前回からの続きです。
セットの軽量化に最初に考えたのは
アンプヘッドの代わりにパワーアンプを使う
ことでした。
ここでギタリストでない方の為に
アンプについて簡単に説明します。
Marshallの場合見た目はアンプヘッド
とスピーカーの2つに分かれているように
見えますが、1つに見えるアンプヘッド
の中に音色を作るプリアンプ部と音を
増幅するパワーアンプ部の2つが入って
いるので実際には3つのパーツに
分かれているのです。
このプリアンプに真空管を使用した物
をプリアンプ真空管式といいこの真空管を
歪ませて得られるディストーションサウンドは
トランジスタではなかなか真似出来ない音
が出ます。
これに対しパワーアンプは直接音色を
作るものではないのですが、やはり
トランジスタと真空管では真空管の方が
柔らかい音がする気がします。
MarshallをはじめHR/HMのギタリスト
が使うアンプはほとんどがプリアンプもパワーアンプ
も真空管式のAllTubeアンプです。
僕はこのAllTubeに常に拘っています。
JCM900以降のMarshallにはエフェクトループ
がついていてプリアンプを通さず直接パワーアンプ
に接続することが出来ます。
現在発売されている再発版のJCM800
にもこのエフェクトループはついていますが元々
のJCM800にはエフェクトループはついて
いません。しかもJCM800はギターを
直接つないでもHR/HMに十分なほど
は歪みません。そこで何かのエフェクターや
プリアンプで歪みを補う形になるのですが
まずエフェクターやプリアンプで歪ませさらに
Marshallのプリアンプでもう1度歪ませる
のでプリアンプを2回通ることになり
フットスイッチなどでクリーントーンに1発で切り替える
などということが出来なくなります。
この2つの歪みを足すことによっていい味
を出したギタリストは沢山いましたが、どうも
僕には使いにくくプリアンプのみで歪みを
作れてしかも他のエフェクトも内蔵している
DIGITECH2112をJCM900のエフェクトループ
につなぐ方法をとりました。
僕がよくライヴハウスに出ていた頃はまだ
ライヴハウスにはエフェクトループのないJCM800
が置いてある所が多かった為必ず自分の
JCM900を持っていく必要があったのです。
ただJCM900のプリアンプは事実上使わない
のでこの部分が無駄ということになります。
そこでパワーアンプ購入を考えたのですが、
パワーアンプはワット数が大きくなる程、重く
なる傾向がありしかも普通のアンプヘッドは
モノラルなのに対しパワーアンプのみの物は
何故か50W+50wとか100w+100Wのステレオ
仕様のものしかないのです。
僕が調べた限りではラックマウント式の
チューブパワーアンプでステレオ仕様でないものは
みつけられなかったのですが誰かモノラルの
チューブパワーアンプ知ってる人いませんか?
僕のJCM900は50w仕様なので
結局アンプヘッドをパワーアンプに変えても軽量化
どころか、さらに重量は増えるだけ
ということがわかりこの案はボツに
なりました。 次回へつづく。
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