近畿旅客鉄道 佐倉線

明日の鉄道員を夢見る男の物語

悪貨は良貨を駆逐する~呆れたJR東日本

2012年09月23日 | 5番線「気になる○○○…」

さて皆さんは特急車両のグリーン車と言われると何列式の物を想像しますか?
恐らく多くの人は言うまでもなく「3列式が常識」だと答えるはずです。


そうです。特急車両のグリーン車は、JR北海道やJR西日本を見れば分かる様に3列式が原則となりつつあります。
つまり4列式は振り子式車両である事など特別な理由が無い限り、まずあり得ないと考えて良いです。
(振り子式車両でも283系の様に前後で座席配置を逆転させれば3列式にする事も出来ます。)

当然ですが4列式よりも3列式の方が快適性が高い事は言うまでもありません。
4列式の場合、ほぼ間違いなく座席幅や肘掛の大きさは普通車とほぼ同じとなります。
故に内装や座り心地を除けば普通車はほぼ大差がない状態となってしまいます。


ちなみにJR東日本で3列式のグリーン車を採用しているのは651系と251系のみです。
つまり真面なグリーン車を連結している列車は「スーパービュー踊り子」などの極々一部だけです。
(それ以外の列車には後述の様なグリーン車が連結されています。)


これは英語版の成田エクスプレスの公式サイトで紹介されている座席の様子です。
(左側画像がグリーン車用の座席、右側画像が普通車用の座席です。)


もうこの1枚を見ただけでJR東日本はグリーン車に対して碌に力を入れていない様子が理解出来るはずです。
普通車用の座席を本革張りにしたり床に絨毯を敷けばグリーン車として誤魔化せるとでも思っているのでしょうか…。
(これはE657系、E351系、255系[特に255系]にも当てはまります。)


グリーン車は高額な料金を支払うからには普通車以上のサービスを提供する事が絶対条件です。
つまり座席を大型化することは勿論、快適な車内を創造することは当然であると言えます。


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キハ120系気動車の老朽化について

2012年09月17日 | 5番線「気になる○○○…」

キハ120系気動車…JR西日本のローカル線に乗車した方であれば1度は目にした事のある車両のはずです。
この車両は皆さんも存知の通り、木次線や三江線などの輸送量の少ない路線で活躍しています。
 
ローカル線のサービス改善に貢献したキハ120系ですが登場から20年以上が経過した今、様々な問題が起きています。


まず車内設備の老朽化と陳腐化が進行しつつあります。
 
特に座席は座面の弾力性がほぼ無くなったり、肘掛け部分や手すり部分の塗装が剥げ落ちたりと酷いものです。
(化粧版や床板においても所々に汚れや傷が目立っています。)


車内設備(室内灯や空調設備など)に関しても問題点は多く存在します。
設置されている室内灯の数が少ない為か、昼間でも車内全体がかなり薄暗く感じられます。
また空調設備も利きが鈍くなったりと老朽化が徐々に進行しつつあります。


以上の点からキハ120系は数年以内にも大幅なリニューアル工事を行う必要が出てくるはずです。
具体的な内容としては以下の通りです。

 ・室内灯の増設
 ・化粧板や床板の交換
 ・座席自体の交換またはモケットの張り替え
 ・ボックスシート部分の拡張
 ・車椅子スペースの設置

恐らくJR西日本は最低でもあと10年程度はキハ120系を使用し続ける事が予想されます。
それ故にキハ120系は今後、新型車両と同等の快適性を提供出来る様にする必要があると言えるでしょう。


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トンネル内での列車火災…

2012年09月15日 | 5番線「気になる○○○…」

皆さんはトンネル内で列車火災に遭遇した場合、どの様な行動をとりますか?
やはり多くの人は「逃げ場がほぼ無い」などという点から焦りを感じるはずです。
また一酸化炭素中毒となる危険性もある点から一刻も早く逃げ出したいと思うはずです。


ではトンネルを走行中に火災が発生した場合、列車はどの様な措置をとるのか。
(ここでは青函トンネルなどの極端に長いトンネルの場合を除いて考えます。)

