2022年5月21日
日本最東端の根室・納沙布岬へ行こうと思い立った。
道央圏からはあまりにも離れているため、道民である私でも未だに訪れた事のない土地だ。
かつては「せっかくなので自転車で踏破したい」と考えていたので今日の今日まで取り置いていたのだが、自転車に乗る気力・体力が年々減退しており一生不可能だと判断。さっさと自家用車で行く事にした。
日本四端制覇を生涯の目標としており、今回は重要な旅になると勇んで出発する。


仕事終わりに苫小牧を出発、日高道を南下し静内に到着。
実はこの日は私の29歳の誕生日であった。せっかくなので自分へご褒美を……と夕食は贅沢することに。


海沿いの町なので海鮮を。良さげな「回らない寿司屋」を見つけ、特上寿司を頂く。
もっと高級なメニューもあったのだが、一食に3000円以上は出せなかった。
こんな日でも私はケチだ。


夕食後、日の沈んだ海沿いの国道をさらに南下。
午後10時ごろ、少し外れた浦河町の「オバケ川」を再訪するも、街灯もなく真っ暗で何も見えず。
本当にオバケが出そうだった。
その後内陸の天馬街道を超えて広尾方面へ抜けるのだが、分岐点付近のコンビニに到着したのは午後10時半過ぎ。動物飛び出しのリスクがあるため少し躊躇しつつ、速度控えめで挑む。
道中はトラック1台しか見かけず。
沿道には深い闇の森が延々と広がり孤独な時間が続くが、このような時間は幽霊よりも野生動物が怖い。
真っ暗闇に加え、途中から不気味な濃霧が立ち込め、広尾~豊頃~浦幌まで続いた。
さすがに疲れたので深夜に辿り着いた浦幌の道の駅で車中泊とした。
2022年5月22日


さて、夜が明けてこの日が1日目。
曇天のなか朝の釧路市に到着し、リサイクルショップめぐりやインデアン(カレー)などを楽しみ午前中は息抜き。
そして午後1時、以前から行きたいと思っていた浜中町の涙岬に立ち寄る
(当ブログ初登場?の愛車SX4セダン)。

案内看板は立っているが知る人ぞ知る景勝地のようで、草原にまっすぐ続く散策路には誰もおらず。
まずは「立岩」方向へ行ってみる。
何もないけもの道を数分歩くと、展望ポイントへと到着した。

中々の絶壁で足がすくむ。
残念ながら海霧で霞んでいるが、ポツンと立っているのが「立岩」。
岩の周りを優雅にカモメが飛んでいるのが見えた。


しばし景観を楽しんだ後、いよいよお目当ての「涙岬」方向へ進む。
断崖の上のわずかな平坦地を縫うようにして遊歩道が延びている。
それにしても静かな場所だ。



こちらも数分歩いた突き当りに、見晴らしの良い展望台が。
岩がトンネル状になっているあの飛び出た部分が涙岬のようだ。絶景である。
この地には古老に伝わる悲しい伝説がある。
厚岸の若い漁師と霧多布の網本の娘が恋に落ちたものの、漁師は嵐の日にこの場所で遭難。
娘は岬に立ち、海の底に消えた漁師の名をいつまでも叫んだ。
断崖には悲しげな女の横顔が浮かび、先ほどの立岩は岸に辿り着こうとする漁師を思わせる……というお話。
涙岬というどことなく悲しげな地名の由来が分かった。


海沿いの集落をのんびり回りながら、午後3時半に同町の霧多布岬に到着した。
霧多布半島の突端で、年を通してラッコが見られるらしく、この日は海にポツンと浮かぶ生き物に向けて立派なカメラを構える先客がいた。
残念ながらあまりにも離れた崖下だったため、ラッコか否かは分からなかった。

霧多布湿原が広がる浜中町。湾に流れ込む広大な琵琶瀬川に面して集落が広がり、今まで見た事の無い北海道の風景が続く。
果てまで来たと実感させてくれる。

ついに根室市へ入り、午後5時ごろ市街地へ到着した。
人影もまばらな駅前通りには北方領土に面した街らしく、主張の強いモニュメントが存在感を放つ。


根室駅前で愛車と記念撮影し、せっかくなので隣駅の「日本最東端の駅」で有名な東根室駅へ立ち寄る。
こちらもずっと来たかった場所だが、周囲に団地が広がる小さな無人駅で、看板が無ければ旅情はそれほど感じられなかった。


