「森友学園」への国有地売却に関する公文書改ざん問題で、自殺した近畿財務局職員の赤木俊夫さん(54)=の妻が23日、安倍首相や麻生財務相が政府として再調査しない考えを示したことに抗議する自筆のコメントを出しました。
【赤木俊夫さんの妻のコメント】(「しんぶん赤旗」24日付より、転載=弁護団提供)
「安倍首相は、2017年2月17日の国会答弁で改ざんが始まる原因をつくりました」
「麻生大臣は墓参に来てほしいと伝えたのに国会で私の言葉をねじ曲げました」
「この2人は調査される側で、再調査しないと発言する立場ではないと思います」
同日付の同紙は、赤木氏の妻の自筆のコメントとは別に弁護団を通じて報道各社に見解を公表したことを次のように報じました。
「安倍首相や麻生財務相の国会答弁を報道で見聞きして『すごく残念で、悲しく、また、怒りに震えています。夫の遺志がないがしろにされていることが許せません。もし夫が生きていたら、悔しくて泣いていると思います」
「財務省の中の人が再調査しても同じ結論になるので、是非、第3者委員会を立ち上げて欲しい。このままうやむやにされるとすれば、夫の遺志が全く果たされないことになります」
弁護団も23日「声明」を出し、「手記にはさまざまな新事実が記載されています」赤木さんは「職場のパワーハラスメントで自殺に追い込まれたといえますが、少なくともその観点からの調査はいっさい行われていません」と述べ、第3者委員会など客観的かつ公正な調査の開始」を求めています。
23日の参院予算委員会では、野党各党がそろって、「再調査」を政府に強く求めました。日本共産党からは小池晃書記局長が質問に立ち安倍首相に次ぎのように迫りました。(以下、しんぶん赤旗」24日付より、転載)
「小池氏は、改ざんで削除されたのは『いい土地ですから前に進めてください』という発言など安倍昭恵氏の関与を示す記述5カ所だと指摘。『財務省理財局が文書を改ざんしたのは、首相と妻の昭恵氏の関わりを隠ぺいすること以外に理由はないのではないか』
「首相 国会審議において森友案件が大きく取り上げられる中で、さらなる質問につながる材料を極力少なくすることが目的だったと報告された」
「小池 さらなる質問につながる内容とは首相と昭恵氏のかかわりだ。その記述を削除する。まさに関与を隠ぺいするために改ざんが行われた」
小池氏は、赤木氏の妻が、「調べたら自分たちに都合の悪いことがいろいろ出てくると思っているからじゃないですか」と述べていることを指摘し、「赤木さんの妻が提訴までして真相解明してほしいと言っている。少なくともこれに応えるのが人の道ではないか。再調査しないと切って捨てる姿勢でいいのか」と追及しました。
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