洋書で英会話

100冊以上読んできた経験と知識をもとに、英語の小説や雑誌、実用書などから、すぐに使える素敵な表現や文法をご紹介します。

ゆっくりハリーポッター(8)文句を言う(苦情を言う)complain 

2015年10月15日 | ゆっくりハリーポッター 

みなさん、こんにちは!

 

今回は、ゆっくりといいつつ、最近ちょっと頻繁になってきた、ゆっくりハリー・ポッター第8弾、

「文句を言う」「苦情を言う」のcomplainが入った表現をご紹介します。

 

今回の表現、実は、前回ご紹介したfinishが入った表現より

少し前の部分に登場していましたので、物語のシーンとしては少し前後しますが、

何せ「ゆっくり」をモットーにハリーポッターの表現はご紹介させていただいていますので、

細かいことは気にせず(^-^)ご紹介します。

 

HARRY POTTER and the Philosopher's Stone(J.K. ROWLING著)

ハリーが居候しているバーノンおじさんの一家が彼らの一人息子ダドリーの誕生日に

みんなで車に乗って動物園に向かうシーンより~

 

While he drove, Uncle Vernon complained to Aunt Petunia. He liked to complain about things: people at work, Harry, the council, Harry, the bank and Harry were just a few of his favourite subjects. This morning, it was motorbikes.

 

今回のおススメ表現は黄色と薄緑色で色づけした部分です。

「文句を言う」と「苦情を言う」、

英語では同じcomplain(コンプレイン)が使われます。

「苦情を言う」をカタカナで言うと日本語では【クレームを言う】といいますが、

あれは英語のクレーム(claim)が持つ本来の意味とは異なりますので、

ご注意を☆

ちなみに、claimは、主張する、要求する、などの意味を持っています。

この単語はまた別の機会にご紹介します♪

 

本題のcomplainが入った今回の引用文、

complainの意味もさることながら、

complainしている内容を表している箇所がとても面白い書き方になっています。

そのことについて触れる前に、もう一度本文からの引用を少しずつ見て行きます♪

 

While he drove, Uncle Vernon complained to Aunt Petunia.

(運転しながら、バーノンおじさんはペチュニアおばさんに文句を言っていた)

※「~に向かって文句を言う」は方向を表すtoを付けて、complain to ~ といいます。

注:訳は私のイメージです。

 

He liked to complain about things: people at work, Harry, the council, Harry, the bank and Harry were just a few of his favourite subjects. This morning, it was motorbikes.

(おじさんは色々な事に関して文句を言うのが好きだった、例えば、職場の人について、ハリーについて、議会(政治)について、ハリーについて、銀行について、そして、ハリーはおじさんの文句のお気に入りの対象の一つだった。でも今朝は、その内容は(彼の文句の対象となったのは)バイクのことだった。)

注:全訳して読む洋書読書はお勧めしていません。私のこのイメージ訳は参考程度にして下さいね。

 

 

※「~に関して文句を言う」はaboutを付けて、complain about ~ といいます。

 

この文章の中に登場するHarryという言葉の挟まれ方(^-^)

どれだけハリーのことについて文句を言っているか

その頻度の高さを表す表現の手法としてとても面白い!!と思いました。

 

ちなみに、今更ですが、私が読みながらご紹介しているHarry Potterはイギリス版です。

そのため、favouriteのスペルがイギリス英語のスペルになっています。

the council のところも 直訳すると「議会」ですが、

私はそこから、あ!これ、政治のことでは?!と予想してカッコで付け加えました。

 

本文から少し応用してみます♪

people at work で 「職場の人」になるということは、

people at school にしたら「学校にいる人」

teachers at schoolとすると「学校の先生」とも言えますね。

at の後を場所やイベントに変えると

people at the party 「パーティにいる人」

people at the park 「公園にいる人」などなど、

people at ~で表現の幅が広がります。

 

 

complain about の後のthings についてですが、

冠詞(the)なしの名詞の複数形は一般的にその物すべてを表しますので、

things と一言、複数形で「物事全般」を表します。

just a few of his favourite subjects の

justですが、他にも色々な事に関していっぱい文句を言う中で、

少しだけ例をあげると、と言う気持ちで付けられているjustのような気がします。

 

文法的に細かいことを見ていきそうになりましたが、

ここでは、何よりも、バーノンおじさんはとにかくいつでもハリーのことは欠かさずに文句を言いますよ!