トンネル内で列車火災が発生した場合、原則として列車はトンネル外まで走行し続けることになっています。
これは走行中の方が停車中よりも列車への炎の回りが遅くするなる事が数々の事故で分った為です。
また最近の車両は難燃加工が施されている為、車両が全焼する可能性はそれ程ありません。


さて電車と気動車の場合、列車火災が生じた場合に特に危険なのは言うまでもなく気動車です。
気動車は電車と異なり床下に大量の軽油を収容出来る燃料タンクを搭載しています。
つまり燃料タンクに炎が引火すれば長時間に渡って車両は燃え続けることになります。
(気動車の燃料タンクは最大で1000~2000ℓの軽油を収容することが出来ます。)


最後にですが列車火災は初期消火で全てが決定すると言っても過言ではありません。
その為には一刻も早く火災に気付く事は勿論、消火器を増設したりなどの対策が求められます。


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ローカル線活性化~求められるモノとは…

2012年09月13日 | 1番線:「日々の記憶」

ローカル線の活性化において最も必要とされる事は何でしょう。
殆どの方は「大幅な増便」と答えるでしょう。
確かにこれは正解と言えば正解ですが遠方からの利用客を取り込む上では今一つの方法です。

例えば現在JR西日本は「みすゞ潮騒」や「清盛マリンビュー」などの観光列車を運行しています。
しかし当然ですが景色の優れている路線は観光列車が運転されている路線だけではありません。
実は三江線や境線なども遠方から利用者を呼び込めるだけの十分な魅力を持っています。
つまりこれらの路線は活動次第で幾らでも新たな利用客を呼び込める可能性があります。


さて路線の魅力を全国的に発信することは観光列車の運転と並んで非常に重要です。
これは秋田県の東能代駅と青森県と川部駅を結ぶ五能線を見ればよく分ります。

この路線は以前、普通列車のみが1日数本運転されるだけの地味なローカル線でした。
しかし様々な観光列車を走らせ続けた結果、五能線の魅力は徐々に知られていきました。
今となっては関東地方などから五能線に乗車するツアー旅行が計画されるほどです。

つまりこういう事です。待っているだけでは絶対に何も変わりません

ローカル線を活性化させる為には誰かが何がしの行動を起こさないといけません。
特に鉄道会社は沿線利用者や地方自治体の活動を支援する必要が出てきます。
(路線バスなどに関しても列車との接続を考慮したダイヤが求められます。)
故にローカル線を活性化する為には鉄道会社と自治体の協力が必要不可欠と言えます。


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全線乗車旅行記2012-夏編第2弾~後編

2012年09月10日 | 4番線:「鉄道旅行記」

はじめに
 今回は鳥取駅から宝殿駅までの様子を中心に紹介します。


鳥取駅からは智頭急行線の車両を使用した普通列車に智頭駅まで乗車します。
 
車体にはスーパーはくとを思わせる塗装が施されています。
(車内はキハ120系気動車などと同様にセミクロスシートです。)


午後12時03分。薄曇りの下の鳥取駅を列車は後にします。
     
途中駅では暫し特急列車との交換待ち(4枚目)が行われます。


そして郡家駅を出た後に私は昼食を摂ることにしました。
 
アベ鳥取堂(株)から発売されている「ほかほか駅弁 鳥取牛弁当」です。
(夏に加熱式弁当というのもそれ程悪いとは思いません。)


鳥取駅から約50分程度で智頭急行線との連絡駅である智頭駅に到着します。

ここからは反対側のホームに停車している列車に急いで乗り換えます。


智頭駅からはキハ120系気動車を使用した普通列車に津山駅まで乗車します。
   
車内は肘掛部分や化粧板を中心に少しずつ老朽化が進行しています。


やがて列車は智頭駅を後にします。
     
智頭駅を出て暫くすると列車は智頭急行線の線路(1枚目)と分離していきます。
(津山駅に近付くにつれて天候は薄曇りから小雨へと変わってゆきます。)


