日本ユーラシア協会広島支部のブログ

本支部は、日本ユーラシア地域(旧ソ連邦)諸国民の相互の理解と親善をはかり、世界平和に寄与することを目的とする。

映画「コスタリカの奇跡」上映会のご案内

2018-11-30 11:55:30 | 日記
【映画「コスタリカの奇跡」上映会のご案内】
日時 2018年12月8日土曜日
13時30分上映開始(90分)16時まで交流会 
鑑賞料 500円(高校生まで無料)
場所 広島北部農協千代田支店3階大ホール(北広島町有田532-1)
主催 「コスタリカの奇跡」上映実行委員会




[反戦情報2018年11月15日号より]
『コスタリカの奇跡』
マシュー・エディ監督/マイケル・ドレイリング監督
評者 鈴木右文 
「コスタリカの奇跡」(二〇一七)は、一九四九年に憲法で軍隊を放棄したコスタリカの、軍隊放棄の経緯とその後の歴史を追ったドキュメンタリーである。コスタリカでは一九四〇年からカルデロン・グアルディア大統領による社会民主主義政権が、世界大恐慌以降の人民の福祉要求を背景に、社会保障を整備したが、常備軍を保持していた。一九四八年の大統領選挙では政権与党が野党候補に負けたのを受け入れず、内戦が勃発。野党側のリーダーは、米国で独学したホセ・フィゲーレス・フェレールで、内戦勝利後、憲法で常備軍を廃止、軍事予算を教育と社会保障に回した。今でこそ二〇一六年の国民幸福度世界一の国だが、その道のりは険しかった。隣国ニカラグアが不安定で常に脅威にさらされ、一九五五年の侵攻に対しては武装警察と市民の抵抗で排除した。ニカラグアで一九七八年にサンディニスタ民族解放戦線が蜂起するとこれを支援、ところが反革命のコントラを支援する米国がコスタリカに米軍基地配置を強要する。一九八六年には中立を宣言、一九八六年に大統領となったアリアスは、欧州諸国を訪問してその立場への支援を要請、米国へは拒否を貫いて、一九八七年ノーベル平和賞を受賞した。しかし平和主義はなかなか辛い。その後貧富の差が拡大、新大統領が米国のイラク開戦支持を表明し、裁判所がその声明の無効判決を出すなど、揺れている。フィゲーレスの娘が国連で環境問題に取り組んでいるが、コスタリカでは白動車に替わる交通手段の開発が急務だそうだ。応援したくなる国である。どこかの首相の口に爪の垢を団子にして押し込みたい。(すずきゆうぶん/九州大学言語文化研究院教員)
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日本ユーラシア協会広島支部ニュース2018年11月30日

2018-11-30 11:42:46 | 日記
 日本ユーラシア協会広島支部ニュース2018年11月30日
【県連理事会が開催されました】
日時 2018年11月16日金曜日 14時~16時 場所 呉市 ビューポートくれ
次回理事会は2019年1月9日14時より広島留学生会館1階で開かれます。

【会費の納入について】日頃より会費の納入につきご尽力戴き感謝申し上げます。半面納入状況のお知らせ、会費請求が不十分な点でご迷惑をおかけしています。今回はとりあえず振り込み用紙を同封させて戴きます。会費月額は正会員700円以上、賛助会員300円以上(学生会員300円以上)です。

【「核実験地に住む」著者アケルケさんを囲んで カザフスタン・キルギス平和文化交流の旅報告会が開かれました】
日時:2018年10月27日(土)17:00~19:00 会場:東京ロシア語学院 
[写真]朝日新聞2018年11月15日にインタビュウ記事が掲載されました。


【国際交流専門員の募集について】
広島市市民局国際交流課より「2018年度広島市非常勤職員(国際交流専門員)」募集案内があります。
試験日 2019年1月30日 受付期間 2018年12月1日~2019年1月23日(必着)お問い合わせは国際交流課(応募用紙は広島支部電話08055054872にもあります。)

【ペアセロベ2018が開催されました。】
10月28日10時より 広島市基町中央公園 【写真右上】 


【世界平和弁論大会】
11月11日10時より広島工業大学広島校舎(中区中島町)で第29回世界平和弁論大会、第30回谷本清平和賞授賞式が開催されました。スピーチコンテストにはカザフスタン留学生アイーダさんが出場しました。[写真右は谷本清平和賞受賞の森滝春子さんと]

