続・トコモカリス無法地帯

うんざりするほど長文です。

2015年の物欲へのラッシュ

2015-12-18 02:58:59 | 収集物
先日舞い上がっていたので落ち着いてから再考。
2015年を振り返ると、今年は何かおかしい年でした。

世間、世の中、社会が私に追いついて来た年でした。

誤用じゃないです。お前らが後から来たんだよ。

客観的に見てかなりおかしいのは自分の方であり、妄想・自意識過剰が過ぎており、さっさと病院いくべき発想です。さらに私は何かを為している側の人間では無く、その他大勢の消費者の一人でしかありません。なのですけど。


日記でもしばしば書いていて、自分の日常だと頻出するキーワードがあります。
・トコモン(15年)
・ボトムズ(30年)
・マッドマックス(30年)
・メタルマックス(20年)
田舎育ちな私は周囲に同調者が居ない状態で、流行にも乗れずひたすら好みを追う、という生活を続けてきました。何かを発信するでもなく、欲しいものをただ消費するだけでした。そんな趣味嗜好を10年以上。
センスがずれている扱いを受けた経験は何度もあります。いちいち覚えてない。

「トコモン」が好きでも、知らない人から見ればポケモンの仲間・亜種・偽者、ガチデジモンファンからはゲームもアニメも不勉強なにわかファン以下の位置でしょう。だから誰ともつるまず、トコモングッズ集めて15年。ぬいぐるみが30匹ほど居ますが、こんなの自分くらいしか居ないと思ってました。

「ボトムズ」が好きな人は世間に割と居るはずなのですが、自分も含めて保守的で排他的で面倒くさい層だと思います。架空設定なのに○○は有りか無しかでムキになって喧嘩する人種です。続編・外伝が出るたび認めないとかダメ出しばかりですが、それでも新規商品展開すればお金出してました。でも30年以上、本当に欲しいのはこれじゃないと感じていました。
他の陸戦兵器と並べられる1/35スケールが欲しかったのです。
「ATH-Q63BTS ブルーナイト・ベルゼルガ」
「ATM-09STTC ターボカスタム」

「マッドマックス」は近未来のビジュアル、小道具の見せかた、スタイルとして多大な影響をぶち撒きまくってる映画なのだけど、サンダードームで話を丸めすぎたせいで以降30年止まってました。北斗の拳の真似という暴言はまだマシなほう。自称映画通には串田アキラとティナ・ターナーの歌を笑われました。主人公のフルネームはマックス・ロカタンスキーだと言ったら、さらに笑われました。何言ってるの?おめー馬鹿じゃないの?と。それでもロカタンスキーなんだよ。確かにサンダードームの歌は盛り上がらないよ。だからなんだ、なにがおかしいんだ。ほらあの黒いの、インターセプターっていう車。どこのインターセプターだよ。あれはな、
「フォード・ファルコンGT351キュービックインチV8インターセプター」
と言うんだよ。今はどうか知らないが、20年前はそうだったんだよ。

「メタルマックス」はRPGです。ファンタジーの剣と魔法ばかりだったRPGに銃火器どころか戦車まで持ち込んで、物理で押し切る強引な世界観とシステムで、毎回バグでバランス崩壊してる、言っちゃなんだが二流三流のRPGです。製作者の狙いは外れ、些細なミスが予期せぬ効果でファンに受けて、注文書きと違うものが出てきたけど、それはそれで楽しい毎回かっ飛ばすバグ技によってメタルマックスは他に替えの効かない1ジャンルを占めています。周囲がスクウェアとエニックスのRPGを持てはやしていた横で、私は黙々とデコ製RPGの全マップの埋蔵アイテムを掘り出していました。スナマミレンを自力で発見してました。カミカゼキングとヒドデロンの出現エリアを、3マスまで絞り込んでました。誰にも頼らずゴーゴンホールからスネークガンをかっぱいでました。メタルマックス2への入れ込み様は生活に支障をきたす程でした。当時、メタルマックスでもう集めるアイテムが無い、倒す敵も居ない、やることが無くなって再スタートを繰り返し、存在しない9台目の戦車を探す悪夢にうなされ、困った私はデコへ手紙を送りました。
返事が来ました。
「そんなあなたに朗報です。まだ発表してないけどメタルマックスリターンズを製作中です」
当時行き着けのゲームショップへ予約しに行きました。そんな予定は知らない、見てない、聞いてない、と訝しむ店員に、いいから予約させろと強引に頭金払ってきました。20年ほど前の話です。あまり成長してないな。
まだウルフ戦車がメルカバになる前でした。最終ダンジョン奥で取るエレファントという戦車が未来戦車的だと思ってたら、実はT-28という試作戦車がモデルだった驚き。実在したのか(伏線)。


