SaltyDog

               by kaji

ある日の地下鉄ホーム

2005-02-25 | にんまり(笑)
会社からの帰り、地下鉄のホームへ向かっていた。タイミング悪く、たった今電車は走り去った後だった。ホームには乗り遅れた1~2名の姿が見えた程度。私は次の電車を待とうと、いつもの場所に立ったその時!!。 私の横に20代前半の女性がスーーっと近寄ってきて真横に並ぶ格好で立ち止まった。私との距離はおそらく2ミリ程度。混んでいるホームならまだわかる。でも右も左もガラガラでほとんど人がいない。なぜ?どうして?他の空いている列に並べばいいじゃない。私の頭の中は大きなハテナマークで満たされていった。 もしかすると私のファンだろうか?いや、そんなわけはない。 知り合い?顔を見ようと思ったが、あまりに距離が近すぎたため顔が見えない。っていうか、見ようとすると不自然な体勢になってしまう。 声をかけようか・・・。でも「ハァ~?」って顔されると困る。それよりなんといって声をかければ良いやら見当がつかない。「お茶でもどうですか?」なんて言えるはずもないし、この場合不自然。この時間じゃ「お茶」じゃなくて「お酒」でしょ、いや、そーゆー問題じゃなくて。 こーゆー時、どうすればいいのかなぁ? でも下手に声をかけて、「変態!!」とか言われ、駅員か何か呼ばれても困るし。あーーもう、早く電車来ないかな~、なんて頭の中はパニック状態。 

「まもなく電車がまいります」とのアナウンス。救われたーーっていう思いと、このままでいいのかという思いが、頭と心臓を行ったり来たり。 電車に乗り込んだ。私は努めて冷静に静かにそしてゆっくりと着席した。彼女は私の斜め向かい側に座った。 なにげなく顔をあげ、初めて見るその女性の顔は「知り合い」ではなかった。 それより、う~ん、声をかけなくてよかった~と・・・、思った。