「朝日」27日、「長谷部・杉田考×論」の両教授の発言に注目させられました。
【杉田教授)
「杉田 非立憲主義は、政策的に必要だと政治が判断すれば、法や慣例を破っても構わないのとする。 それも一つの立場だが、『あなたは非立憲主義者だ』と自覚を促す必要があります。 『右/左』『保守/革新』というものさしでははかれなかった関係が、『立憲/非立憲』ですっきり整理される。 日本政治の見通しがずいぶん良くなります」
また、杉田教授は、「与党は今回、議会運営上の慣例を色々と壊し、野党の質問時間さえ数の力で奪った。 最終局面の大きな論点は、法制への賛否以前に、『こんなやり方が許されるのか』だったと思います。 憲法は無視、議会の慣例も破壊する。 これは、権力の暴走に歯止めをかけるという立憲主義の精神に反する『非立憲』です。 『立憲』か『非立憲』か。 これまで十分に可視化されていなかった日本社会の対立軸が、今回ははからずも見えてきました」と述べています。
【長谷部教授】
「長谷部 立憲主義者だけでなく、日本に多くの共和主義者がいたことも発見でした。 デモに行くのは、選挙に行くよりもはるかに時間とコストがかかる。 それでも世のために、声をあげなければと思う個人がたくさんいた。 自分の利害を脇において、公共の福祉のために身を捧げる。 まさに共和主義です。 組織や団体の動員ではなく、自分の判断で動いているから、今後も声は上がり続けるでしょう。 日本の希望だと思います」