続・トコモカリス無法地帯

うんざりするほど長文です。

レゴお城シリーズ展開3 00年代

2015-01-06 00:59:56 | レゴ

新年最初の更新ですが、去年のやり残しの始末です。手持ちのレゴ城展示はこれにて終了。もう集めません。最新のお城シリーズまで購入していましたが、紺屋根グレー壁の囲い型という同様の意匠のセットがあるので、これ以上は不要と収集は打ち切り、2014年版のお城シリーズは甥っ子にクリスマスプレゼントとしてくれてやりました。敵味方合わせて4箱3万円近くするので文句あるまい。


スチールラックにレゴ城組んで並べるのも3回目になりました。
こいつらが本命のシリーズ。人外の軍勢。


海底神殿(2011)
巨大イカのゲート(2011)
ブラデックの暗黒要塞(2005)

暗黒要塞は引き続きの出番ですが、横の2セットが新規です。アトランティスという海底探検シリーズの、海底に沈んだ遺跡のモチーフセット。短命なシリーズでした。展開と同時に急いで購入。売り場のやる気無さと怪人まみれの内容で、長持ちしないのは予想できました。
・海底神殿
真っ白な建築という大変珍しいセットで、お城は30個以上手持ちにありますが、これほど神々しく綺麗なセットは他にありません。海神ポセイドンの神殿らしくギリシャ風な鎧兜のおっさんがトライデント持って中央に立っています。ただのおっさんでは無いので、顔のペイントも赤く描かれていて、通常フィギュアと造りが違います。そんなありがたい神様の周囲に侍るのは人外の怪物ばかりです。サメ・イカ・エイ・カニ・オコゼ・シュモクザメなどの海産物怪人が揃っているのです。最も神聖なテーマが怪物天国という面白い構成。馴染むだろうと半魚人(沼怪人)フィギュアも混ぜました。神殿だけど人間が拝む対象ではないのでしょう。インスマスやルルイエあたりで信仰されてる、古き偉大な不浄なる冒涜的な名状ならざる類の神様。
・巨大イカのゲート
海底神殿の門的なセット。上部にでかいコウイカ型モンスターが陣取っています。イカつーかクラーケンぽい。深き者の神様の眷属で番人役でしょう。後で出てくるドラゴンフィギュアに対して海の怪物ポジションが出来たのでお気に入りです。
・ブラデックの暗黒要塞
引き続きの続投セットです。モンスターに頼らない悪人だけで構成された悪の城。手持ちの城の中でも見た目の悪役度が抜きん出ているので、棚の展示のスタメンです。
最も神々しい神殿と、最も凶悪ぽい要塞が隣接して禍々しさの増大を狙った配置です。
神殿つーたって人間のためのありがたいものではありません。異界の神様。



ガイコツ監獄馬車1(2007)
ガイコツの塔(2007)
ガイコツ監獄馬車2(2007)

牢獄タワーの襲撃(2009)
しにがみ大王の城(2009)
トロールワゴン(2009)

・ガイコツ軍
2007年からシリーズ構成が振り切れた気がします。これまでも幽霊やガイコツはたまに混ざりましたが、死者が大手を振って歩き始めたのはこの時から。ドクロ意匠の黒い塔に黒衣の魔術師率いるガイコツとドラゴンの軍団。ご丁寧に馬までガイコツ馬です。これまでのガイコツフィギュアとは顔と肩関節が違い、顔は目が赤くより凶悪に、腕もしっかりしたパーツで武器を構えられます。武器も新規に鎌状の刃物と鉄球が加わり、武装の凶悪さも増しました。当事アンデッド軍団のシリーズ展開とは、思い切ったものだと驚きました。アンデッドは人間を殺すほど死者が味方に加わるので、共存が成り立たない絶対悪です。対象年齢7歳のセットにこういうモチーフはどうなのと思いますが、私は大好きなので歓迎しました。昔に映画「Army of Darkness 」の予告編を観たときに、夜の荒野を進軍する死者の軍勢の映像にたいへん期待したものです。「キャプテンスーパーマーケット」のことだよ。実はコメディ映画だったのさ。
とにかくこの年のレゴは自分にとっては当たり年で、悪の城砦・ドラゴン・死者の群れ・黒い魔術師、と欲しいキャラクターがぞろぞろ出た年でした。黒魔術師は2006年のシリーズにも居たのですが、ハゲで顔もゆるく、かっこよくなかったのですが、このシリーズの魔術師はいかつい顔に尖った帽子とマントという、悪のボスにふさわしい姿でした。