ということが伝えられていること、そして本文を読んでそのことがキャッチできること、

そのことこそが一番大事ですので、細かい話はこの辺にしておきます(^-^)

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ネイティブの子ども向けレベル別読本の魅力♪ Part 2 「急いで!」

2015年10月12日 | 英語表現

みなさん、こんにちは!

今回は久しぶりに子ども向けレベル別読本 Amelia Bedeliaより

「急いで!」と伝えるイディオム(いくつかの単語がセットになって一つの意味を伝える表現)をご紹介します。

 

イディオムをご紹介する前に、一つだけ。

「急いで」と伝えるいい方や方法は他にも色々あります。

くれぐれも唯一これだけが、急いで!という時の言い方だとは思わないで、

会話に使える表現を一つ増やすような気持ちでお読みくださいね☆

 

いつもと少し趣向を変えて先に表現からお伝えします。

今回ご紹介する表現は Step on it! (急いで!)です。

 

直訳すると「それを踏んで!」と言う意味になりますが、

ところで、その【それ】とは一体何でしょう?

この表現、もとは車に乗っている時に使われるもので

車を運転中に踏んだらスピードが出るもの、つまり、アクセルのことを表しています。

ちなみに、アクセルは英語で言う時にはaccelerator(アクセレレイター)と言って下さいね!

アメリカは日本と違って車で移動することが多いため、この表現では、

it だけでアクセルの意味が出せるようになっています。

でも、itがアクセルの意味になって、まとまって「急いで!」という意味になることを

最終決定するのは文脈です(^-^)

状況によってはitが前に出てきたものを指して「それを踏む」と

文字通りの意味を伝えることももちろんあります。

 

これからご紹介するstep on itが入った文章は、

以前ご紹介したAmelia Bedeliaとは少し違って、

Ameliaの子ども時代が描かれた新シリーズの第一巻、

Amelia Bedilia Means Business(Herman Perish著)からの引用です♪

 

※このシリーズ、Amelia Bediliaのオリジナルバージョンを執筆していたPeggy Parishさんの

甥っ子であるHerman Parishさんが書かれているそうですが、オリジナルの要素を上手く残しつつ、

現代風にアレンジ(?)されていてとっても面白くて勉強になります。

イディオムを淡々と勉強するのに疲れた方に是非お勧めの一冊です。

しかも、何が楽しいかと言いますと、この本、英語を母国語とする子供たちが

イディオムを楽しく学べるようにと書かれた本です。ということは、

本物の英語が持つ勢いや魅力がたっぷり詰まっています。

 

少し脱線しましたが、Amelia Bedeliaが文字通りそのことを受け取ってしまう子だ

と言うことを念頭に置きながら先ほどお伝えしたstep on it の意味も思いだしながら

お読みください。

 

新しい自転車の購入資金を稼ぐため、両親と食堂のオーナーに了承を得て

アルバイトを始めたAmelia、初日のアルバイトで忙しさのあまり常連のお客さんの

注文をうっかり間違えてしまい、お客さんに訂正されて、まだ入ったばかりなので・・・と

伝えたシーンの続きから~

(少し長くなってしまいましたので、少しずつ解説します)

 

・・・・

"I can tell," said Mike. "And I'm late. Just bring me a piece of cherry pie - and step on it!"

 Amelia Bedelia dashed off to get his pie. But she was more confused than ever.

Why did he want her to step on it?

 

※I can tell. (どおりで、分かるよ)と言うような意味です。

以下大体のイメージ訳です:

(遅れているから、とにかく、チェリーパイを持ってきてくれ。そしてStep on it!で頼む!)