こんな具合で20年くらい、世間の主流からは取り残されてて隙間にこぼれ落ちる趣味嗜好を続けてました。マイナーではない、マイノリティでもない、他にもっと分かりやすいものがあってそちらに注目が向いてるだけで、私の視点はおかしくない、こいつらには魅力ある要素がたくさんある、だから続いてくれ、と消費者として細々と買い支えていたのです。




今年2015年は、これら数十年越しの古ネタが一斉蜂起した年でした。たまにリバイバルとして散発イベントが過去に起きたこともありましたが、連鎖爆破のようなラッシュは珍しい、数ある商品戦略の数点が重なっただけかもしれませんが、隙間に当ててくる精度が経験の無いえげつなさ。

・トコモン
なぜ今頃になってと思うデジモンリブート企画。15年前のアニメの続編にかこつけて関連商品がちらほら。当時の子供が成人して、使える金額の増大を当て込んでるのでしょうか。トコモンは本編でも一時的弱体化時の幼体デジモンで、バトルには使えません。例外的キャラなので商品も例外的です。
デジモンフィギュア2体セットで予約したら抽選100名にトコモンフィギュアが当たります。1万円でトコモンに応募する権利が買えるわけです。ふざけんなと思いますが、まだ続きます。デジコレというちっこいフィギュアで幼年期デジモンシリーズが出ました。全8種類。内にトコモンも含まれてますが箱の中身は分かりません。セット買い必須。5400円で確実に1匹トコモンが来ます。箱に応募券が付いてて、8箱分集めて送ると抽選100名にノーマル版トコモンが当たるそうです。メーカーブログに「トコモンキャンペーンにたくさん応募がきました」と葉書の山の写真が載っていました。この競争率を勝ち抜かないとならんのか。トコモン道厳しすぎるだろ。こちらは15年トコモン探し続けてきましたが、こんな敷居の高いトコモンアイテムは初めてです。なぜ今になってトコモンが?


・ボトムズ
再起動するような兆しがどれも不完全燃焼してるように見えてました。特に立体物はダグラム系が凄い勢いで商品展開始めて、横目で見ながら羨ましくも妬ましく感じてました。ダグラムにできることが、ボトムズではできないのか。1/35キットもラビドリードッグ以降音沙汰無く、初発でもう息切れかと半ば呆れていました。それが変動したのが夏以降のホビー系イベントでの情報。
ウェーブが1/35ターボカスタムを出すらしい。
ボークスが1/35ブルーナイトを出すらしい。
1/35ボトムズは誰もが望みながら、どうにも手が付けられなかった不可侵宙域で、バンダイもここには出られなかった、元版権のタカラもやり直せなかった、マックスファクトリーのフィギュアもサイズ調整をしくじった、CM'sも不出来な商品で終わった、ウェーブもコトブキヤもガレージキットを出したものの、ガレキが主流になれるはずもなく、渇望されてる需要をどこも埋められないままでした。
1/35というのは陸戦兵器のスケールモデルではメジャーな大きさで、戦車などの主流です。鉄板リベットの塊を表現するにはうってつけ、決定版のサイズです。しかもどちらも終盤の主人公機。キリコ派もケイン派も両方取り込まれる布陣。ウェーブもボークスも本気だ……、飢えたボトムズ乗り志願者の懐から取れるだけ取ってやろうという気合が窺えます。これは逃げられないわー。2015年の12月になってボトムズ最強機体発売2連発。ガンプラと違って安くはないです。つかガンプラの安さが異常なのです。

