遙かなる風

一時はどうなるかと思ったが、なんとか事なきを得帰宅。最寄り駅に降り立つと、ものすごい雨。　こんな雨はきっと長続きはしないだろうと、根拠のない予測を立てて、雨宿りがてらイトーヨーカドーへ。　必要な買い物を済ませ、しばらくベンチで読書。

雨もあがったと見え、傘をさしているひとがいなくなった。　頃合いをみはかり帰路につく。　ふと、上空に目をやると、おびただしい数の雲が、南風に乗ってものすごいスピードで駆け抜けてゆく。　目に見えぬ風を、目の当たりにした気持ちになる。

どこから吹いてきた風なんだろう。遙か彼方の太平洋を超えてきたのだろうか。そして何処へゆく。煮え切らず、やり場のない、この気持ちも一緒に連れ去って行ってはくれまいか。

きっと来る「春」　きっと来る。