漁師ら、オスプレイ配備に怒りの声 共同通信社 - 共同通信 - 2019年5月26日
「陸上自衛隊が導入する輸送機オスプレイの佐賀空港(佐賀市)配備計画に反対する決起集会が26日、空港周辺で開かれた。地元の漁師らが参加し「国防のためなら県民の命や財産はどうでもいいのか」と怒りの声を上げた。
地元漁師らでつくる住民団体が主催し、県内外から約600人(主催者発表)が集まった。団体代表の古賀初次さん(70)は、環境悪化を懸念し「海を汚すと生き物は殺され、漁民が生活できなくなるのは目に見えている」と強調した。
漁師や地方議員からも「一度変化した海は元に戻せない」「国は信用できない」といった不安の声が相次いだ。」
このようなニュース記事に注目したい。日本国中の地域住民は自分の住む街にオスプレイが配備されると聞いたら反対するだろう。国民は軍備増強に反対している。国民は戦争になることを願っていない。これは世界どこの国の国民も同じ気持ちであるに違いない。このどこの国民も同じ気持ちであるのなら、平和・友好を実現することは可能であろう。
日本国憲法には大きな三つの原則があると中学校で教わった。一つが国民主権であるということ。主権とは、国の意思を決定する権利のこと。 この主権が国民にあるということは、国の意思を国民が決定するということ。それにもかかわらず国が地域住民の意思に反することを強制してくる。本来このようなことがあってはならないにもかかわらずこのような事態が生ずる。今、日本国はどこの国から日本を防衛するためにオスプレイを佐賀空港に配備しようとしているのか、分からない。 日本は中国や北朝鮮を仮想敵国としているのかもしれない。オスプレイを佐賀に配備することによって日本の安全が強化されるのだろうか。このことに私は疑問を持っている。 「【ワシントン=黒瀬悦成】米政策研究機関「戦略国際問題研究所」(CSIS)は、北朝鮮北西部の新五里(シノリ)に、中距離弾道ミサイル「ノドン1号」が配備されている未公表のミサイル基地が存在すると指摘した報告書を発表した。
CSISの21日の発表によれば、基地には戦略ロケット軍ノドン旅団の司令部が置かれ、朝鮮半島全域と日本の大半に位置する標的に対して核弾頭または通常弾頭による先制攻撃を行う任務を与えられていると推定される。」
このような報道がある。北朝鮮の中距離弾道ミサイルを佐賀空港にオスプレイを配備することによって阻止することができるのだろうか。軍事力によって軍事力を阻止することは不可能な時代になっている。平和を実現するのは軍事力ではなく、友好関係を実現することではないか。
中国との間に日本は平和友好条約を結んでいる。なぜ中国との平和友好条約を尊重し、中国との友好関係を深めることが日本の平和を維持すると考えないのか、その理由が分からない。
日本国憲法の二つ目の原則が基本的人権の尊重である。人は生まれながらにして持っている権利が基本的人権だと中学校で教わった。生存する権利や自由を求める権利、これらの権利は侵すことのできない永久の権利として日本国憲法に規定されている。佐賀の漁民は生存権を主張している。オスプレイの配備は漁民の生存を脅かすと佐賀の漁民たちは主張している。
日本国憲法三つ目の原則が平和主義である。第2次世界対戦、太平洋戦争を通じて戦争の悲惨さを痛感した日本は、「戦争の放棄」、「戦力の不保持」、「交戦権の否認」を憲法に定めている。戦力の不保持とは、軍隊その他の戦力を持たないことだから、オスプレイのような兵隊や武器の輸送に用いるものは憲法違反のものといえよう。オスプレイのようなものを佐賀空港に配備することは憲法違反の疑いがあるようにも思う。
日本政府に憲法を守ることを願う。