数年前から少年柔道の指導員をやっていて、先日、年に１度の大きな大会（試合）があった日のこと、教え子の一人（小３女子）が友達数人を引き連れ、私の所にやってきて、「先生、これ、落ちてたんですけど」と言って５円玉を持ってきた。私は、「あ、それは君にあげるよ」と言ったんです。彼女は喜んで、周りの子は「いいなぁ～」とか言ってたんだけど、直後 あ、失敗した って思った。なんで「あげる」なんてことを言ってしまったのか。拾った物を届ける という彼女の基本的な良心を私は台無しにしてしまった。 あの場合、「そうか、それじゃ先生が預かって落とした人を捜すね。届けてくれたご褒美に君たちに１０円ずつあげよう」っていうのが正しいやりかただったように思える。拾ったのは一人かもしれないが、届けにきてくれたのは他の子も同じ気持ちだったはずだ。「あげる」、なにげなく言った言葉であったが、反省点の残る対処であったと感じている。