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「せともの人形」

 塾生を送って、ガソリンを入れた帰り道、駅舎に併設されたコンビニに立ち寄った。伊右衛門を買って店を出てすぐ、「そう言えばせともの人形・・」とこの時期になると飾られている陶磁器でできた絵皿で作られた人形のことを思い出した。すぐに踵を返して駅の横のビルに入ったところ、「清盛と時子」の人形が飾られていた。


 子供の頃から見慣れているものの相変わらずのしょぼさで、もの悲しくさえなるが、これが祭りの名物だと思っている人が大勢いるからこそ、長くこの催しが続いているのだろう。かく言う私とて、もしこのせともの人形の展示がなくなってしまったら、寂しい思いをすることだろう・・。
 展示の横に説明書きがあった。
「昭和七年からせともの祭りのシンボルとして展示しています。
 昭和五十五年位までは、廉売市会場に小屋を設置して、七~四箇所に展示していました。タイトルはその時々の世情・映画・テレビドラマの主人公を取り上げています。
 今年はNHKの大河ドラマ「平清盛」から厳島神社を背景に、主人公の清盛と時子をイメージして制作しています」

 七~四箇所というのは玄妙な書き方だが、そんなに沢山あった記憶はない。せいぜい4箇所ぐらいだった気がするから、七というのは数の書き間違いかも知れない・・。
 そんなことはともかく、「愛知県高浜市の神谷菊人形師が、陶磁器で出来た絵柄皿を一体当たり約七百枚使用して制作しました」と書かれていたのにはガッカリした。地元に人形作りの技術をもった人がいないのだから仕方ないだろうが、地元の陶器屋の有志が制作を買って出るくらいの意気込みがなくてどうする!!と思わず「喝!」を入れたくなってしまった・・。

 お祭りまであと2週間ちょっと。特に何をするわけでもないが、ワクワクしてくるのは、私がこの町の土着民だからなんだろうな、やっぱり・・。
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