※step on itはあえて訳さずお届けします。

※than ever で(これまで以上に)と言うような意味です。

アメリア ベデリアは急いで彼のパイを取りに行った。でも、これまでにないくらいものすごく困惑していた。

彼女はどうして彼がstep on itしてと頼んだのか理解できなかった。)

 

 She remembered Pete's rule. The customer is always right! She dashed back to Mike

and she put his pie on the counter.

(でも、彼女はピート(働いているお店のオーナー)のルールを思い出した。お客さんはいつでも正しい、と。)

※イタリック体(斜めの文字)は強調です。

(彼女は急いでマイク(お客さんの名前)のところへ戻り、パイをカウンターに置いた)

 

 "At last," he said, sighing happily. As he lifted his fork to take the first bite,

Amelia Bedelia climbed up onto the counter.

(「やっときたか」と彼は嬉しそうにためいきをつきながら言った。そして彼が最初の一口を食べようとフォークを持ちあげた時、

アメリアがカウンターの上によいこらしょっとよじ登った)

 

 "What are you doing?" asked Mike. "Hey! Hey! Get off the counter!"

(「何してるんだ?」マイクは尋ね、そしてその後慌てて「おい、なんだ!カウンターから降りなさい!」と言った)

 

 Just then, Pete came out of the kitchen. "What's all the commotion?" He asked.

"Amelia Bedelia, what are youー"

(ちょうどその時、ピートがキッチンから出てきた。「一体、何の騒ぎだ?」と彼は尋ねた、そして、

「アメリア ベデリア、君は何をしてー」と彼が言い終わる前に)

 Amelia Bedelia raised her foot and stepped on that tasty slice of pie with all her might. ・・・・

 (アメリア ベデリアは足を上げ、そして力いっぱいにその美味しいパイを・・・・※この先はご想像にお任せします。)

※ここで使われているmightは名詞で「力」という意味です。

 

この後アメリアがどうなったかはみなさんの想像通りで間違いないと思います(^-^)

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ゆっくりハリーポッター(7)食べ終わるのfinish

2015年10月11日 | ゆっくりハリーポッター 

みなさん、こんにちは!

 

今回は、ゆっくりハリーポッター Part 6

食べ終わるの意味を表すfinishを使った表現をご紹介します。

 

HARRY POTTER and the Philosopher's Stone

(J.K.Rowling著)からの引用です。

 

Harryが居候しているおじさんの家の一人息子Dudleyの誕生日に

おじさん一家が動物園に出かけることになります。

いつもだったら一家で出かける際はHarryは知り合いのおばさん宅で留守番を

させられるのですが、その日は諸事情でHarryも一緒に出かけることに。

出かけた先の動物園で一家とHarryが昼食を取っていたシーンより~

 

They ate in the zoo restaurant and when Dudley had a tantrum because his knickerbocker glory wasn't big enough, Uncle Vernon bought him another one and Harry was allowed to finish the first.

 

※a tantrum は「かんしゃく」です。

 

全文を軽く訳してみます♪

 

彼らは動物園のレストランで食事した。そして、ダドリーが

彼のknickerbocker gloryの大きさが足りない、と

かんしゃくを起こした時、バーノンおじさんが彼にもう一つ買ってあげた。

そしてハリーは最初のもの(最初のknickerbocker glory)の残りを

全部もらえた。

 

というような意味です。

英文をすべて日本語に訳しながら洋書を読むことは

英語の上達の妨げになります。

訳は私が独自のイメージで書いてみただけのものですので、

英文を理解する時の手助けとして、

大体のニュアンスで受け取るだけにして下さいね。

 

今回ご紹介する表現は黄色で色づけしたfinishを使った表現です。

ところで、このfinish、この単語が持っている意味は

みなさんご存知、「終わる」という意味ですね。

このfinish、そこ(「終わる」の意)から派生して、

文脈に応じて何を終わらせる(終わる)のかの意味も

含むことができます。

 

