なぜ新幹線では他国の高速鉄道と比較しても圧倒的に事故が少ないのか。
ましてや高架橋から車両が落下するといった大事故が発生しないのは何故なのか?
結論から言うと安全の積み重ねも関係していますが、結果的には「今まで運が良かっただけ」です。
にもかかわらず世間一般には「新幹線は死傷事故とは無縁」などと勝手な誤解をする人が多いものです。
一体、何を根拠にそんな考え方を持っているのでしょうか。全く謎で仕方ありません。
(それでも韓国や中国に比べれば数万倍マシです。)
例えば走行中に沿線で大地震が発生した場合はどうなのか?
確かに新幹線は比較的規模の大きい地震の場合、地震波を感知した時点で緊急停止することになっています。
ただ明らかに停車が間に合わない状態で、落下した高架橋の先に突っ込んだ場合はどうなるのか?
当然ですが先頭車両は転落によって大破、そしてその上に後続の車両も次々と突っ込むことになります。
ましてや事故車両に乗っている乗客の大半が即死または重症を負うことは言うまでもありません。
ちなみに東海道新幹線では「のぞみ・ひかり」を中心に1000人前後の乗客が乗車しています。
この状態で先ほど述べた様な大事故に遭遇した場合、死傷者は500人を軽く超えるはずです。
そして年末年始などのラッシュ時にこういった事故が発生すれば被害は更に大きくなるのでしょう。
最後にですが、この世に事故を起こさない乗り物や交通機関などは絶対に存在しません。
従って「新幹線は死傷事故と無縁」などという勝手な考えを持つことは極めて危険だと言えます。
先日、東京メトロ株式会社が行ったあるイベントである事件が発生しました。
それは見ず知らずの母親から撮り鉄が子どもを取り上げ、「返して欲しければ土下座しろ」といったものでした。
何とも極めて痛ましい事件です。最早、呆れて物が言えません。
さて私自身、今回の事件は「撮り鉄」の印象を大きく失墜させた事例だと悟っています。
それどころか他の鉄道愛好家全体の印象を悪化させたと言っても過言ではありません。
この悪評を払拭することは相当の年月を要する事は言うまでもないでしょう。
なお既にネット掲示板上では嘗て無い勢いで激烈な批判の嵐が巻き起こっています。
また関係ない撮り鉄の人格を否定する書き込み、極度の誹謗中傷も数多く見受けられます。
最早、我々個人の力では抑えることはほぼ不可能な規模にまで発展しています。
今回の事件は前例と異なり、決してタダで済まされる様な事ではありません。
特に子どもを無理やり取り上げた挙句に人質に取った以上、犯罪として成立します。
それ故に今回の事件は「撮り鉄」≒「犯罪者」という関係を定着させてしまった事件といえます。
言葉で注意しても分からない相手に対して、思わず手を挙げたくなる気持ちは分かります。
しかしその行いは確実に貴方の一生を棒に振る結果へと直結する事を肝に銘じて下さい。
(指示に従わない相手には係員に注意を依頼するなど方法は幾つも存在するはずです。)
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赤字ローカル線の話をする際、必ずと言って良い程に耳にする言葉…それが「営業係数」です。
今回はそれに関する話題です。
営業係数は一言でいえば「100円の儲けを出す為にいくらの費用が必要なのか」を表したものです。
これは物件費(燃料代)などの合計額(支出)を旅客収入などの合計額(収入)で割ったものに100を掛けることで求められます。
つまり支出が収入を下回る場合、この数字は100以上となり、その路線は赤字となっている事を意味します。
さてこの営業係数ですが路線の廃止や減便の際には、とりわけ意識される数字だとも言えます。
仮に極端に営業係数が酷い路線は全線が廃線されるなど何らかの対処が行われます。
なおJR西日本における上位10位以内の路線と下位10位以内の路線における営業係数はそれぞれ以下の通りです。
(これは全区間における営業係数です。よって区間によっては大幅に異なります。)
・大阪環状線…73
・東海道本線…73
・東西線…75
・阪和線…76
・片町線…77
・山陽新幹線…79
・桜島線…81
・福知山線…84
・山陽本線…85
・湖西線…85
・山口線…197
・岩徳線…203
・姫新線…210
・小浜線…211
・美祢線…234
・小野田線…241
・越美北線…245
・木次線…254
・大糸線…260
・三江線…265
如何ですが。下位10位以内の路線は何れも営業係数が100以上となっています。
特に過疎地域を縦断する木次線,大糸線,三江線は250を超える大赤字となっています。
