◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

6月13日(木)

2013-06-13 07:55:57 | Weblog
●小口泰與
蜘蛛の囲や縁台将棋歩でつまり★★★
黄ばらの中にも紅を含みけり★★★
満々と田水満たせし通し鴨★★★

●下地鉄
父の日の待ちかねし孫の帰省かな★★★
渡りきて若き夫婦の簾店★★★
薫風やテイッシュの穂の揺れ止まず★★★

●河野啓一
空梅雨に雨待ち望む森の木々★★★
剪られても日々咲き続け忘れ草★★★
夏蝶のひらひら垣根を行き来する★★★

●小西 宏
野に李(すもも)拾い両手に香り立つ★★★★
落ちたばかりの野の李。両手に拾うと李のよい香りがする。ふと出会った野の恵み。(高橋正子)

緑葉を撫で流れゆく皐月雨★★★
差し出せば蛍に灯る掌(たなごころ)★★★

●桑本栄太郎
<朝の祇園界隈>
空梅雨の花見小路やカメラの列★★★
雲水の祇園小路や梅雨の朝★★★
空梅雨や一力茶屋の赤き塀★★★

●高橋秀之
植田風駅の列車に吹き込める★★★★
植田の中の駅に列車が停車しドアが開くと、植田から涼しい緑の風が吹き入る。植田の風を肌を吹き降り立ったような気分。(高橋正子)

山間の植田に光中仙道★★★

中央線車窓に流れる夏の川★★★
コメント (1)
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