智頭駅から約1時間。因美線の終着駅である津山駅に到着しました。
   
ホームの端からは車庫に停車中の気動車を眺めることが出来ます。


津山駅からはキハ40系気動車を使用した普通列車で岡山駅に向かいます。

車両はかつて急行「つやま」などで運用されていたものが使用されています。


午後2時33分。列車は雨の降りしきる津山駅を後にしました。
     
津山駅付近では全国的にも珍しい扇型機関庫(1枚目)が存在します。
また先程まで降っていた雨も徐々に止み、再び空は薄曇りへと変わりました。


午後4時07分。約3分遅れて列車は岡山駅に到着しました。
     
到着後は待ち時間を利用して様々な列車を撮影します。
(同時に地域色の車両が明らかに増殖しつつあることを実感しました。)


岡山駅からは115系を使用した普通列車で網干駅に向かいます。
 
やはり山陽本線を走行する車両にはこの様な塗装が一番似合います。


午後4時44分。大勢の乗客を乗せた列車は岡山駅を後にしました。
     
東岡山駅を出ると列車は赤穂線の線路(2枚目)と分離します。
そして網干駅付近では進行方向右側に網干総合車両所が広がります。


網干駅からは221系を使用した普通列車で本旅行の最終目的地である宝殿駅に向かいます。
 
そこそこに長かった今回の旅行も終焉を迎えようとしています。


午後6時06分。列車は網干駅を後にしました。
   
刻々と夕暮れが迫る山陽路を列車は一気に駆け抜けます。
なお途中の曽根駅では大勢の高校生が乗車し、車内は一気に賑やかになりました。


そして午後6時30分。ついに本旅行の最終目的地である宝殿駅に到着しました。
 
そして私は自転車を漕いで家路に向かいます。



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全線乗車旅行記2012-夏編第2弾~前編

2012年09月09日 | 4番線:「鉄道旅行記」

はじめに
 今回は2回に分けての公開です。

では本題です。今日、私は鳥取方面に出掛けてきました。

なお今回は嘗て無い程に悪天候(大雨や霧など)に襲われる事態に遭遇しました。
(約1週間前の天気予報では晴れると予想されていましたが見事に外れました。)


朝5時35分。今回の旅行も宝殿駅から始まります。
   
まだ夜明け前ということもあり駅構内は静寂さに包まれています。


まず223系2000番台を使用した普通列車で姫路駅に向かいます。

ここから約13時間にも渡る長旅が始まります。


午前5時38分。いよいよ今回の旅が幕を開けました。
     
まだ夜明け前の山陽路を列車は高速で疾走します。


姫路駅からは221系を使用した普通列車に乗車します。
   
日曜日の早朝ということもあり車内は貸切状態です。


午前5時55分。列車は姫路駅を後にしました。
    
姫路駅を出ると列車は山陽本線の線路と分かれ大きく左側にカーブします。
そして仁豊野駅を出ると車窓には朝焼けの空(2枚目)が広がります。


姫路駅から約1時間。播但線の電化区間の末端である寺前駅に到着しました。

寺前駅からは和田山駅までは非電化区間を走行します。


寺前駅からはキハ47系気動車を使用した普通列車で和田山駅に向かいます。
   
車内の中央部分にはボックスシート(3枚目)、ドア付近にはロングシートが配置されています。


午前6時40分。列車は寺前駅を後にします。
     
豪快にエンジン音を唸らせながら列車は生野峠を越えていきます。
そして和田山駅に近付くにつれて進行方向右側には山陰本線の線路(4枚目)が見えてきます。


寺前駅から約50分。山陰本線との接続駅である和田山駅に到着しました。

ここで飲料や雑誌など(暇潰し道具)を調達します。


ここからは223系5500番台(2両編成)を使用した普通列車に豊岡駅まで乗車します。
 
通学時間帯ということもあり車内には中学生や高校生の姿が目立ちます。


午前7時38分。列車は大勢の乗客を乗せて和田山駅を後にしました。
     
進行方向左側には住宅地、進行方向右側には山々と川の流れ(2枚目)が広がります。
単線区間でということもあり途中駅では何度か上り列車(4枚目)との交換待ちが行われます。