(民営化直後はこれ程までに酷い数字ではありませんでした。)
さて少々話は変わりますが、国鉄時代に最悪の営業係数を出した路線は北海道に存在した深名線です。
この路線は国鉄末期のある年に最大で3600以上という異例の数値を記録しました。
(つまり3600円を支払っても儲けは僅か100円程度だったという事です。)
驚異的な勢いで少子高齢化とモータリゼーションが更に進行する我が日本国…。
今後は過疎地域を走る路線は勿論、都市部を走る路線でも営業係数の大幅悪化が懸念されます。
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今日、九州新幹線長崎ルート(以下;長崎ルートと表記)の起工式が長崎市で行われました。
これによって武雄温泉駅~長崎駅間がフル新幹線規格で建設されることが明確化されました。
沿線住民の中には今か今かと新幹線の開通を待ちわびる人々も存在するかもしれません。
しかし私は「長崎ルートの建設は失敗で終わる可能性が非常に高い」と考えています。
まず新幹線化後の所要時間が現行と比較しても大差が無い点に対して問題があります。
(殆どの人々は「新幹線開通≒劇的な所要時間の短縮」と考えているはずです。)
沿線自治体によれば新幹線開通後の博多駅~長崎駅間の所要時間は約1時間20分と予想されています。
しかし現在、同区間を走行する特急「かもめ」は同区間を約1時間50分で運転しています。
つまり新幹線化しても所要時間は現行の約2/3程度にしかなりません。どう考えても無駄です。
フリーゲージトレインでの運行にも大きな問題点が存在します。
フリーゲージトレインは在来線区間を走行する為、車体寸法を在来線の物にする必要があります。
つまり必然的に座席定員数や快適性の面で新幹線用の車両よりも劣ってしまいます。
また台車に軌間変換装置を搭載している為、走行用台車の重量が新幹線用の物と比較して増加しています。
これは線路や分岐器に負担を与えるだけでなく、車体の振動が大きくなるなどの影響を齎します。
(この他にも軌間可変装置を通過する際の速度が極端に遅くなることも問題とされています。)
地方にも新幹線を開通させて欲しいと思っている人は多く存在するはずです。
しかし実際には在来線特急や連絡バスの充実などで事足りてしまう場合も多く存在します。
特に整備新幹線の場合、沿線自治体は建設費用の約1/3を支払わなければなりません。
それ故に沿線自治体は新幹線の必要性を改めて真剣に考えて欲しいものです。
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開館まで100日を切ったので今後の動きが大きく注目されます。
ちなみに入場料(大人)はJR東日本の「鉄道博物館」の料金と同額の1000円とされました。
(他にも小中高生は500円、幼児は500円と設定されています。)
相変わらず交通博物館(JR西日本)よりも値段が高く設定されています。
気になる運転シミュレーターの料金は1回100~500円とされました。
やはり有料制ということもあり完成度が気になるものです。
開館は来年3月の為、暇があれば「春休み」などの間に行こうかと思っています。
また仮に行く場合は、上の期間内でも土日などを避けて平日を狙うでしょう…。
最近、新聞などで「リニア新幹線」の話題が頻繁に取り上げられています。
しかし「リニア新幹線」を通す本当の目的は何か分かりますか?
その目的は大きく分けて2つ存在します。
一つ目の目的は「東海道新幹線のバイパス路線として機能させる事」です。
これは東海地震などが発生した時の事を想定した為だと思われています。
かつて発生した兵庫県南部地震で山陽新幹線は大打撃を受けました。
特に新大阪~姫路間の被害は大きく、74日間の運休を余儀なくされました。
もう一つ目の目的は「東海道新幹線の補修工事時の迂回路線として機能させる事」です。
やはり開業から50年近くが経過している為、設備の老朽化が問題視されています。
補修工事は長期間に及ぶ事からその間の代替交通機関の手配が問題視されています。
余談ですが東海道新幹線は警戒宣言が発せられると東京~名古屋間の運転を打ち切られます。
これは途中の小田原~三河安城間が東海地震の推定震源域に当たるからです。
(つまり推定震源域から遠い地域にリニア新幹線を建設するという事です。)
参考ページ
・東海地震に関する警戒宣言が発令された場合の列車の運転について(JR東海)
http://railway.jr-central.co.jp/timetable/precaution.html