■■■■■■■■日本の今を知る■■■■■■■■
⚫️2019年来, 猛威を振るい続けてきたコロナから,ようやく解放され
ると言う。長い長い呪縛との戦いだった。
特に直近の1年は, ウクライナ戦争と重なり,資源や生活物価の高騰で
予想を超える苦労を強いられた。ウクライナの戦いは,いましばらく
続きそうだが, こちらについては, 1日も早い終決を待つしかない。
「人間も企業も,大きな試練を経て,はじめて成長する」 (城山三郎)
今回のコロナ パンデミックでは,多くの事を学んだ。そこでの試練
を今後にどう活かすかが問われる。我々の周辺にはさまざまな難問
や課題ががある。それを放置せず,果敢に対処する事が前進に繋がる。
新しい春の到来に先駆け,私たちが住まう日本の国が,いまどのように
動いているのか,どのように動こうとしているのか,よく理解して頂く
ために,日本の先端的な経済研究機関が作ったデータや 図説を集めて
特集した。とくとご覧頂きたい。
■■3月の特筆すべき日本の出来事
🔵文化庁が京都に移転し開庁(27日)
🔵WBC2023決勝戦で米国を破り日本が3度目の優勝(22日)
🔵岸田総理,ウクライナ国ゼレンスキ大統領を電撃訪問(21日)
🔵岸田総理,G20議長国インド訪問(グローバルサウスへのアプローチ)(19日)
🔵生涯ゴールデンスラム達成の国枝慎吾さんに国民栄誉賞授与(17日)
🔵韓国大統領来日、日韓首脳会談(日韓の雪解け進む気配)(16日)
🔵国際宇宙スティションから若田光一さん5か月滞在無事帰還(12日)
🔵JAXAのHロケット1号機,打ち上げ失敗(7日)
■■ 令和5年度国家予算決まる■■
🔵「過去最大の114兆円越え」
🔵「国際環境を勘案し,防衛費が大幅に増大]
俗に世界水準のGDP2%を基準にして大幅に拡大した。
🔵参考資料(昨年までは,GDP2%(先進国並み)に及ばなかった)
■■賃上げで景気浮揚目指す■■
🔵日本の景気動向が注目される。現在GDP世界第3位の日本だが、
この状況が続くと,第4位のドイツとGDP順位が入れ替わるという。
景気浮揚のためには国内消費の回復,経済の拡大,即ち貿易の伸長や
エネルギー資源の見直しによるコスト削減などが必要だ。
政府は「新しい資本主義」をスローガンに,国内景気の浮揚のため
賃上げを企業に要請した。
感触としてはうまく実現しそうだが,よい結果を期待したい。
🔵 昨年来の生活物価の高騰は,極めて広範囲に及んだ。
🔵生活物価の異常な高騰が、政府主導の賃上誘因となった。
物価高騰は,ウクライナ戦争による資源価格の高騰などが,おもな要因
とされる。
1993年から2023年現在迄,日本の実質賃金は右肩下がり(約10%減)
が続いていた。だから消費や経済に悪影響が続出, 物価高と所得減で
デフレ脱却すれど,日本経済はよくならなかった。
岸田内閣の「新しい資本主義(成長と分配の好循環)」では,この推進
を目指して,今年の春闘に先駆け企業に賃金の改善と,大幅な賃上げを
要請してきた。
報道で見る限りまず大手企業は,ほぼ軒並み10~15%の賃上げを実行す
と言う。厚生労働省の調査では,賃金上げ企業85,7%,改定の幅は3年
振りの5000円を大きく上回る。新年度の消費増や 景気浮揚を期待し
たい。
🔵「参考資料」
(以上の図説の出所:ニッセイ基礎研究所)
■■■■■■日本の高齢者の今を知る■■■■■■
■■高齢化による社会保障費の増大が続く■■
🔵特に高齢者増による年金や健康保険給付など,社会保障費の増大は
止まらない。世界的に見て高齢化率は,日本が世界一である。
🔵参考資料
🔵団塊の世代、俗に700万人が後期高齢者入りを果たす2025年には