・マッドマックス
2015年の新作・怒りのデスロードは大傑作でした。どこがどう傑作かは世界中でV8に染まった奴らが「V8!V8!イモータン!」と高揚してる現状で伝わると思います。言葉で説明すれば際限なく湧いて文字で絵を描くが如く、きりがないうえ、この映画は観た直後に鑑賞者の知能が一時的に下がる恐ろしい効果があるので、説明するのは非常に困難です。
30年ひっそりとマッドマックスを見ていた自分が、突然の大ヒットに「このにわかどもめ」と憤慨し、ならば過去作と徹底的に比較してやろうと意気込んで映画館行って、出てきたときにはイモータン!と完全に染まっていたので、なにも不満はありません。
DVDも買った日からずっとディスクトレイに入ったままで、何度も何度も見返してます。
今まで私に「マッドマックスww」とか笑った奴ら、お前ら全員間違ってたんだよ、ばーかばーか。

・メタルマックス
私の2015年の余暇の七割くらいはこのゲームにつぎ込んでいたのですが、3DS版メタルマックス4は2013年のゲーム、3も2Rもその前。今年の動きは無いように見えます。スマホアプリ化したというのは動きに数えてません。あの課金で毟り取ろうと言う設計は、アプリゲームとしてももう古く、今更新規に課金ガチャ回しする層は他ゲームに取り込まれてるでしょう。それにスマホマックスでレア!などと喧伝してるアイテムは、どれも4にあったアイテムの使いまわしで、しかも4ではたいして役に立たなかったハズレ装備ばかりです。素直に今から4をやれば良いと思います。
というわけで2015年にメタルマックスに変化はありませんでした。しかし今頃になってメタルマックスを遊びまくった私にはタイムリーです。SFC版メタルマックス2での重い・弱い・遅い不遇戦車エレファントが、DS版メタルマックス2Rで大きく改善されていました。姿形が好みだったこともあり、この戦車はお気に入りで強化も優先、使用頻度も高い主要戦力に使っていました。でかい重いのは相変わらずですが、最近のメタルマックスの重戦車はエンジン2基積みが当然なので支障ありません。固定武装のミサイルが高性能なので瞬間火力最強戦車に仕上げました。そんな愛着のある戦車ならモニタ内で眺めるだけではなく、立体物も欲しくなります。平べったいボディに4本履帯という突飛な姿ですが実在の戦車がモデルです。
T-28重戦車。
2両試作して終了したこんな戦車でもキット化されてました。1/35スケール。先述のボトムズと合います。この戦車はメタルマックスプレイヤー内でもしばらく架空戦車だと思われていて、T-28という元戦車が知られたのは後のことです。私もふたばの戦車スレで知りました。
活躍したエピソードは無く、ゲーム中でも贔屓しないと大重量で使いにくい性能で人気も薄いようですが、私はメタルマックス2内で最も好きな戦車です。だから、こんなデカ物をお気に入り筆頭に上げてる物好きは、自分くらいだろうと思ってました。ところが、そのT-28がスクリーンデビューしたとの話を聞きました。ガルパンで。
当初は信じてませんでしたが、模型屋で劇場版ガルパンのチラシを見たら本当にT-28が居ました。
でもそこで「よし観に行こう」とはなりません。ガールズパンツァーは弱い軽戦車が工夫して強い重戦車を倒す話です。らしいです。調べたらそんな記述。
雑魚を蹴散らすT-28の姿が見たいのであって、手玉に取られるT-28が見たいわけではありません。それはさておき、劇場版の効果なのかT-28のキットはあちこちで品切れのようです。そんなこともあろうかとー。



個人的に2015年は積み込まれた層の厚い、濃い1年だったと思いました。物欲と収集癖に振り回されて終わっただけにも感じますが、10年来の本命アイテムを得るために、財源と配置場所としていくつもコレクションを売り払っています。
金策計画に頭を悩ませていた夏、具体的はワンダーフェスティバル前後がスリリングな毎日で楽しい思い出です。また経験したくはないけれど。


