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終戦77年1945年8月7日の米国の新聞は広島原爆投下をどう報じたか 

2023年05月19日 14時03分23秒 | 歴史的なできごと
終戦77年 1945年8月7日の米国の新聞は広島原爆投下をどう報じたか 日本ではどう報じられた?

飯塚真紀子在米ジャーナリスト8/6(土) 8:01

>ジャップは完全なる荒廃に直面しており、彼らの降伏は大きくスピードアップされるだろう

>原爆の恐るべき威力を誇らし気に報告し歓喜した米国に対し、少数のB-29による攻撃と小さく報告した日本。当時の記事を読みながら感じたのは、世界はあの時から何も変わっていないというこ

終戦から、まもなく77年。
 筆者の手元には、黄ばんで、今にもバラバラになりそうな1枚の新聞がある。第二次世界大戦当時ニューヨークに住んでいた歴史好きなアメリカ人女性が長い間保管していたもので、ある時、彼女はその新聞を筆者にくれた。当時、ニューヨークで発行されていた『ニューヨーク・デイリー・ミラー』という新聞で、日付は1945年8月7日。何が書かれているのか?


1945年8月7日(火曜日)のニューヨーク・デイリー・ミラー紙の第一面。筆者撮影

まず、第1面が、“ATOMIC BOMB ROCKS JAP CITY”(原爆がジャップの街を揺るがす)という大きな5文字だけで埋め尽くされていることが、原爆投下という事態の重大さを物語っている。

 具体的には、8月6日のワシントンDC発AP通信の情報が「原子爆弾が日本を直撃 TNT火薬2万トン分だ」というタイトルで、「これまで人が利用した最も恐ろしい破壊力を持つ原子力エネルギーが、米国の爆撃機によって日本に放出されている。ジャップは完全なる荒廃に直面しており、彼らの降伏は大きくスピードアップされるだろう」と報じられている。


原爆の威力も、様々な角度から紹介されている。

 「原爆1つはB29機2000機以上の強さ」とし、投下後の状況についてはスチムソン米陸軍長官(当時)の「爆発は、煙の雲と結果を見通すことが不可能な粉塵を巻き起こした」という報告を掲載。同氏が原爆の威力について「想像を絶する。戦争の短期化の大きな助けになることを証明するだろう」と話していることも伝えている。



 さらには、ニューヨークで発行されていた新聞とあって、原爆がニューヨークのマンハッタン島のファイナンシャル地区に投下された場合「1つの爆発はマンハッタン島全土を完全に破壊する」とし、「バッテリー地区からポロ・グラウンズ(当時、マンハッタン島北部にあったスタジアム)まで瓦礫の山。ビルからはひどい粉塵。150万人が死傷し、ホームレスになる」とその恐ろしさを描出している。

 1945年7月17日にニューメキシコ州で最初に行われた原爆実験の凄まじさも伝えている。実験時には、爆風がアリゾナ州南部の民家の窓まで振動させ、実験地から120マイル(約193キロ)も離れたアルバカーキに住む盲目の少女が爆発前のフラッシュで空が光ったことに反応し、「何が起きたの?」と尋ねたほどだったという。


トルーマン大統領(当時)の声明については「日本は、全面的破滅から日本を救うためのポツダムでの最後通告を拒否した。日本は、地上これまでなかった、空からの破滅の雨を覚悟しているだろう」という警告を紹介するとともに、「日本人はパールハーバーで空から戦争を始めた。日本は何倍もお返しをされた。終わりはまだだ。同じタイプの爆弾が今生産されており、さらに強力なものも開発されつつある」ともっと威力ある爆弾が開発中であることも伝えている。

 また、同紙は「トルーマン大統領は、20億ドルのコストで、アングロ系アメリカ人(英国系のアメリカ人)が“研究室での闘い”に勝利したことを歓迎した」としている。当時、米国とドイツは原爆の開発競争をしていたが、その競争で米国がドイツに勝ったと言っているのだ。

