2021年、明けましておめでとうございます。年末の新型コロナウイルスの感染拡大のニュースで新年を迎えました。2021年は、新型コロナとのたたかいが最大の政治課題となることは多くの国民の皆さんが実感されているのではないでしょうか。日本共産党は昨年、野党のみなさんとも共同して、安倍・菅政権に繰り返し、検査の抜本的拡大、休業と補償の一体的実施、そして医療体制への全面的支援などを求めてきました。しかし、政府の対応は、「GO TOキャンペーン」に固執するなど、国民の命と健康を守る政治の本来の任務を果たそうとしていません。総選挙での政権交代は避けられない大争点となって新年を迎えているのではないでしょうか。
私は、人類の緊急最大の課題である核兵器禁止条約の発効とその後の世界の動向にに注目しています。
【核攻撃機乗務員から反核活動家へ ― 英海軍退役中佐 ロバート・グリーンさん】(「しんぶん赤旗」元旦号)
「正直、核保有国からの圧力で条約発効にもっと時間がかかると予想していました。非常にうれしかった。この条約で、核兵器は化学兵器や生物兵器よりもはるかに悪い、非人道的で破壊的な大量破壊兵器とみなされようになります」
「条約の前文には、『いかなる核兵器の使用は人道の諸原則及び公共の良心に反することを再確認し」とあります。たとへ核の脅威を抑止する自衛のためでも核兵器を利用することを禁じています」
「被爆者は、自分たちの苦しみや恐ろしい体験を語り、勇気をもって核廃絶の道を切り開いてきた。その訴えに、私を含む世界中の反核運動家が影響を受けました。1995年8月初めて、被爆地の広島と長崎訪れて原水爆禁止世界大会で講演し、草の根の力強い活動を体験しました」
「かつて英海軍の核武装攻撃機の搭乗員だった私にとって、被爆地訪問は特別なものでした。自分が運んでいた爆弾が、このようなむごい殺りくを招く可能性があったのだと胸に刻み、『贖罪の巡礼』として訪問したのです」
【20世紀に起きた世界の『構造変化』が21世紀の今日の世界の大きな力を発揮】(「しんぶん赤旗」元旦号)
「日本共産党は改定綱領(2020年1月採択)で植民地体制の崩壊と100を超える主権国家の誕生という世界の『構造変化』が21世紀の今日の世界に大きな力を発揮し、一握りの大国から全ての国々と市民社会に国際政治の主役が交代したと指摘しました。禁止条約をめぐる動きはまさに構造変化の力を鮮やかに示しています」
「条約発効後は核保有国やその同盟国、『核の傘』の下にある国々で、各国政府に条約参加を求めることが大切です。『核なき世界』の実現へ、条約を力にした日本を含め市民社会の役割がいっそう重要になっています」
安倍・菅政権が、唯一の戦争被爆国でありながら、核兵器禁止条約に反対し、核保有国の代弁者の役割を積極的に果たしていることは、多くの国民が知っています。総選挙で政権交代を実現し、被爆者の悲願に応え、被爆国日本の役割を世界のなかで発揮できることを強く願い、多くのみなさんとともに力を尽くしたいと思っています。