母が晩年、惣菜や調理の素などを買ってきて、と電話してきて、いろいろと買って持って行った。
持って行ったあとで、電話がかかってきて、
「ニンニクがあるから持ってって頂戴。」
というのだ。
ニンニク?
ニンニクなんて買っていってないのに、なにを言っているのかよくわからなかったが、ともかく実家に行った。
母が、
「これ、ニンニク、私食べないから持って帰って頂戴。」
と言って、見せたのが、キムチ炒飯の素だった。
キムチがニンニク臭いだろうから、いやだということらしい。
もちろんまだ調理に使ってない、封も切ってないものだが、袋の記述を読んだのだろう。
それにしても、母がニンニク嫌いだとは、なんか記憶になかった。
餃子もよく作ってくれたし、、、、でも、それは、ニラで、ニンニクは入れてなかったかもしれない。
そこで、本題は、私は鶏の唐揚げが大好きで、頻繁に作る。
でも、母が作ってくれたことはなかったから、おふくろの味ではないのだ。
ネットのレシピの味だ。
それで、母がなぜ鶏の唐揚げを作ってくれなかったか、考えると、父が鶏肉が嫌いだったからというのもあるが、それでも私たちには作ってくれてもよさそうだが、たぶん母の鶏の唐揚げは食べたことがないと思う。
父が夕食にいない日に、鶏の料理をしてくれたが、いつも、もも焼きだった。
母が唐揚げを作らなかったのは、ニンニクが嫌いだからじゃないだろうか。
そして、私が唐揚げが好きになったわけは未だにわからない。