和田山駅から約35分。豊岡駅に到着しました。
     
駅舎にはコウノトリが羽ばたく姿を模したデザインが採用されています。
また駅構内には豊岡列車区が併設されています。


豊岡駅からはキハ47系を使用した快速「山陰海岸ジオライナー」で鳥取駅に向かいます。
     
観光列車ですが運用される車両は普通列車と全く同じです。
(欲を言えば全ての座席が海向きに設置されて欲しかったものです。)


列車は快速と銘打っていますがそれ程速度を出さずに山陰路を駆け抜けます。
       
餘部駅手前のトンネルを抜けると列車は眼下に日本海や集落(3・4枚目)を眺めつつ餘部橋梁の上を走ります。
そして岩見駅を出て暫くすると進行方向右側では砂丘(5枚目)を眺めることが出来ます。


豊岡駅から約2時間。ようやく鳥取駅に到着しました。
       
ホームが極端に長いのはかつて長距離列車が多く発着していたことを示す名残です。
(鳥取駅は国鉄分割民営化以前に現在の形となっています。)


今回はここまでです。次回は因美線と津山線の乗車時の様子を中心に紹介します。


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鉄道の転換点~石油枯渇による変化

2012年09月04日 | 10番線:社会論議室

突然ですが皆さんにとって「鉄道における最大の転換点」は何ですか?

私が思う「鉄道における最大の転換点」は「石油の枯渇」だと思います。
今回はこれを中心とした話題です。


数多く存在する化石燃料の中でも石油は数十年以内に枯渇すると推定されています。
よって石油を燃料として使用する交通機関は何らかの代替燃料を用意する必要が出てきます。
特に鉄道は自動車や航空機以上に代替燃料の確保が早急な課題であると言えます。


軽油を燃料とする気動車は石油が枯渇すると同時に運行が不可能となります。
仮にバイオ燃料を使用した場合でも列車の運行本数が大幅に削減されること確実です。
よって「石油の枯渇」が「路線自体の廃止」に直結する可能性も十分に考えられます。


では電車を使用する路線は大丈夫なのかと言われるとそうでもありません。
これらの路線でも可能な範囲内で間引き運転を行う必要が出てきます。

電車で使用される電力の大部分は火力発電と原子力発電によって供給されています。
火力発電で使用される燃料は主に天然ガスと石炭ですが石油も僅かに使用されています。
つまり石油が枯渇すると火力発電による発電量は必然的に減少してしまいます。
よって鉄道会社は電力需要に応じて間引き運転を行うことを強いられます。


最後にですが鉄道会社は今後、出来るだけ軽油の使用量を削減する必要が出てきます。
その為には非電化路線の電化やバッテリー電車の早期実用化が求められると言えます。


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脇見運転の危険性~鉄道運転士に告ぐ…

2012年09月01日 | 1番線:「日々の記憶」

少し前の話ですが鉄道運転士が乗務中に携帯電話を操作するという不祥事が続出していた時期がありました.

乗務中に携帯電話を操作する…普通に考えれば危険極まりない行為だと思うはずです。
当然ですがこれを目撃した利用客は間違いなく怯えたり怒りを感じるでしょう。


では一時的に視線を逸らした間に列車はどれだけの距離を移動しているのでしょうか。
走行していた距離を速度別に表すと以下の通りに表せます。
(ここでは約5秒間視線を逸らしていたと仮定します。)

 ・40km/h…約56m
 ・60km/h…約83m
 ・80km/h…約111m
 ・100km/h…約139m
 ・120km/h(快速など)…約167m
 ・130km/h(新快速・特急など)…約181m

如何ですか!?僅か5秒間でも予想以上に列車は走行しているものです。

特に踏切事故などが発生した場合、運転士は一刻も早く危険を察知しなければなりません。
それ故に脇見運転は人命を預かる運転士にとって絶対にあってはならない行為だと言えます。


運転士には「列車を運行する」と「多くの人命を預かる」という2つの任務を同時に行う必要があります。
よって重大事故に直結する可能性の高いこの様な行為はもう2度と起こってはなりません。


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