ここではキーワードがate と restaurant

その続きの文章なので『あ、何か食べ終わることだな』

ということが分かります。

 

 

引用してご紹介した部分、

このfinish以外にも文脈を大切に見ていたら、

知らない単語でも大体の意味は掴めますよ、

ということをお伝えできる、いい英語がもう一つ入っています。

それが、あえて訳文の時に訳さずそのまま書いた

knickerbocker gloryです。

正直なところ、私はこの単語(表現?)を知りませんでした。

でも、状況がレストラン、そして大きさの話しをしていて、

ダドリーが(かんしゃくが分からなくても)その大きさのために何かをして、

お父さん(ハリーから見たらおじさん)にこれをもう一つ買ってもらった、

そしてハリーがそれ(はじめの物)をもらった。

そこまで見たら、あ、何か食べ物のことだな、と辞書に頼らなくても、

予想がつきました。しかも、子どもが好きな食べ物だなと。

 

本来なら(自分の修行のために読む読書なら)そこまで予想できたら、

あとは気にせずそのまま読み飛ばして先へ進みますが、

今回はこのブログでこのfinishをご紹介したいなと思ったこともあり、

あえて辞書で引いてみました。

すると、推測どおり、パフェのようなデザートのことでした。

気になる方はこちら↓

kickerbocker glory 

 

学校の試験勉強のために勉強をしているなら

一つ一つ辞書を引いて読んで理解することも時には必要かもしれませんが、

英語力を全体的にアップさせるための洋書の読書の場合には

予測力を鍛えながら読んで力をつける作業も、とても重要です。

学校で習った勉強の仕方が全訳する方法だったとしたら

辞書を引かないで分からない単語を飛ばして読むということは

それはそれは勇気がいります。

そして、辞書を引かないことで、何か大事な事を

見落としていないか、それで損することはないだろうかと

不安にもなります。

でも、少しでも早く、

本来の英語が持つ独特のリズムや言い回し、

そして、何より面白さを肌で感じられるようになるためには

辞書や翻訳機能に頼りすぎる読書から

一日でも早く卒業されることをお勧めします。

 

そうは言っても、

読んでいる時にどうしても気になるもの(単語や表現)も

ありますよね?

そんな時は、それがどのくらいの頻度で

その話の中に登場しているかを少し意識して観察して、

前後から大体の意味を想像して、

何度も出てくる重要そうな表現であれば、そんな時は

ぜひとも辞書を引いて調べてください。

 

それ以外はぐっとこらえて想像して先に読み進めること、

これは本当に大事なことです。

 

読み方のコツは

これからもまた少しずつご紹介していきたいと思います。

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テキストとして洋書を選ぶ時

2015年10月08日 | 洋書のススメ

みなさん、こんにちは!

 

今回は前回に引き続きALEX(Pierre LEMAITRE著)から

二つの物を比べて「より~な方」と言う時に使える表現をご紹介します。

 

現場に残された手掛かりを拾い集めていた二人の捜査官に、

Camilleが近づいていくシーンより~

 

One of the officers, the taller of the two, looks up.

 

今回の表現はこの黄色で色づけした部分です。

まずは全文を訳してみます♪

 「二人の捜査員のうち、

背が高いほうが顔をあげた。」

(手掛かりを拾っていたので下を向いていたのでしょうね)

 

比較の表現をする時、

原則として「より~な」という時(比較級を使う時)には

the は付けません。

でもこの表現のように、二つを比べて「より~なほう」と言う時には

比較級にthe が付けられます。

この文法はTOEICテストの文法問題でもたまに狙われているのを見かけます。

テストに出る、出ない関係なしにしても

知っていたら、会話の表現に幅が広がります。

 

※会話では二つ比べていても物理的にはその2つの中では

そちらのほうが「一番~だ」ということで 

the の後に最小級(例の英文でいうとthe tallest)が

使われることもあるそうですが、それは変化球ですので

原則はthe 比較級 of the twoです。

 

少し活用してみます♪

 

The larger of the two companies got the contract. 

