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徳勝龍

 徳勝龍という力士のことは全く知らなかった。名前さえ記憶になかった。そんな力士が優勝争いをしていると知ったのは、つい3日ほど前。幕じりだから結局は敢闘賞くらいで終わるだろうと思っていたら、なんと千秋楽では結びの一番で大関・貴景勝と優勝をかけた大一番を戦うことになった。それでも、まさか優勝はしないだろうと思いながら取り組みを見ていたら、正々堂々と頭から当たって力で寄り切ってしまったのだから、本当にびっくりした。先場所は十両だったそうだから、日本中で彼の優勝を予想した人は誰もいなかっただろう。本人さえもインタビューで「こんな自分が優勝してもいいんでしょうか?」と正直に言ってたくらいだから、奇跡の優勝と言っても過言ではないだろう。場所中に亡くなった恩師が力を貸してくれたとも言っていたが、33才で初めてつかんだ栄光は彼の相撲に対する真摯な思いが結実した素晴らしい結果だと言えるだろう。
 本当におめでとう!!!



 横綱が早々と休場し、高安が大関復帰がならず、豪栄道が大関陥落と古株達が軒並み力を落とした今場所は、番付社会の大相撲がカオスに陥り、その時強い者が優勝できるというまさに下克上の時代の幕開けを告げる場所となるかもしれない。旧態依然として代わり映えのしない相撲よりも、群雄割拠の戦国場所の方が見ていて楽しい。このところ相撲に対する興味が薄れていた私にとっては、喜ばしいことこの上ない。白鵬も鶴竜も、もう引退すればいい・・。

 朝乃山の大関とりがかかる来場所が早くも楽しみ。
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