「ガーシー」陥落の日を待ち構える警察(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース
ガーシー」陥落の日を待ち構える警察
4/14(金) 17:01配信
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パスポートの紛失
ついにパスポートが失効したガーシー容疑者と警察庁の露木康浩長官(左:ガーシー氏のInstagramより)
YouTubeなどで著名人らを繰り返し脅迫・中傷したとして、警視庁が暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)などの疑いで逮捕状を取っている元参議院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者。外務省から出ていたパスポート返納命令に対し、ガーシー容疑者は紛失届を出し、結果としてパスポートは失効することになった。その後に国際手配されたことも明らかになっている。警察の捜査包囲網はどう狭まっていくのか。
【実際の写真を見る】ガーシー氏についての捜査に協力する“ギャル”「金沙也さん」 33歳のシングルマザーだ
ここまでの流れを振り返っておこう。
「参議院から除名された翌日に警視庁は逮捕状を取得し、ガーシー氏は議員から元議員、そして容疑者となりました。さらに警察庁が外務省に依頼し、ガーシー容疑者に対してパスポート返納命令を出していました。返納期限は4月13日。その前日になって、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイにある日本の総領事館に、“パスポートを紛失した”旨の届けが出されたということです」 と、社会部デスク。
結果的に、ガーシー容疑者のパスポートは失効することとなった。
今回の捜査は茶番だなと
「パスポートに関して警察当局が想定していたシナリオは、返納命令前の帰国の可能性がほんの少しで、そうでない場合はひとまず返納命令に従うだけ、というものでした。今回は後者の変形という対応なので、その意味では想定内なのですが、パスポートをなくしたとの”言い訳“は想定外だったようです」(同)
相前後し、文藝春秋誌上でインタビューに答える形で、ガーシー容疑者はこんなふうに語っている。
《脅迫と言われてもね、真実を伝えているだけなので。完全に今回の捜査は茶番だなと思っている。既得権益を持っている人間が動いているんだろうなって認識しています。警察担当の記者からも色々聞きましたけど「完全に国策で動いている」って言い方をされたんで。ワケわからん容疑をいっぱいかけられて、再逮捕、再逮捕となったら「刑務所入ってるんと一緒やな」と思って、日本に帰らない選択をしました。どう思います? 名誉毀損の罪で、国際指名手配かけますか! 》
捜査当局の神経を逆撫で
確かに名誉棄損罪での国際指名手配は珍しいだろうが、もとはといえば彼が国外に留まり続けた結果である。また、仮に「事実」であっても、名誉棄損罪は成立することはある。
前出・社会部デスクはインタビューの中身をこう評価する。
「これに限らずですが、彼の言動が捜査当局の神経を逆撫でしてきたことは間違いないでしょう」
警視庁は、現地に捜査員を派遣する方向で調整を進めていることも報じられている。
「これまでの当局の捜査に抜かりや焦燥はなく、淡々と進めてきた印象があります。その流れの中で今回の捜査員派遣もあるのだと見ています」(同)
派遣の時期は、「ラマダン」明けの4月下旬以降になるとのことだ。
「UAEが捜査にどこまで協力するのかはハッキリとしないようですが、捜査員を派遣するくらいなので必要性があるということなのでしょう。そもそもそれ自体が各方面に対してプレッシャーになり、メリットとデメリットを天秤にかけた際にメリットの方が大きいということもあると見られています」(同)
捜査員の派遣でXデー
ところで、このデスクはガーシー容疑者の「軟化」をこう読み取る。
「旅券返納命令違反は最高で懲役5年に処される可能性がある犯罪です。それが起訴事実に加われば、そもそも実刑不可避の現状においてさらにダメージになる。今後、身柄拘束されることがあったとして、“返却するつもりだったが紛失した”と主張できれば、返納命令違反の容疑を回避できるとの思いもあったのではないでしょうか。それでも捜査員が現地に入った段階で逮捕のXデーは近いと思われます」(同)
捜査から身をかわす流れの中で、新たな犯罪を重ねない細心の注意を払っているようにもうかがえるが、当局はさらにその先を見ているということになるだろうか。
デイリー新潮編集部