一方、日本はどのように報じたのか?
 同紙は、グアム島のUP通信発の日本の報道を伝えているが、驚くことに、その見出しは原爆投下に関するものではない。それは「B-29に続いて、ムスタングの波が、東京地域を覆う」という見出しで、最初に「“ムスタング・ファイター”(P-51という戦闘機のこと)の波が東京地域を爆撃し、機銃掃射したと敵(日本のこと)が報告した」と伝えている。また、広島への攻撃に関し、日本は原爆や破壊に触れていなかったと以下のように報じている。
「東京は、35万の人口がある、日本で7番目に大きい広島の陸軍センターが、東京時間の月曜日8時20分から、少数のB-29による焼夷弾と破壊用爆弾で攻撃されたと報じた。東京は、ワシントンが原爆の使用を明らかにしたことなど、並外れた破壊が起きたことに言及しなかった」
 日本では戦時下、言論の統制が厳しく行われていたことが窺える。



 原爆の恐るべき威力を誇らし気に報告し歓喜した米国に対し、少数のB-29による攻撃と小さく報告した日本。当時の記事を読みながら感じたのは、世界はあの時から何も変わっていないということだ。

 同紙は「原爆は素晴らしい新世界の夜明けとなるか、あるいは、文明の自殺となりえる」という見方も示しているが、当時、米国が誇った原爆のような大量破壊兵器の恐怖は、ウクライナ戦争が続き、ロシアが核兵器使用をちらつかせる中、今も世界を不安に陥れている。

また、安倍元首相暗殺事件により表面化した政治家と旧統一教会の癒着に関して、多くのことが国民に説明されていないことからもわかるように、日本政府の隠蔽体質は今も続いている。

 戦後77年。世界は、日本は、歴史を教訓にして、これから変わっていくことができるのだろうか?

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本日、沖縄地方と奄美地方が梅雨入り 平年より遅い雨の季節に

2023年05月19日 06時03分29秒 | 天候のこと



本日、沖縄地方と奄美地方が梅雨入り 平年より遅い雨の季節に(ウェザーニュース) - Yahoo!ニュース



本日、沖縄地方と奄美地方が梅雨入り 平年より遅い雨の季節に
5/18(木) 11:00配信
8コメント8件

ウェザーリポート:沖縄県名護市より撮影
今日5月18日(木)11時、気象台は沖縄地方・奄美地方が梅雨入りしたとみられると発表しました。 沖縄は平年より8日遅く、昨年と比べると14日も遅い梅雨入り、奄美では平年より6日遅く、昨年と比べると13日も遅い梅雨入りの発表です。 今年2023年は沖縄と奄美が全国で一番早い梅雨入りとなりました。

5月中旬の梅雨入りは2020年以来


各地の梅雨入り/梅雨明け日
沖縄や奄美では、ここ数年はゴールデンウィーク期間中に梅雨入りをしており、5月中旬の梅雨入り発表は2020年以来のこととなります。昨年と比べると2週間も遅い梅雨入りの発表となりました。 

▼気象庁の発表 沖縄地方の梅雨入り  平年より8日遅く、昨年より14日遅い 奄美地方の梅雨入り  平年より6日遅く、昨年より13日遅い ・梅雨入りには平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間があります。 ・春から夏にかけての実際の天候経過を考慮した検討の結果、期日が見直しされる場合があります。

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各地の梅雨入りは全国的に平年より遅く、短い梅雨に


16日(火)にウェザーニュースが発表した今年の梅雨の見通しでは、平年より遅く、6月中旬頃に太平洋高気圧が強まって前線が本州南岸付近まで北上する予想で、九州から東北にかけての梅雨入りはこの頃になる見込みです。

 一方、梅雨明けは全エリアで平年並となる見込みです。7月後半になると太平洋高気圧が北への張り出しを強め、前線が日本海からさらに北へと北上していく見通しです。このタイミングで九州から東北にかけて梅雨明けすると予想しています。 このため、梅雨の期間は全エリアで平年より4日以上短くなる見込みです。


 https://news.yahoo.co.jp/articles/4b09d1bdebc84016a62e4cfad4a85b14620a5af0




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