[スピーチ全文]
皆さん、こんにちは!
私はマクハノワ・アイ-ダです。カザフスタン共和国のセメイから来ました。私は「未来は私たちの行動で決まります」というテーマで話します。まず、未来とは何でしょうか?未来は過去・現在とつながっているとても大切な時間だと思います。私たちが創ることのできる空間であり時間だと思います。カザフスタンで行われた核実験と広島に落とされた原子爆弾を例にとってみましょう。私の国カザフスタンのセミパラチンスクでは1949年から1989年まで少なくとも450回以上の核実験が行われました。セミパラチンスク核実験場は旧ソ連の一番大きな核実験場でした。その結果、放射能によって自然は汚染され人々は被爆しました。現在でもガンになる人がいたり、ダウン症や奇形児が生まれています。それは核実験が終わってもその悪い影響は現在まで続いていることを証明しています。1945年、この広島に原子爆弾が落とされました。8月6日はよく晴れた日で、仕事や学校に急いでいく人が多かったそうです。原子爆弾が落とされた後、熱戦を浴びた人々の肌は指先から垂れ下がっていました。たくさんの人が亡くなり、生き残った人たちも大切な家族を失ったり、大やけどを負ったり、被爆したりしました。そして現在でも被爆の後遺症に苦しんでいる人や不安を抱えている人がいます。過去に起こった核爆発は未来にとても悪い影響を与えました。人々の体だけでなく心にも深い傷跡を残したと思います。被爆者の涙を見て私はそう思いました。この2つの国で起こった例からわかることは過去の出来事の影響が現在まで続いているということです。人々は次の世代に2度と同じ苦しみを味わわせないために苦しみながらも決してあきらめず核兵器をなくす取り組みをしました。そして現在に至っています。私は日本に8か月前に来ました。日本に来る前は広島や私の国カザフスタンで起こったことをあまり詳しく知りませんでした。でも僅か8か月の間に被爆者の話を聞いたり、「はだしのゲン」という漫画を読んだり色々な行事に参加することで今ではずいぶん広島のことを知ることになりました。それは私の人生の中で重要な出来事の一つとなりました。とても短い期間ですが、その間に少しだけ味わった日本の伝統や習慣は私にもっと日本のことを知りたいという気持ちにさせました。また15歳で遠く離れた国で生活することで私は家族と自分の国が大切だと思うようになりました。周りの友達と話すことで私は自分の違う生活習慣を知ることができました。このように一つ一つの経験が私を変えてくれました。そしてきっと将来色々な点で私を助けてくれると思います。日本での生活は私に時間と人々を大切にすることを教えてくれました。私たちの世代の未来は私たちがどのように行動をするかで決まると思います。将来平和な世界に住むためには、私は小さなステップから始めたいです。それはカザフスタンに帰って広島のことや被爆者の話を周りにいる友達に話すことです。それと同時に自分の国で起こったことをもっと知ることで命を脅かす危険なもの、例えば原子爆弾や核実験場を地球上からなくすために、一緒に行動する人を増やしていきたいです。留学生の皆さんも広島で学んだことを周りの友達に話しましょう!
【国際フェスタ2018】11月18日国際会議場とその付近で開催されました。[写真下]



【映画「コスタリカの奇跡」上映会のご案内】日時 2018年12月8日土曜日13時30分上映開始(90分)16時まで交流会 鑑賞料500円(高校生まで無料)場所 広島北部農協千代田支店3階大ホール(北広島町有田532-1)[反戦情報2018年11月15日号より]『コスタリカの奇跡』マシュー・エディ監督/マイケル・ドレイリング監督 評者 鈴木右文 
「コスタリカの奇跡」(二〇一七)は、一九四九年に憲法で軍隊を放棄したコスタリカの、軍隊放棄の経緯とその後の歴史を追ったドキュメンタリーである。コスタリカでは一九四〇年からカルデロン・グアルディア大統領による社会民主主義政権が、世界大恐慌以降の人民の福祉要求を背景に、社会保障を整備したが、常備軍を保持していた。一九四八年の大統領選挙では政権与党が野党候補に負けたのを受け入れず、内戦が勃発。野党側のリーダーは、米国で独学したホセ・フィゲーレス・フェレールで、内戦勝利後、憲法で常備軍を廃止、軍事予算を教育と社会保障に回した。今でこそ二〇一六年の国民幸福度世界一の国だが、その道のりは険しかった。隣国ニカラグアが不安定で常に脅威にさらされ、一九五五年の侵攻に対しては武装警察と市民の抵抗で排除した。ニカラグアで一九七八年にサンディニスタ民族解放戦線が蜂起するとこれを支援、ところが反革命のコントラを支援する米国がコスタリカに米軍基地配置を強要する。一九八六年には中立を宣言、一九八六年に大統領となったアリアスは、欧州諸国を訪問してその立場への支援を要請、米国へは拒否を貫いて、一九八七年ノーベル平和賞を受賞した。しかし平和主義はなかなか辛い。その後貧富の差が拡大、新大統領が米国のイラク開戦支持を表明し、裁判所がその声明の無効判決を出すなど、揺れている。フィゲーレスの娘が国連で環境問題に取り組んでいるが、コスタリカでは白動車に替わる交通手段の開発が急務だそうだ。応援したくなる国である。どこかの首相の口に爪の垢を団子にして押し込みたい。(すずきゆうぶん/九州大学言語文化研究院教員)
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