根室名物が食べたくなり、夕食は駅前にある良い雰囲気の飲食店で「”元祖”エスカロップ」を頂く。
バターライスの上にポークカツを載せ、ドミグラスソースをかけたご当地料理。美味であった。
満足し店を出ると、次第に霧が濃くなってきた。
さて、今夜はどこへ泊まろうか。
続く。
日本最東端の根室・納沙布岬へ行こうと思い立った。
道央圏からはあまりにも離れているため、道民である私でも未だに訪れた事のない土地だ。
かつては「せっかくなので自転車で踏破したい」と考えていたので今日の今日まで取り置いていたのだが、自転車に乗る気力・体力が年々減退しており一生不可能だと判断。さっさと自家用車で行く事にした。
日本四端制覇を生涯の目標としており、今回は重要な旅になると勇んで出発する。


仕事終わりに苫小牧を出発、日高道を南下し静内に到着。
実はこの日は私の29歳の誕生日であった。せっかくなので自分へご褒美を……と夕食は贅沢することに。


海沿いの町なので海鮮を。良さげな「回らない寿司屋」を見つけ、特上寿司を頂く。
もっと高級なメニューもあったのだが、一食に3000円以上は出せなかった。
こんな日でも私はケチだ。


夕食後、日の沈んだ海沿いの国道をさらに南下。
午後10時ごろ、少し外れた浦河町の「オバケ川」を再訪するも、街灯もなく真っ暗で何も見えず。
本当にオバケが出そうだった。
その後内陸の天馬街道を超えて広尾方面へ抜けるのだが、分岐点付近のコンビニに到着したのは午後10時半過ぎ。動物飛び出しのリスクがあるため少し躊躇しつつ、速度控えめで挑む。
道中はトラック1台しか見かけず。
沿道には深い闇の森が延々と広がり孤独な時間が続くが、このような時間は幽霊よりも野生動物が怖い。
真っ暗闇に加え、途中から不気味な濃霧が立ち込め、広尾~豊頃~浦幌まで続いた。
さすがに疲れたので深夜に辿り着いた浦幌の道の駅で車中泊とした。
2022年5月22日


さて、夜が明けてこの日が1日目。
曇天のなか朝の釧路市に到着し、リサイクルショップめぐりやインデアン(カレー)などを楽しみ午前中は息抜き。
そして午後1時、以前から行きたいと思っていた浜中町の涙岬に立ち寄る
(当ブログ初登場?の愛車SX4セダン)。

案内看板は立っているが知る人ぞ知る景勝地のようで、草原にまっすぐ続く散策路には誰もおらず。
まずは「立岩」方向へ行ってみる。
何もないけもの道を数分歩くと、展望ポイントへと到着した。

中々の絶壁で足がすくむ。
残念ながら海霧で霞んでいるが、ポツンと立っているのが「立岩」。
岩の周りを優雅にカモメが飛んでいるのが見えた。


しばし景観を楽しんだ後、いよいよお目当ての「涙岬」方向へ進む。
断崖の上のわずかな平坦地を縫うようにして遊歩道が延びている。
それにしても静かな場所だ。



こちらも数分歩いた突き当りに、見晴らしの良い展望台が。
岩がトンネル状になっているあの飛び出た部分が涙岬のようだ。絶景である。
この地には古老に伝わる悲しい伝説がある。
厚岸の若い漁師と霧多布の網本の娘が恋に落ちたものの、漁師は嵐の日にこの場所で遭難。
娘は岬に立ち、海の底に消えた漁師の名をいつまでも叫んだ。
断崖には悲しげな女の横顔が浮かび、先ほどの立岩は岸に辿り着こうとする漁師を思わせる……というお話。
涙岬というどことなく悲しげな地名の由来が分かった。


海沿いの集落をのんびり回りながら、午後3時半に同町の霧多布岬に到着した。
霧多布半島の突端で、年を通してラッコが見られるらしく、この日は海にポツンと浮かぶ生き物に向けて立派なカメラを構える先客がいた。
残念ながらあまりにも離れた崖下だったため、ラッコか否かは分からなかった。

霧多布湿原が広がる浜中町。湾に流れ込む広大な琵琶瀬川に面して集落が広がり、今まで見た事の無い北海道の風景が続く。
果てまで来たと実感させてくれる。

ついに根室市へ入り、午後5時ごろ市街地へ到着した。
人影もまばらな駅前通りには北方領土に面した街らしく、主張の強いモニュメントが存在感を放つ。


根室駅前で愛車と記念撮影し、せっかくなので隣駅の「日本最東端の駅」で有名な東根室駅へ立ち寄る。
こちらもずっと来たかった場所だが、周囲に団地が広がる小さな無人駅で、看板が無ければ旅情はそれほど感じられなかった。


根室名物が食べたくなり、夕食は駅前にある良い雰囲気の飲食店で「”元祖”エスカロップ」を頂く。
バターライスの上にポークカツを載せ、ドミグラスソースをかけたご当地料理。美味であった。
満足し店を出ると、次第に霧が濃くなってきた。
さて、今夜はどこへ泊まろうか。
続く。