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3色のイチゴ

 スーパーでこんなイチゴを見つけた。



 「食べる?」
と尋ねる妻に
 「食べてもいいけど」
と中途半端に答えたのはあまりおいしそうには見えなかったからだ。妻は、
 「白いイチゴって結構高級品なんだよ」
とおしえてくれたけど、それでもやっぱり食べたい気にはならなかった。
 家に戻り、妻が
 「さあ、イチゴ!」と嬉しそうに洗ってくれたが、積極的に食べたいとは思えなかったから、グズグズしていたら
 「食べないの?」
と促してきたから、
 「食べるよ」
と白いものから食べてみた。う~~ん、イチゴっぽい。あんまり甘くはないかなあ・・。少し興味が湧いたので、すぐにピンクのものを食べてみた。えっ?これはあまり味がしない。イチゴの味が薄い・・。じゃあ、と赤いものを食べた。おお!これはイチゴ!まさしくイチゴ!!
 「普通のが一番おいしいな」
 「そうだね、私もそう思う」
と同じ順番で食べていた妻が答えた。
 「まだ残ってるよ」
 「じゃ、もう一回白いの食べてみる」
と、白いものを口にいれたらビックリ!全然味がしない。赤いのと比べたら、まるでイチゴの味がしない。う~~ん、、イチゴは赤いものに限る。

 トシをとって保守的になったのか、新しいものに魅力を感じなくなった。今まで長いこと味わってきたものから方向を変えられなくなってきた。このイチゴを食べてみて、己の老いを感じるってのも何だか寂しいけど、まあ、古いものにもいいものはたくさんあるから、さほど苦にしなくてもいいかもしれないけど。
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