バカじゃないの?それを1/144ガンダムの二回りほど大きいサイズのACキットに乗せるだとう。絶対こけるよ。自立出来ないよ。折りたたんで背中にに背負えば後ろに倒れ、銃身を前に伸ばすとつんのめって倒れる。こんなバカ大砲どうやって装備しろと。単独で運用しようとするからダメなのか、支え役が要るな。




お手並み拝見

2012-10-09 03:22:41 | 読書感想

基本的に私は意地の悪い性格で、他人の失敗を見て喜ぶというタチの悪い傾向があります。今日も地下鉄で耳にイヤホンかけたスカシた高校生のガキが、目の前でパスケースを落っことしたのを知らん顔して済ましました。聴覚遮断してるからそんなミスに気づかないんだよ、バーカ。改札機の前で慌てればいいよ、いい気味。とか思ってたら横にいた女が「落としましたよ」とか余計なお世話。つまんね。いらんことすんなや。

そんな根性の悪い私は本を読む態度もひん曲がっていて、難しい展開をどう捌くのか作者のお手並み拝見と上から目線で読むことが多いです。そこで、安直な進め方をすると「所詮その程度かよ」と切り捨てて処分箱行きになるわけです。超展開、後付け設定、伏線放り投げ、際限ない引き伸ばし、全部アウトです。緻密な計算で構成された高い完成度を求めるわけですが、みんながみんなそんな良い仕事出来るわけないです。

今現在、最も意地悪い視点で読んでいるのがラブコメジャンル。

「神のみぞ知るセカイ」
大変面白いと思うけれどあれはラブコメではないな。かといってバトル系でもない。開戦直前の情報戦なのだろうか。今の話は魔界の秘密結社が決起直前まで水面下で動いていて、それを最前線指揮官が水際でくい止めるために極秘に対抗し得るコマを並べているところですな。コマは攻略対象の女の子で敵も味方も全員ペテンにかけて戦況をひっくり返そうという孤軍奮闘の状態。状況的には圧倒的不利なのに、頼りになるのは主人公の分析力と行動力だけというすごい逆境。これどうするの?と心配になる難しい展開なのですが作者はかなり計算力の高い人らしく、今のところ見事な切り返しとまとめ上げで話を組み上げていっています。ヒロイン達の描き方も丁寧だし、視点が広くて感心します。1人イレギュラーな子がいるのです。上位ヒロイン枠からこぼれ落ちたとでも言いましょうか、残念な子。その子にもきちんと視点が向いてます。たくさん登場人物がいるけれど捨てキャラが居ない。これは良い出来の作品だと思います。

「やさしいセカイのつくりかた」
意図せず女子高教師になってしまった天才数学者の主人公と、彼をめぐる2人のヒロインという構図なのですが、これはマズイ、困る、後に行くほどつらくなると心配です。作者が。なぜかというとハッピーエンドに至るルートが見えないのです。主人公が特殊で恋愛に価値を置いていません。彼の目的は研究資金の捻出で、今の境遇は不本意な寄り道なのです。しかも設定年齢19歳。天才的な研究家ですが人間的には未発達。あまり教師として立派とは言えず、実際そんなに熱心な教師ではないし、生徒との関わりで情にほだされていく様子も無い。生徒に教えるのは通過点に過ぎず、彼の目標はもっと上を見ています。こんな男にどうやって一介の女子高生がアプローチすれば良いのか。作中でも尽くフラグをスルー・クラッシュされて玉砕する姿が描かれています。これは設定ミスじゃないの?だって主人公がこのヒロイン達から得られるものは何もありません。かといって主人公がヒロインにアプローチしていくほど彼は彼女らに関心持っていないし、ぶっちゃけ主人公側にメリットが見られない。最初に提示された、アメリカで研究を続けるという目的を捨ててまで拾いに行くほどのヒロイン達とは思えない。ヒロイン達は普通に良い子達ではあるけれど、それは他の普通の男が拾えばイイわけで、わりとキャラが立ってる主人公が日和ってくっつく展開は安直で不自然に感じます。主人公は天才で、高い志と目的があって、理解者もきちんと居て、家族の愛情も足りていて、付け入る隙がありません。対するヒロイン達は、ちょっと自分に嘘をついてる内向きな娘と、ギャルっぽいけどピュアな娘、どっちも力量が足りてません。先程出た最新刊の3巻でもちっともフラグが立ちません。片っ端からへし折れてます。これは彼女らだけの努力でどうにか出来る相手ではない気がします。かといって主人公がいきなり惚れてくる展開も不自然。仮に惚れても地位も目的も投げ捨てて得るほどの女じゃないよね。良くも悪くも所詮は女子高生、まだ人間レベル1くらい。かなりイベント仕込んでバランスを崩さないと無理目。正直なところ、私はこの漫画にはハッピーエンドはまったく求めていません。盛大な玉砕を期待していたりしますが、このタイトルではそれはないかな。

私が作者ならこんな既に先の無いヒロインズで引っ張る必要性を全然感じないので、さっさと捨てて次の話にとりかかりますが。


私はまた最近少々捻りが加わってきて逆転構図を好んで見ています。今まで散々漫画やゲームでヒロインを落とす展開を見てきたので、逆に女性側から男を落とす展開が見たいと思うわけです。もう一つの理由は私の中身がシステムダウンして性欲が無くなっちゃったので、ヒロインを追う主人公という構図が遠く感じるというのもあります。「めぞん一刻」を読み返した時に思ったのが、こんなに人を愛せないわーという呆れに近いもの。もう私も残り時間が多くないので、ツンがデレるまで待ってられないのよ。先述の「やさしいセカイのつかりかた」ではヒロインは1巻の中盤ですでにデレが入るのですが、私自身はもうコイツいらねえやとか思ってました。そのくらい今の私は切り捨てるのが早い。