(二つの会社のうち大きいほうが、その契約(the contract)を勝ち取った(got))

His car was the more expensive of the two.

(彼の車は二つの(車の)うち、より高価なほうでした。)

She chose the smaller of the two rooms. 

(彼女は二つの部屋のうち、小さいほうを選んだ)

Her bag was the heavier of the two.

(彼女のカバンは二つの(カバンの)うち、より重たいほうでした。)

 

などなど、色々応用できます。

 

さて、前回はブログを更新した時、少し急いでいましたので、

引用元であるALEXについて触れられませんでしたが、

この本、ALEXは、2015年度このミステリーがすごい!の海外編

(翻訳本:タイトルは【その女、アレックス】)の大賞に輝いた本です。

 

英語力を少しでもアップさせるために、とにかく沢山洋書を読む!と

色々な本をひたすら読む中で、殺人事件も数多く読んできたためか、

最近は無駄に血が流れるシーンが多すぎたり、

女性が酷い目にあいすぎる本はあまり読みたくないなぁと

その系統の話からは少し離れて、

新たにその魅力にハマっている児童書の読書に傾いていたのですが、

この春に、ある生徒さんから、新聞に載っていた書評を読んで、

この本(アレックス)の英語版をもし可能なら是非レッスンで取り組みたいと

リクエストがあり、それがきっかけとなり、久しぶりに読んだミステリー本です。

 

突然ですが、

レッスンで取り組む洋書を決める時に、

私が個人的に設けている基準が大きく分けて3つほどあります。

 

1つ目は、

使える表現として紹介できる文章が沢山入っていること。

そして、汚い言葉が使われている率が低いこと。

 

2つ目は、

非人道的なシーンが多すぎる作品ではないこと。

 

そして、3つ目は、

実はこれが私にとって密かに一番重要なポイントなのですが、

その本が何度読んでも楽しめる(味が出る)本であること。

 

ALEXは、ミステリーの大賞にも選ばれている作品ですが、

ちょ~っとちょっと、殺人のシーンやその他のシーンが濃すぎて、

2つ目のポイントがクリアできず、

そして、3番目のポイントも微妙な線でしたので、

残念ながらクラスでは使用することはできないなぁと

思いながら、それでも、1番目の使える表現、

それがとても沢山あったので、

リクエストしてくださった生徒さんと相談して

第一部だけ特別に内容を復習プリントを付けて

あとは表現だけ一緒に勉強するという形で

今少しずつ取り組んでいます。

 

犯罪のシーンを読んでいて、

どうしてこれが大賞に選ばれたのだろう?(><;)

私には文学を見る目がないのかな??と心配に思いながら、

プリント作りするために読み返して、

改めて見てみると、主人公ALEXや、ダブル主人公(?)のCamilleの

心情描写の部分は、とても奥深く、確かにそうよね、、と共感するところも。

翻訳部門で大賞だから、日本語だったらもっと面白く書かれているのだろうか?と

時より気になりながら、まだまだ他に沢山読みたい英語の本があるので

せっせとまた洋書読書に励みます。

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ALEX by Pierre LEMAITRE より 注文時に使える数の表現

2015年10月06日 | 英語表現

みなさん、こんにちは!


 


レッスン準備のため、またまた少し久しぶりの更新になりましたが、


今回は少し前に読んだ ALEX (Pierre LEMAITRE著)より


注文する時に使える表現をご紹介します♪


 


被害者に関する情報が極端に少ない誘拐事件を担当することになった


Camilleが、これからどうやって事件の捜査を進めていこうかと、


地図を見ながらチームのメンバーと話しあっていたところに


ちょうど上司から電話が入り、


捜査員を15人まわして欲しいと依頼する場面の続きからの引用です~


 


"Mostly female officers, if possible."


Camille thinks for a moment.


"They'll be needed at least two days.


Three, if we haven't found the girl by then.


Oh, and one more vehicle. No, make that two."


