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Pinocchio

 毎月一回父を定期検診に連れて行く病院の待合室に置いてある「ピノキオ」の絵本、暇に任せて読んでみたら、結構面白かったので、以下にこっそり載せてみようと思う。


 あるまちに、ゼペットさんというにんぎょうつくりがすんでいました。
 ゼペットさんには、こどもがありません。そこで、あるとき、きをけずって、おとこのこのあやつりにんぎょうをつくりました。
「さあ、かおをかいて、ふくをきせて、と。なまえはピノキオとよぶことにしよう。おまえがほんとうにわしのむすこだったらいいのになあ」 
 ゼペットさんは、できあがったピノキオをしごとだいのうえにすわらせました。
「では、おやすみ、わしのかわいいむすこ」 

 まよなかに、ほしのめがみがきて、いいました。
「うごけるようにしてあげますよ。 さあ、ピノキオ。たってごらん。」
 めがみが、ふしぎなひかりをあびせると、ピノキオはうごきだし、はなしもできるようになりました。
「よいこでいれば、いつかはにんげんのこどもにしてあげましょうね。」
 ピノキオもゼペットさんもおおよろこびで、うたったり、おどったりしました。

 つぎのひ、ピノキオはがっこうにでかけました。
「ぼく、うんとべんきょうして、よいこになるんだ」
 でも、とちゅうでであったきつねとねこにさそわれて、しばいごやへついていきました。
 ピノキオがぶたいにでると、おきゃくはびっくり。
「やあ、すごい、すごい。いとのないあやつりにんぎょうだ」
 ピノキオは、にんぎょうしばいのにんきものです。
「よしよし、そのちょうしでかせいでくれよ」
 しばいごやのおやかたは、ピノキオがにげださないように、とりかごにとじこめてしまいました。

「だしてくれよう。うちへかえしてよう。」
 ピノキオがあばれていると、ほしのめがみがあらわれました。
「まあ、ピノキオ、がっこうにはいかなかったの?」
「きつねとねこが、むりやりここへつれてきたんです。ぼくは、ちっともきたくなかったのに・・・」
 とたんに、ピノキオのはながにょきにょきっとながくのびました。
「わあ、ごめんなさい。ぼく、よろこんでついてきました。」
「うそをついてはいけませんよ。 でも、あやまったからゆるしてあげます。」
 めがみは、ピノキオの、はなをもとどおりにしてくれました。
「さあ、にげなさい。こおろぎのジミニーといっしょにおいき。」

 めがみにたすけられたピノキオはこおろぎのジミニーと、しばいごやをにげだしました。
 かえりみち、あそびの、くにへいくばしゃが、とおりかかりました。
「おもしろそうだなあ。」
 ピノキオは、またみちくさして、あそびのくにへいきました。 そこは、なまけものや、いたずらっこばかりのくにです。
 まいにちあそびくらしているうちに、こどもたちはみんな、ろばになってしまいました。 ピノキオにも、ろばのみみとしっぽがはえてきました。
「たいへんだ。はやくにげよう。」




 今日はここまで。





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