・蛮族亜人類軍
「しにがみ大王」というミスマッチな名前が付けられた2009年シリーズ。緑肌で粗末な武装の野蛮な種族、といえなファンタジー系RPGでは定番のオーク・ゴブリンといった雑魚モンスターなのですが、日本文化にはこの脳筋雑魚怪物に相当する存在が居なかったりします。日本の怪物の代表は鬼ですが、あれはどいつもこいつも強力で雑魚モンスターではありません。力が強く頭もよく術にも長けている、ゲーム世界に置き換えるとデーモン・デビルといった悪魔ポジションに入ることもありますが、そもそもキリスト教世界とは別個にあった存在なので海外ゲームでも「ONI」という独立種扱いも多いです。そんなわけで海外ではグリーンスキンで済む呼び方が、日本では見つからず「しにがみ」という似合わない呼称になりましたとさ。前シリーズのガイコツ軍団のほうがずっと死神顔だと思いますけど。というか、こいつら海外ゲームのオークそのものです。緑肌、大きな牙、適当な造りの武器、ボロ衣装、蛮族種族オーク以外の何者でもありません。ただ日本でのオーク事情は海外と異なり「豚顔の醜悪な女性を襲うレイプモンスター」というネタが一人歩きしていて、いまだに払拭されきれていないようです。D&Dあたりを10年以上やってるとそんな種族ではないと思うのですが。オークは出典元で設定に差が大きく、劣化エルフだったり、蛮勇なれど誇り高き戦闘種族だったり、菌類だったり様々ですが、基本的に話し合いの出来ない連中なので殴り倒すしかありません。敵対具合はアンデッド軍とさほど変わりません。しかしこのセットは構成がなかなかに富んでおり、オークキング、オークメイジ、オーク兵士、といった役割ごとのフィギュアがあります。ゲーマーには嬉しい仕様です。あと使役モンスターとしてトロールが居るのもポイント高し。野良鬼系モンスター最強種のトロールはどのゲームでも、中盤に差し掛かる頃のボスにふさわしい強さで、大抵オークやゴブリンの群れを蹴散らした後に切り札として登場します。デミヒューマン軍団を出すならトリを努めるトロールは必須、この企画はよくわかってます。お城シリーズにファンタジーゲーム要素が混じり充実しました。
しにがみ大王の城も蛮族城砦ぽさがうまく表現されていて、茶色パーツの比率が多く、岩と板切れでぞんざいに建てられた荒っぽさがよく出ています。その他、牙角パーツも多く使用し、形状もあえて斜めに組まれた不揃いな構成で、他のきっちりかっちりと積み重なり隙間がまるで無い城と比較してもかなり異色です。設計はきっちりかっちりしてるけど、完成後の見た目に不恰好さが出るように、あえてバランスの崩れた姿になるよう計算されているセットです。
牢獄タワーはその名の通り、歪な塔に車輪を付けた変てこな戦闘車両で、トロールワゴンはトロールに引かせた砲台です。武装よりもやたら張り出した角と旗で戦意高揚を図るための乗物で、実用性は低そうな形してます。だって勢いよく引っ張ったら車両前部のトゲがトロールに尻にささるやん。自爆装備だよ。



ドラゴンナイトの塔(2010)
ドラゴンナイトの馬車(2010)
王様の城(2010)

前年までのファンタジー要素を取っ払って、また王様軍と悪い黒騎士軍の人間同士の対決セットになりました。内容的には原点回帰でそれほど面白みはありません。騎士の兜にバケツ型兜が新規に増えたのと、馬用兜に角が付きユニコーン型になる、くらいしか変更点がありません。ただ赤い屋根のお城セットというのは珍しく、他には1993年のマジックドラゴン城くらいしかありません。
城としても全体的に小さめで展開も地味、あまり購入するものが無かったシリーズだったので、棚の展示スペースが空きます。なので別シリーズも一緒に並べています。

15年くらい前でしょうか、当事トイザらスが全国にがんがん店舗を増やし、各地の玩具屋を潰してた頃、海外資本で独自販路を持っていたためか、他では見ない海外のブロック玩具をいくつか売っていました。メガブロックとか、ベストロックとか。そのベストロックというシリーズはプラスチックの質はレゴよりも数段落ちるのですが、レゴでは出来ないシリーズ展開を広げていました。
ミリタリーシリーズ。
スカッドミサイル、パトリオットミサイル、フリゲート艦、揚陸艇、MBT、対空戦車、ミサイルトラック、その他オリーブドラブと砂漠迷彩な軍隊セットが多数。
湾岸戦争をモチーフにしてるのは明白で、剥き出しの戦争臭を隠そうともしないキナ臭いブロックでした。そのシリーズは今でも続いてますが、日本では扱う業者が居ないのでイギリスの本社から直買いするしかないようです。やたらリアルなティーガーⅠやT-34のセット等が出てます。ドイツとソビエトがどれだけ殺しあっても、イギリスには関係無いというテーマでしょうか。

