【2月15日投稿分】
拙僧法話読者の女性が「今年の1月5日投稿の法話(占い、風水)を、ほうほう、と頷きながら読みました。ところで住職さん、家相についてはどうでしょうか。玄関の位置が悪いとか、便所、風呂の位置が悪いとか、気にされる人が数多にいる様ですが」と拙僧に。対し「確かに、気にされてる人は多い気がしますね。その手の相談、結構に受けますよ。その相談者さん達に絡んでいるは、大半が拝み屋(僧侶)さんみたいですね。そうした思い悩んで相談に来た人達に拙僧『毎日毎日、そのトイレで大便小便をさせてもらって、毎日毎日、その風呂で心身を綺麗にさせてもらって、癒してもらってくさ、誰にそう(便所の位置、風呂の位置が悪いから、悪い事が起こる)言われたかは知らんですが、毛嫌いする前に、有難うございます、と感謝する方が先でしょ。常に、有難うございます、の心で使わせてもらってごらん。心にも余裕が出来て、大概の事は超えていけるよ』と進言してますよ」と。
続けて拙僧、この読者女性に「家相の相談者さん達には、決まって次の事例を紹介しています。以前に『家相を見てください』と、わが寺の檀家さんを通じて依頼をされた事があってですね、その家に赴くと『友人に紹介された拝み屋さんから、この家の家相は滅茶苦茶です。家の改造をしないと命に関わる病気になる、大変な事故に遭う』と言われたとかで。その家の人達が落ち込んで拙僧に『本当に家を改造しなけれいけませんか。改造する様なお金がありません』と。対し拙僧、この家族に『確かに、その拝み屋さんの言う通り、家相で言えばこの家は、鬼門の方角(北東)に玄関があり、玄関を出て、5メートル先には、他人の墓が100墓以上も。仏壇を裏鬼門の方角(南西)に置いて、仏壇の正面(顔)を鬼門の方角に。他にも家相から見て、いちゃもんを付けようと思えば、1つや、2つは。だけど、この家を購入して30年、と言っておられましたよね。これまでに、なんか気になる事でも起こりましたか』と問うと『いえ、別に何も』と。『そうでしょうね。これだけ、ご先祖さんや親を大事にすれば、これだけ家族間同士が労わり合えば、玄関から出て、その墓地群に、おはよう、と毎日声を掛ければ、こんな人達に何が起ころうかいや。感謝を持って生活すれば、この先も人並みの苦労以外は、恐らく何も起こらんよ。家相を良くする為の改造なんて、要らんこと、せんでよか』と、このご家族に。大事な事は、心の持ち様だよ、と相談者達にはこの様なお話を」と、この読者の女性に。
最後に、この読者女性が「住職(拙僧の事)さん、心の持ち様関連で何か他にも、今後の教訓になる様な話がございますか」と。「なんぼでもあるよ。じゃ、面白いところを1つだけ、話しましょうかね。あれは15年程前になるかな、拙僧の法話を読んだという女性が、関東からわざわざ足を運んで来られ、拙僧に『私の心の中に、得体の知れない者が3人住みついていて、苦しんでいます。神通力があると評判の祈祷師に11年間、今日までに合計数百万円の祈祷代を支払ってお祓いをして頂きましたが、一向に改善の兆しが』と拙僧に泣きついて来られてね。その女性が言葉の端々で『3人、3人』と連呼するんで、その女性に拙僧『人には言えない隠し事や、目を背けて逃げている事が、3つ程あるんじゃないですか』と問うと、頭から湯気でも出しそうなほど腹かいて『私は親にも、主人にも、隠し事などしてません。なんて失礼な』と言って、その時は怒って帰っちゃったのよ」と。
続けて、この読者女性に「それから1年ほど過ぎた頃だったかな、また、その女性から電話が掛かってきて『私の事を覚えておられますか。あの時は失礼しました。住職の指摘は、ピンポイントだったので、驚いたのと、見透かされたのとが混じって、恥ずかしさから、あの様な態度を。目を背けて逃げていた事を片付けたら、心の中にあった3つの影が出てこなくなりました。有難うございました』という連絡が拙僧に。人間は、片付け易い問題は、サッサと片付けるが、片付けるに難儀な問題は、後へ後へと残すもの。身に覚えのある事は、いつまでも心の中からは、消えないもんね。自分以外のものに責任を転嫁したって、何の解決にもならんもんな。これも、心の持ち様の話かな」と、この読者の女性に。
【余談】
占い、風水、といえば、開運印鑑というも。印鑑といえば先般、銀行窓口の行員さんに拙僧「ねえ、この時代(顔認証、静脈認証、声認証)に印鑑って、まだ、必要だと思いますか」と小声で尋ねると、頭を少し左右に振って、小さな声で行員さんが「必要ないと思います。いつ、この制度、止めるんだろう、と常々思ってます」と。「そうだよね。実印だろうと捺印した書類があれば、または、その捺印したコピーがあれば、器用な人間だったら、簡単にその人の『偽実印』が作れますもんね」とその行員さんに。
随分前ですが、拙僧の祖母(大正2年生まれ)が実印を失くしてしまい、印鑑屋さんに「これと同じ印鑑を作ってくれませんか」と捺印されたコピーを持って行くと、印鑑屋さんが「完璧に近い物は作れますが、失くした実印をもし、第三者が持っていたとしたら、怖くないですか。新たに違う印鑑を彫った方が安心だと思いますよ」と。その場に祖母と一緒にいた拙僧、心の中で『んっ、捺印した書類があれば、実印なんて簡単に作れるんだ。こわっ』と思った記憶が。以前、拙僧、銀行の書類に実印が必要だと言われ、1度お寺に戻って捺印して、銀行に書類を持参すると「はい。これで大丈夫です」とすんなり。印鑑証明書も提出してないのに。『なんなんだ、これ』と、頭を傾げた事がありました。こういった事は、銀行だけでなく、様々なところでこの様な対応が。「三文印でいいですから、捺印を」と言われた時には特に『印鑑制度って、本当に必要なのか』と思いますよね。もう、この印鑑制度、廃止してもいいんじゃないのかな、と常々。
【付録】
拙僧はこれまでに法話の本を3冊、世に出して頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が。何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳。これより先の残された時間を、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。
約10年間でSNSに投稿した3000話の長短法話を下記で読む事が出来ます。
金剛寺ブログ :https://blog.goo.ne.jp/junko-0808
金剛寺ツイッター :https://twitter.com/kongouji093
金剛寺フェイスブック:https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/
拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」
金剛寺インスタグラム:https://www.instagram.com/tentokuzan_kongouji/?
【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。
次回の投稿法話は、2月20日になります。わが寺の釈迦涅槃像(青銅5メール)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/e0/9feffeec7c6a4747dcd39e88bffd51d9.jpg?1739512999)