広島の瀬野川の事がつづきますが、各地の川のことにも大いに関係すると思いますので続けます。
瀬野川の運動について中村氏が頑張ってそれを支援する人も増えてきました。
そしてこれについて色々な方のお話が出ていますので、他の川についてもきれいにするための参考になればいいなと思います。
瀬野川は、ダムや河口堰がない川の中では県下最大。
魚の種類も豊富です。
そして、広島湾を共有する太田川の魚たちにとって、バックアップ河川(種を育てる川)としての役目を果たしています。
そんな貴重な川を守るためには、瀬野川を舞台とし、実際にふれあう体験、現場教育が重要になると思います。
教育者の立場からも提案します。
また、癒やし効果を持つ魚を育む川をこれからも子供達と一緒に守ってほしいと思います。
広島大学大学院生物圏科学研究科准教授 海野徹也
瀬野川が先生!
「常日頃まさか自分が瀬野川に入って遊ぶとは思ってもみませんでした。もともと私は,海や山や川,自然の中で遊ぶことが大好きです。大学では,今はやりのIT,情報通信を教えていますが、世の中が効率的になればなるほど、自然の中で遊ぶ大切さを感じる。子供達と接していて、子供時代に自然の中で遊んだ経験のある学生は大学生活においても周りの人と協調し、物事に興味を持ち、手を動かし、活き活きしています。
海や山や川で遊んでいると、予想外のこと、新たな発見、しんどいこと、思い通りにいかんこと・・・時々遭遇します。
ゲームと違って簡単に“リセット”できません。自分で工夫したり、友達同士で教えあったり、知っている人に教えてもらったり・・・学校の教室ではできない貴重な体験が一杯。それが人間の基盤を創り、大人になって“生き抜く力”になります。
その力は、子供時代にどれだけ自然の中で遊んだかに比例するように思います。たまには教室から外に出て、自然から学ぼうよ。瀬野川が先生!
広島市立大学 情報科学研究科 吉田彰顕
「クラーク記念国際高等学校は、平成15年度から自然・環境学習の一環として瀬野川での活動に参加しています。活動内容は、生物採取・清掃活動・ワイルドフラワーの種まきや草取り・園児や小学生との川遊び・ハゼ釣り大会など多彩な活動があります。その活動で得られることは単なる知識だけでなく、人間性を磨く場でもあります。なによりもこの活動にはたくさんの笑顔があります。
本校は、通信制の高等学校で生徒の半数以上が不登校経験者です。人間関係で躓いた子、ヤンチャをして集団から外れた子、精神的に落ち込んで無気力になった子など様々な生徒たちが大自然の中で人や生き物とふれあう。その中で、初めて生きた魚に触れた子、ハゼの唐揚げを食べて魚が食べられるようになった子、園児や小学生と活動する中で他を気遣う気持ちが芽生えた子など、生徒たちは瀬野川で多くの感動を持って帰ることができました。“もっと学びたいから大学に行く”“保育士になりたい”“魚釣りと調理を覚える”など将来の目標ができた生徒たちも出てきました。
瞬間的な出来事によって環境が壊れ、それを回復するには長い年月とたくさんのケアが必要です。人も同様です。ふとした拍子に傷つき、立ち直ることが難しい場合もあります。自然を知り、自然をいたわり、自然を中心に人の輪が広がる。“自然の恵みに感謝!”この言葉の深さを体感できた活動が「瀬野川を楽しむ会」の活動です。」
クラーク記念国際高等学校
広島キャンパス西原浩一郎
瀬野川応援団の人々 瀬野川図鑑
瀬野川を楽しむ会 中村幸春
海田町には瀬野川という素晴らしい川があります。
広島県内では8番目の規模。
しかし、ダムや河口堰が施していない河川では県内最大。
2000年から海田町は生物と共存出来る工法に取り組んで来ました。
これにより、絶滅危惧種の保護も継続できています。
治水、利水を創意工夫して、多くの生き物と人が共存できる環境を残そうとしています。こわすことは一瞬でできますが、残す事はつながりが必要です。
いつの時代でも大切、一時の思いつきだけでは何も残せません。
未来に続くように、人にも生物にも最適な環境を残す事が必要と考えています。
これから生まれてくる、命に未来を託せるのは私たちの思いと行動です。
学校という教育現場で少しでも瀬野川探索会が継続され思いがつながることを願っています。
瀬野川を楽しむ会 中村幸春
この図鑑は、社団法人 瀬戸内海環境保全協会のサポートで作成できました。