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マーケティング研究 他社事例 425 「デザイン思考って知ってますか?4」 ~今こそ覚醒せよ~

2019-10-11 09:04:33 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 425 「デザイン思考って知ってますか?4」 ~今こそ覚醒せよ~


ビズリーチは、2009年にサービスを開始しました。

当初の社員数は10人以下でしたが、現在は、約1300人に急拡大したのです。

組織が変化する中で、サービスの使い心地を徹底的に追及する姿勢が全社に行き届かないという課題を抱えていました。

そこで、外部からデザイナーとして経験を積んできた田中雄一氏を外部から招聘しCDOというポジションに付けたのでした。

CDOは(最高デザイン責任者)経営と現場の橋渡しを行う事が主な役目となっています。

田中氏は自ら率いる「デザイン本部」の下に、全社横断でデザイン活用を推進する「デザイン戦略推進室」を設置しました。

新規事業開発や顧客開拓など、異なる専門性を持ったデザイナーを8人ほど抱え、社内の様々なプロジェクトに参加させているのです。

その活動は顧客の潜在的なニーズを掘り起こしたり、プロジェクトの理念を明確化してブランド構築を助けたりと幅が広く、まさにコンサルタントのような動き方と言えるものです。

通常、経営コンサルタントは市場を分析し戦略を練りますが、デザイナーは顧客に向き合う事でビジネスの起点を見つけ、その発見を経営につなぐのが役割となるのでしょう。

一方、ダイキン工業でも同様の動きがあります。

社内だけでは無く、社外の力も生かして組織の活性化を目指している点はビズリーチよりもスケールが大きいと言えます。

2015年、大阪府摂津市の研究開発拠点「テクノロジー・イノベーションセンター(TIC)」に西日本の数か所に散らばっていたデザイン部門を集約したのです。

そこで重視しているのが、新製品のアイデアや試作品を世界的なデザイン関連イベントに出展することです。

外部のデザイナーなどの反応を持ち帰り、潜在的なニーズにより、合致する製品を開発することが狙いとなっているようです。

日本企業の中ではデザインに定評があるソニーもまた、ここにきてデザインの役割を再強化していると言います。

その一つが、ダイキン工業と同様に社外の意見を製品開発に生かす事です。

8年ぶりに昨年から世界的なデザインの祭典「ミラノウイーク」に出展を再開し、ソニークリエイティブセンター長の長谷川氏は、「デザインとエンジニアが一緒に反応を確かめている」と明かしました。

ここまで見て来た「デザインの力」には、課題の発見、解決、理念の共有、前例の打破、顧客志向の徹底など、幅広い役割を担っていることが分かってきたと思います。

デザインとは何かの概念は多様で、現状に挑み、良くしていこうという行為が全てデザインであるとも言えます。

また、デザインの解釈が広いことから、エモーショナルに周囲を巻き込む力とした方がしっくりくるかもしれません。

一般的に組織は、経営指標や過去の成功体験に縛られて硬直化しがちです。

そのような組織を再び活性化するツールとして、デザインの概念を位置付けるのが適当なような気もして来ます。

数字をベースに理詰めで語る経営が「左脳」的な仕事だと理解すれば、デザインは数字ではとらえきれない価値を発見し、エモーショナルに周囲を巻き込んでいく「右脳」的な仕事と言えるのではないでしょうか?

そして、両方の脳をバランスよく使うのが、「デザイン経営」と言う事でしょう。

そもそも日本企業は、現場、現物、現実を重視する三現主義など、顧客と向き合い、潜在的なニーズから革新的な製品を生み出す、デザイン思考的なプロセスを重視していました。

しかし、規模が拡大されるにつれ、デザインの機能が切り離されて弱くなり、短期的な業績を追求するプレッシャーに埋没してしまったと言えます。

今こそ、経営層から現場まで、ビジネスパーソンはデザインをつかさどる右脳の役目を解き放ち、左脳に偏った会社の閉塞感を打破するきっかけにするべきです。



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また、「早期経営改善計画策定支援事業」は、同様に策定する際の費用の2/3補助があり、上限は20万円です。

こちらの「早期経営改善計画策定支援制度」は金融支援を要しないものですので、容易に取得しやすいのが特徴です。

メリットとして、金融機関との信頼関係を構築する為の制度としては有用です。

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