洋書で英会話

100冊以上読んできた経験と知識をもとに、英語の小説や雑誌、実用書などから、すぐに使える素敵な表現や文法をご紹介します。

ALEX by Pierre LEMAITRE より 注文時に使える数の表現

2015年10月06日 | 英語表現

みなさん、こんにちは!


 


レッスン準備のため、またまた少し久しぶりの更新になりましたが、


今回は少し前に読んだ ALEX (Pierre LEMAITRE著)より


注文する時に使える表現をご紹介します♪


 


被害者に関する情報が極端に少ない誘拐事件を担当することになった


Camilleが、これからどうやって事件の捜査を進めていこうかと、


地図を見ながらチームのメンバーと話しあっていたところに


ちょうど上司から電話が入り、


捜査員を15人まわして欲しいと依頼する場面の続きからの引用です~


 


"Mostly female officers, if possible."


Camille thinks for a moment.


"They'll be needed at least two days.


Three, if we haven't found the girl by then.


Oh, and one more vehicle. No, make that two."


 


少しずつ訳していきます♪


 


※if possible は「できれば」 という意味です。


引用文の出だしは、女性が誘拐された事件だからでしょうか、


「できれば、その15人をほとんど(mostly)女性の捜査官(female officers)に


してほしい」と言っています。


 


そして、その15人の捜査官を言い替えたのが続きの文章の


出だしの主語Theyです。


at least はこのセットで「少なくとも」という意味です。まとめると、


「少なくとも二日は彼らが必要だ。もし、その頃までに(by then)


被害者を見つけられなければ、三日必要だ。」


そして、その次にきている部分が


今回のおすすめ表現(黄色く色づけした部分)が入った表現です(^-^)


その引用部分をもう一度♪


Oh, and one more vehicle. No, make that two.


「そうだ、それから、もう一台(one more) 車(vehicle)を用意してくれ。


いや、やっぱりもう2台準備してくれ。」


(※Camilleと上司は長年の付き合いなので少しカジュアルな感じに


訳してみました(^-^))


 


ある数字を言って、その数を増やしてもらうとき、


英語では【 make + 名詞 + 数字 】の型を使って


表すことがあります。


 


そしてこの表現、注文の時などに


例えば、AさんとBさんが一緒にお店に入って


ウェイターが注文を取りに来た時


Aさんが


I will have coffee.


と言ったときに続いてBさんが


Make it two.


と言うと「それを二つにしてください。」


つまり


「同じものをください」と伝える表現としても


使えます。


 


この数字の用法を使った表現が


ANGELS & DEMONS(DAN BROWN著)の中にもありましたので


参考にご紹介します。


 


ものすごいスピードで飛べる飛行機で、主人公のLangdonを迎えに来た


パイロットがLangdonに、アメリカからスイスまでどのくらいの飛行時間で


Langdonを送り届ける予定かを知らせるシーンより~


 


パイロット:


"I'll have you there in two minutes."


(2分であちら(スイス)に到着します。)


それを聞いたLangdonが心の中で次のようにつぶやきます。


Why not make it three and get us there alive?


※後半、usになっているのは、


パイロットとLangdon、二人合わせて見ているからです。


 


why not は 「~しないのは何故ですか」から派生して


「~したらどうですか」「~しませんか」という意味も持っています。


Langdonの言葉を訳すと、


「それ(飛行時間)を3分にして、生きてスイスに到着しませんか」


というような意味になります。


どちらにしても考えられないくらい短い時間なのがいいですね(^-^)


 


Angels & Demons は、使われている表現もさることながら


話の内容がとても興味深く、犯人の犯行を食い止めるため、


なんとか先回りしようと、与えられた手掛かりをもとに


Langdonが謎解きするシーンもすごく面白いので、


私がこれまで読んだ大好きな本の一冊です。


好きすぎて、これまで何度かテキストとしても使用しましたが、


扱っている内容が「科学vs宗教」で、


ぱっと聞いた感じ(そして読み方を間違えると?)


難しすぎる本になってしまい(実際は決してそんなことはありませんが!)、


かつて途中でリタイアしてしまう生徒さんがいたこともあり、


最近では少し慎重になって、


一般の英会話学校で担当させていただいているクラスでの


使用は控えるようにしています。


でも、今回、引用文の詳細をうっかり間違えないように確認しようと、


久しぶりにこの本を手にしたら、


やっぱりいいなぁ~(*^-^*)と、しばらく読みふけってしまいました。


いつか自分の学校ができたら、またテキストとして、


生徒さんと一緒に読めたらいいなぁと思います。


 


話が少しそれましたが、


数字の前の代名詞(itやthat)が何を指しているのかを


見極めるときのカギはたいていの場合


すぐ前に出てきている表現が握っています。


 


コーヒーショップへ一緒に来たAさんとBさん、


A: I'll have coffee. (コーヒーください。)


B: Make it two. (同じものをください。)


この表現、みなさんも機会があったらぜひ使ってみてくださいね。

コメント
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