◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

6月7日(金)

2013-06-07 09:37:02 | Weblog
●小口泰與
昼顔の田川を攻めてなだれ咲く★★★
老木を雁字搦めや青蔦ぞ★★★
早朝の山の大気や草いちご★★★

●桑本栄太郎
部活子の少年追い抜き風青し★★★
青柿の葉陰の風にまどろみぬ★★★
人絶えて更地なりしや花うつぎ★★★

●川名ますみ
花槐メトロ出口に降りそそぐ★★★
地下鉄の出口に降るは花槐★★★
据がれきて団地の庭に実梅落つ★★★

●黒谷光子
夏草に座し湖からの風を聞く★★★
卯の花の傾れて湖の面に届く★★★
辻いくつ曲がりて大寺立葵★★★

●小西 宏
サングラス樹下に入り来て音失せり★★★★
サングラスの必要な明るい戸外を歩き、樹下に入ると、樹下はしんとして音もない。明暗の対比でいっそう樹下がしんとする。(高橋正子)

湧き水の闇に毒痛み大き群れ★★★
木道の青葦にある遠い鶯★★★

●古田敬二
芍薬に振れれば散れり潔し★★★
芍薬の薄紅一片残し散る★★★
潔く芍薬散るよ触れるとき★★★
コメント (1)
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