YouTubeを観ていると、最近、若者のユーチューバーが蓄財できたことと、これまでにUPした動画が、視聴されて、その収益は不労所得のごとく、PR収入で入ってくる。
そのため、30歳ほどでFIREすると宣言する人が出てきている。
FIRE = Financial Independence, Retire Early
働くのは抑えて、見聞を広めるため、世界を観てくる、自分の時間を大切にする、と言って、ミニマリストの若者が働かない生き方を選んでいる。
しかし、高齢になった時のことまで考えは及んでいるだろうか。
公的年金のことだ。
私は、病気の関係で、少し働いて退職し、元気になったら、また仕事を探して、というのを繰り返し、55歳まで働いた。
でも、厚生年金に加入していたのは、14年数か月で、給料ももちろん安かったし、一生働いた男性に比較したら厚生年金の掛け金は少なかった。
働いていても、夫の扶養の範囲内で勤務して、第3号になっていた時期もあるし、あるいは、厚生年金に加入せずに、働いていた時期もほかにもたくさんある。
というわけで、厚生年金は、年に18万円ほどだ。
あとは、国民年金に加入していたし、学生のときなど、保険料を納付していなかった時期を合計すると28か月あったので、60歳となってから、国民年金の任意加入をして、老齢基礎年金を満額受け取れるようにした。
というわけで、FIREするユーチューバーの方は、厚生年金にも加入せずに、国民年金だけ保険料を払っていると、実際、年金が受給できる年齢になり、長生きして、80歳以上まで生きたら、どれほどの生活費が必要になっていくか、実感として理解していないのではないかと、心配になる。
年金は遠い未来のことと、思っているだろうが、投資や貯蓄より、国の年金制度は、受給のとき半分は税金が投入されているので、しっかり保険料を納めていくことが、安心だと思うのである。
放送大学を無料で視聴しているが、「家族と高齢社会の法」という科目を観ている。
若い人は、自分たちはあまりもらえないのではないか、と公的年金に懐疑的になっているところがおありだろうが、高齢者は投票によく行くので、高齢者に不利な法律を政治家は作らない。
自分で個人年金を積み立てるより、公的年金の保険料を納めていくことが、やはりより安心なのだ。
FIREと言わず、厚生年金に加入する勤労者でいることを、私はお勧めします。