日本の人口の約2割が後期高齢者になる。介護保険の見直しなど、
あらたな社会保障費の積み増しが生じる事になる。
🔵厚生労働省は、高齢者の増大に伴う社会保障費を補う
ため,後期高齢者の窓口負担1割を改定, 一定額以上ある
後期高齢者負担を2割として昨年10月より実施した。
🔵日本の厚生年金受給者の現況(厚生労働省)
日本の高齢者を象徴する厚生年金受給者数は、4535万人(2022年)
その受給区分は下記のようになっている。月額10万から20万まで
が 大半を占める。
今回の後期高齢者の窓口負担が,1割から2割に増えた人は,この
区分表の月額25万(年額300万円)を超える比較的高額受給者が対
象となる。
「厚生年金の受給者、受給額区分内訳表」(厚生労働省)
■■■■■■■■[タイの今を知る]■■■■■■■■
🔵「バンコク新中央駅開業」
東南アジア最大の鉄道駅が日本企業(住商&日立)の建設支援で1月
開業。空港線や長距離列車を集約し渋滞を緩和、1日100万人利用へ
期待が膨らむ。
🔵「タイ観光、日本人後退」
新型コロナ流行の2019年日本人観光客のタイ観光は全体の第6位だ
ったが,2022年は,13位に後退した。円安バーツ高を懸念する声も、
🔵「日本のパスポートが世界最強」
因みに日本国のパスポートは ,IATA (国際航空運送協会)の 最新調査
「世界パスポートランキング」で世界第1位。
理由は信頼度が高い事,日本の国民がビザ取得なしで 渡航できる国が
世界193ヶ国,世界最大,最強とされた。自信をもって渡航して欲しい。
■■ タイの政情■■
🔵ASEANのリーダーとして東南アジア経済を牽引してきたタイ王国
の陰が薄くなりつつある。理由はタイ軍政による政治体制の脆弱さが
露呈しつつあることだ。
太平洋戦争後以降78年間のタイ経済は,確固たる王政を軸にしていち
早く先進国企業との戦略的な連携事業を取り込み,東南アジアの模範的
な経済中進国に成長した。
しかし2000年以降の度重なる政治不信と軍部によるクーデターで,折角
の経済基盤が揺らぎつつある。日本や中国や米国にもあまり傾斜しない
独自の政治姿勢は,古くからタイ独自のものとして貴重視されてきた。
しかし2014年来の余りにも長きに亙るプラユット政権の施政は、独裁
政権の趣があり、海外からも異端の声が上がりつつある。
🔵来る5月には、次期総選挙が予定される。既にタイでは「政治の
季節」が始まっている。今のプラユット首相とプラウイット副首相
は,権力闘争を契機に分裂選挙になる。加えてタクシン前首相の追放
による復讐戦を挑むタクシン派が有利と言う予測もある。
前回からの両派(下層と上層)(北部農村派と南部都会派)の相克は,今回
も変わらず続くとみられている。タイの政治は,相変わらず混乱を極
めている.。
タクシン元首相とプラユット首相
タクシン派は、タクシン元首相の35歳の次女を党の顧問にすえて
次回総選挙では新首相を目指す。
タクシン元首相は,国外追放で海外に身を潜めているが、聞くところ
では最近東京で日本の政界人と接触したとの情報もある。常在と言
われる中国や中近東を拠点にして,祖国のために精力的に活動する様
子には頭が下がる. このあたりがタイ国内のタクシン支持が衰えない
理由だとみる。
近来,ASEANにおけるタイの地位が下がりつつあると聞く。やはりたび
重なるクデターなど不安定な政治不信が影響しているとみる。
アジアの経済中進国だけに.国を挙げて政治の安定化を目指して欲しい。
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