マストバイ

2015-12-17 02:29:42 | 収集物

頭を割ったらロボと怪獣しか出てこないであろう、私の中でキング・オブ・ザ・ロボの1位、がようやく商品化されました。先行予約販売分を買ってきました。

「1/35 ブルーナイト・ベルゼルガBTSⅡ SX スーパーエクスキュージョン」

厳密にはこれが最初ではないけれど、ガレージキットや関節破損率激高な玩具には不満があったので、おそらく今の技術で設計された1/35のボトムズキットとして理想の形ではないかと思います。そうであってほしい。これが出るまで30年待った、もうこれ以上は時間の余裕が無いので。

こういうものが欲しくて夢に出るほどだったのが、とうとう手元に来た。実現するとは思ってなかった。良い時代です。
青の騎士ベルゼルガというのは30年程まえのボトムズ外伝小説の主人公機。これがもうかっこいいのなんの。作中で主人公が全てをかけて戦うための魂の器です。これほどかっこいいメカは無いと断言します。ロボット主軸のアニメ・コミック・ノベル・ゲーム、たくさんあるけれど、これが最高値です。必殺パイルバンカーは全部こいつのせい。青騎士が全部悪い。
ボークス店舗で案内を見た時に、値段を確認せずに予約しました。マストバイです。これを購入せずに何を買うのか。自分の人生の中で最も憧れたのはこの青いベルゼルガです。部屋に数百体あるロボも怪獣も、コレが無かった故の代替品です。

だから、1/35ブルーナイト・ベルゼルガを買わない、という選択は無かったのです。
他の何を取っ払ってでも最優先に確保するべき立体物。

現物を目の前に置いても実感が無いのです。



30年「あったら良いな……」と考えていたものが、手元に来た。
いいのかな。これで。


2015年というのはボトムズでプラモ作る層にとっては特別な年になりました。
最強カスタマイズ機体の双璧が同スケールで立体化されたからです。

ボークスから先述の「ベルゼルガBTSⅡ」
これは、バトリングという賭け試合専用の限界改造の到達点。物凄い強いボス敵を1対1で倒すために、なりふり構わぬ超改造された一点モノです。アストラギウス歴7214年時点で格闘戦最強のカスタマイズ機。

一方で、もうすぐ発売なのがウェーブから出る「スコープドッグ・ターボカスタム」
ボトムズの看板メカのスコープドッグを改造したエースパイロット専用機。操作性を犠牲にしてまで機動力を上げた、殲滅戦専用型。全身にごてごて重武装載せてジェットローラーダッシュでかっ飛んで来る、BTSⅡとは別方向に突き詰めたSTTCというカスタマイズ機。残念ながら今回のキットはラストレッドショルダー版で、あてにならねえ部品がざっと50ほどある中から組み立てた劣化版なので見送ったけど、野望のルーツ版を待ってます。劇中登場した本物の赤肩の悪魔は、乗り手ごとに細かい差異があってレンズガードに腰周りのチェーンなど、各自が使い易いように手を加えた描写が満載です。あれがアストラギウス歴7213年時点で最高性能だったカスタマイズ機でしょう。

どちらも「手持ちの機体」に無理矢理な改造を加えて、限界まで性能を上げた、という設定が良いのです。両方ともジェットローラーダッシュで無理矢理な高機動性能と引き換えに、操作性劣悪というのもまた乗り手の凄さが伝わる描写です。


映像と小説版、ボトムズ世界でやり過ぎカスタマイズ機の2つの到達点が、30年経って、同スケールで、同月に商品化、なんてすこし前まで考えられない事態だったのです。

まだ未入手ですが、ウェーブ版スコープドッグの出来は心配してません。ガレージキット等で長年何度もスコープドッグを出してきたメーカーなので。前作のラビドリードッグの出来も良くて満足してますし。

1/35でボトムズ世界を遊ぶつもりで買いました。シャドウフレアとテスタロッサは1/24だけど、元々シャドウフレアが作中にスーパーヘビー級と解説があります。どれだけデカくても構いません。テスタロッサはデザインの都合上、背丈を合わせると胴体コクピットが人間が乗れないほど小さくなるので1/24だけど事実上1/35です。

同じく1/35で遊ぶつもりの奴ら。メタルマックス立体化の材料を集めました。