 


少しずつ訳していきます♪


 


※if possible は「できれば」 という意味です。


引用文の出だしは、女性が誘拐された事件だからでしょうか、


「できれば、その15人をほとんど(mostly)女性の捜査官(female officers)に


してほしい」と言っています。


 


そして、その15人の捜査官を言い替えたのが続きの文章の


出だしの主語Theyです。


at least はこのセットで「少なくとも」という意味です。まとめると、


「少なくとも二日は彼らが必要だ。もし、その頃までに(by then)


被害者を見つけられなければ、三日必要だ。」


そして、その次にきている部分が


今回のおすすめ表現(黄色く色づけした部分)が入った表現です(^-^)


その引用部分をもう一度♪


Oh, and one more vehicle. No, make that two.


「そうだ、それから、もう一台(one more) 車(vehicle)を用意してくれ。


いや、やっぱりもう2台準備してくれ。」


(※Camilleと上司は長年の付き合いなので少しカジュアルな感じに


訳してみました(^-^))


 


ある数字を言って、その数を増やしてもらうとき、


英語では【 make + 名詞 + 数字 】の型を使って


表すことがあります。


 


そしてこの表現、注文の時などに


例えば、AさんとBさんが一緒にお店に入って


ウェイターが注文を取りに来た時


Aさんが


I will have coffee.


と言ったときに続いてBさんが


Make it two.


と言うと「それを二つにしてください。」


つまり


「同じものをください」と伝える表現としても


使えます。


 


この数字の用法を使った表現が


ANGELS & DEMONS(DAN BROWN著)の中にもありましたので


参考にご紹介します。


 


ものすごいスピードで飛べる飛行機で、主人公のLangdonを迎えに来た


パイロットがLangdonに、アメリカからスイスまでどのくらいの飛行時間で


Langdonを送り届ける予定かを知らせるシーンより~


 


パイロット:


"I'll have you there in two minutes."


(2分であちら(スイス)に到着します。)


それを聞いたLangdonが心の中で次のようにつぶやきます。


Why not make it three and get us there alive?


※後半、usになっているのは、


パイロットとLangdon、二人合わせて見ているからです。


 


why not は 「~しないのは何故ですか」から派生して


「~したらどうですか」「~しませんか」という意味も持っています。


Langdonの言葉を訳すと、


「それ(飛行時間)を3分にして、生きてスイスに到着しませんか」


というような意味になります。


どちらにしても考えられないくらい短い時間なのがいいですね(^-^)


 


Angels & Demons は、使われている表現もさることながら


話の内容がとても興味深く、犯人の犯行を食い止めるため、


なんとか先回りしようと、与えられた手掛かりをもとに


Langdonが謎解きするシーンもすごく面白いので、


私がこれまで読んだ大好きな本の一冊です。


好きすぎて、これまで何度かテキストとしても使用しましたが、


扱っている内容が「科学vs宗教」で、


ぱっと聞いた感じ(そして読み方を間違えると?)


難しすぎる本になってしまい(実際は決してそんなことはありませんが!)、


かつて途中でリタイアしてしまう生徒さんがいたこともあり、


最近では少し慎重になって、


一般の英会話学校で担当させていただいているクラスでの


使用は控えるようにしています。


でも、今回、引用文の詳細をうっかり間違えないように確認しようと、


久しぶりにこの本を手にしたら、


やっぱりいいなぁ~(*^-^*)と、しばらく読みふけってしまいました。


いつか自分の学校ができたら、またテキストとして、


生徒さんと一緒に読めたらいいなぁと思います。


 


話が少しそれましたが、


数字の前の代名詞(itやthat)が何を指しているのかを


見極めるときのカギはたいていの場合


すぐ前に出てきている表現が握っています。


 


コーヒーショップへ一緒に来たAさんとBさん、


A: I'll have coffee. (コーヒーください。)


B: Make it two. (同じものをください。)


この表現、みなさんも機会があったらぜひ使ってみてくださいね。

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