そいでその時に戦車セットを4台分ほど買いました。3台はだいたいレシピ通りに、残り1台は好きなように組み立てて、戦車が4台並んでます。形状的に第3世代の戦車。ブロックの規格の都合で主砲が太いですが。1/35で200ミリくらいありそうな主砲。これはつまり厳密なミリタリー調ではなく、戦車に武装ガン積みしてモンスターと戦うタイプの戦車。メタルマックスのことだよ。
先に出てきた死者の軍勢、蛮族の襲来、異界の神々、ドラゴンなど、生身の人間の王様と騎士と兵士で立ち向かうのはつらいでしょ。ぶっちゃけ無理な戦いで勝ち目薄いでしょ。
だから戦車で戦うのです。
蛮族の城も髑髏の塔も205ミリキャノンで吹き飛ぶと思います。そんな戦車砲は存在しないがこれはメタルマックスの話です。ドラゴンが空飛んで来ますけど対空戦車があります。横に2連づつ並んでる銃器の太さが35ミリどころじゃないサイズなので、対空機関砲の威力もゲパルト以上かもしれません。ドラゴンブレスが対地ミサイルの射程より長いとは思えないので、ドラゴンも蜂の巣になって死ぬだけだと思います。対空機関砲ではなく対空ミサイル4連かもしれませんが、ドラゴン2体殺すのはそれで十分だと思います。レッドドラゴンは炎属性攻撃に完全耐性があるという説もありますが、翼をもぐのが目的なので火で死ななくても衝撃で落ちればいいのです。あとは戦車砲3本と機関砲水平射撃でいかようにも。喰らえ劣化ウラン弾。
別に戦車で倒さなくても、出してないだけでウチには他にX-MENやアヴェンジャーズもいるので、ちょっとくらいの悪役モンスターでは勝てません。汎用ドラゴンフィギュアではなくスマウグくらいの大物でないと勝負にならないかな。

いやだねえメタルマックス信者、戦車厨。



牢獄タワーの襲撃(2008)
ドワーフ戦士の武器工場(2008)
黄金騎士の塔(2009)
王様の城(2007)

先述のガイコツ軍とオーク軍に立ち向かう人間陣営の城です。グレーの壁に紺色の屋根という、お城シリーズの定番の色調ですが、この年から城セットに専用立体基盤は使われなくなりました。塀でぐるりと囲み、中庭が中空になる構造。壁の連結も取り外しの効く設計で組み替えて遊びやすくなりました。しかし内容は地味で彩度の低いグレー基調の鎧の騎士・兵士ばかりが並び頭数は多いけど、異形のモンスター軍団と戦うには見劣りのする構えです。レゴはだいたい2年でシリーズが入れ替わるのですが、この冠エンブレムの陣営は3年持ちました。今でも中世の兵士の人形でこの紋章付きのフィギュアが売っているので、戦力増強しやすいのですが雑兵ばかり増えても仕方ありません。さすがに地味すぎたとメーカーも考えたのか、強力な武器を作れる亜人種族のドワーフを登場させたり、黄金の鎧を着た黄金騎士というキャラを出したりしましたが、それでも色合いのせいで華々しさに欠けるシリーズです。パーツに赤みがほとんど無いため、全体的に寒々しい雰囲気です。設定では人間ばかりでは怪物達に対抗しきれないので、ドワーフと共闘し、鎧ドラゴンを飼いならして竜騎士も居るのですが、そのセットは買ってないので、苦戦してくださいなという並びにしてます。あまり褒めてないですが、ジオラマ玩具としては従来よりも遊びやすく、ギミックも凝っています。ドワーフ工房は広さの都合上前後のパーツを省いて組み替えてますが、本来は伸びたレール上をトロッコが走り、鉱石を吊り下げる籠が奥からロープウェイで運ばれるなど、面白い設計になっています。単体だと面白いのに、揃えて並べるとどれも色調が変わらないので、つまらない一群にまとまってしまうという残念なセットです。


これにて、レゴ中世編は終了です。
全部出して、全部組み立てて、全部並べて、もう気が済みました。
セットごとに分けて、小物もそれぞれ小分けして、収納終えました。今後また組み立てたくなった時に、パーツ探しの時間はかかりません。



でも、まだ、これで終わりではないのだけれど。SF系・映画系セットが若干残ってるので、それを出し終えたらレゴは終了します。

今にして思うと「ウルトラ・エージェント」は取って置けばよかったな。現物も資料も全部手放しちゃって思い出すのも一苦労だ。