ニュースなはなし

気になるニュースをとりあげます

防弾チョッキ・拳銃に手錠… 海上自衛隊の「警察」、立入検査隊とは

2025年02月02日 13時03分00秒 | 社会のことなど
防弾チョッキ・拳銃に手錠… 海上自衛隊の「警察」、立入検査隊とは

海上自衛隊の「立入検査隊」をご存じでしょうか。積み荷が疑わしい船に乗り込んで捜索する専門の部隊で、7月末で49隻態勢になる護衛艦ごとに、その乗員たちで編成されます。「海の警察」の海上保安庁より緊迫する局面での活動もありえるほどで、レアな現場を訓練の取材で見ることができました。(朝日新聞政治部専門記者・藤田直央)


海自護衛艦「むらさめ」のVBI(立入検査隊)、ボートに乗って不審船の貨物検査へ。核兵器などの密輸を防ぐ米韓などとの多国間訓練がきょう房総沖であり、取材してきました。記事は追って。#自衛隊 pic.twitter.com/D0i6vLZw2b
— 藤田直央 (@naotakafujita) July 25, 2018





防弾チョッキに拳銃
         
 「脱落防止は確実に」。護衛艦「むらさめ」艦内で訓練に備える立入検査隊の10人の隊員に、上官が指示を刻みます。ヘルメットに5~6キロの防弾チョッキを着けた20~30代の隊員らは、懐中電灯や携帯無線、手錠、訓練用の模擬銃を手渡し合いながら次々と身につけていきます。


7月25日、房総半島沖で海上自衛隊が行う船舶検査訓練が報道陣に公開されました。核・生物・化学などの大量破壊兵器や関連物資の密輸を防ぐPSIという国際的な取り組みの一環で、米国や韓国からも参加。「むらさめ」は米国、中国、ドイツ、トルコのメディアも乗せ、朝の横須賀港から訓練海域へ向かいました。

むらさめ」が晴天の浦賀水道を抜けた午前9時ごろ、訓練は艦内で開始。立入検査隊が整列した室内に放送が響きます。




立入検査隊、用意!」         
 「本艦は日本近海において、大量破壊兵器関連の物資を積載している嫌疑のある国籍不明船舶に対する情報を得た。これに対する船舶検査活動を実施することを上級司令部から令された」

 「立入検査隊、用意!」

 放送が終わると、隊長の指示に隊員らが聞き入ります。

国際VHF(無線)にて停船要請を実施。対象船舶は停船し、これより船舶検査を実施する。船籍はアルファ国。船長、航海士、機関長の3名乗船。使用言語は英語。乗員は作業用ナイフを数本所持しており、船橋(船の指揮所)へ集積せよとの指示に従っている」

 そして「各班の任務」を説明。容疑船に乗り込んだ後で乗員を見張る役、船長とやり取りする役、貨物を調べる役に分かれ、母艦の「むらさめ」とも連絡を取り合って検査を進めます。「特別機動船(移動に使うボート)は対象船舶付近で待機し、不測事態に備える」


ボートで容疑船へ急接近

むらさめ」は午前10時ごろに房総半島沖で停船。海面へボートが降ろされます。甲板から縄ばしごで乗った隊員らはすし詰めになり、波を立てて約4百メートル先にある容疑船役の貨物船へ。メディアはついて行けないので甲板から眺めますが、カメラの望遠レンズ越しに緊張が伝わってきました。

 相手は無線でのやり取りで「指示に従っている」とはいえ、容疑をかけた船に通告した上で乗り込むわけですから。

ボートが容疑船に接すると、隊員らは揺れる縄ばしごをつかんで腕力に任せて登り、甲板に上がると銃を構えて警戒。船員の所持品検査で「船橋へ集積せよ」と指示していた作業用ナイフを機関長がまだ持っていることがわかり、出させるという展開もありました。


以下はリンクで



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【速報】赤木雅子さん逆転判... | トップ | 量子コンピューターの内部で... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

社会のことなど」カテゴリの最新記事