16日付の「しんぶん赤旗」に竹下 岳記者の「朝鮮半島情勢」の分析記事が掲載されました。 大変参考になる記事として読ませていただきました。
平昌五輪をめぐって、北朝鮮と韓国との関係が様々に報道されています。 その代表的なキャンぺ―ンが、安倍政権が行っている、日米韓に分断を持ち込む北朝鮮の「ほほえみ外交」論です。
この点について、竹下記者は、「こうした見方は北朝鮮の核・ミサイル問題の解決からみても重大な誤りです。 北朝鮮の核・ミサイル開発の根源には朝鮮戦争に伴う南北の分断があるからです」 そして、次のように指摘しています。
「9日に平昌で行われた日韓首脳会談で、安倍首相は『米艦合同軍事演習を延期すべきではない』と主張。 これに対して韓国大統領府高官は10日、文大統領が、『わが国の主権の問題であり、内政に関する問題だ』と不快感を示したことを明らかにしています」
「仮に北朝鮮の『ほほえみ外交』に『日米韓』分断の狙いがあったとすれば、安倍首相は、その術中にはまったと言えます」
安倍首相の先の発言と文大統領の発言の違いはどこから生まれてきているのか、を考えさえられました。
文韓国大統領は、就任以来、朝鮮半島情勢に関して、一貫した姿勢を示していると感じてます。 それは、「朝鮮半島を再び戦場にさせない」と言う強い決意です。 そして、 「朝鮮半島のことは、自分たち民族間で決める」という、立場で米国とも向き合っていると考えられます。
こうした、文韓国政権と安倍政権の違いは、”独立国・主権国家”として自主的な外交をほとんど行ったことがないことから、「主権侵害、内政干渉だ」と厳しく指摘されても、多分、「意味がわからない」状態ではなかと思います。
そして、安倍首相には、トランプ政権の代理人気どりが露骨に表れているのではないでしょうか。 その事例は14日にトランプ大統領と電話会談にすぐ現れました。 安倍首相は「対話のための対話では意味がない」ことで一致したことを明らかにして、自分の主張の根拠づけに走りました。
竹下記者は、五輪後の朝鮮半島情勢が激動を迎える可能性について、次の諸点をあげています。
第一は、米側の”限定的”先制攻撃の可能性です。 ただ、全面的な核戦争にはってんする危険もあり、米政府内でも可否をめぐって意見が一致していない。
第二は、延期された米艦合同演習の実施も焦点です。 この演習には、在日米軍を大挙参加します
第三に、文韓国大統領の訪朝の選択肢の浮上です。
そして、「『圧力一辺倒』路線に固執するなら、日本は置いてきぼりを食らうのは目に見えています」指摘しています。
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