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原子力発電をやめよう!

2021-03-03 16:39:48 | より良き世界のために

 もうすぐ東日本大震災と福島第一原発事故から10年目を迎えます。その直前の去る2月13日夜の福島沖地震で福島第一原発は震度6弱の地震に襲われました。14日の東京電力の発表では5号機,6号機及び共用の使用済燃料プールからの溢水を確認し、それぞれ600cc、1600cc、600ccでした。しかし15日になって1号機と3号機の格納容器内水位低下が確認されたのです。更に同格納容器内の気圧も低下し、周囲の大気圧と同じになりました。本来は気圧を高めて水素爆発を防ぐ狙いのものです。今のところはいずれの核燃料の冷却状態も維持できていると見られています。因みに原子力規制委員会は14日の東電発表分までは緊急情報として発表していますが、15日以降は緊急情報の発表自体を停止しています。

 格納容器内の水位と気圧の低下について、東電は具体的な言及を避けていますが、2月13日の地震で原子炉格納容器の破損部分が拡大した可能性が高く、それによって内部冷却水と気体が漏れているものと推測されます。しかしこれは現地の震度が6弱だったのでこの程度で済んだと考えるべきでしょう。今後もしここが更なる激震に襲われたなら、更に破損が広がり、如何に大量に注水しても漏水の勢いに追い付かず、核燃料の冷却状態が維持できなくなる事態が考えられます。核燃料が過熱すれば水素爆発となり、建屋ごと吹き飛ばして大量の放射性物質を大気に放出し続けます。周辺一帯は再び居住できなくなることでしょう。そして最大の難問はこの事態を収拾する術がないことです。また周辺一帯とはどの範囲まで及ぶのでしょうか。東京を含む日本の北半分になるかも知れません。

 国も電力会社もこの事態は想定したくないことでしょう。しかしこと原発に関しては「想定内」も「想定外」も全く意味をなさないのです。福島第一の様な廃炉途上のものも、東海第二の様な停止中のものも、九州の幾つかの稼働中のものも全てが原子力規制委員会の想定を超える人為のミスや故意、大地震、大津波、大噴火、大隕石などに襲われ、県境を跨ぐ広い範囲で、100年単位の長い年月に及ぶ大災害を引き起こす危険性があります。一方太陽光、風力、水力、火力など原発以外の全ての発電施設は同じ災害にあってもその設備が破壊されるだけで、数年後にはそこに同じ設備が復活できるのです。何故ならこれらは物理や化学反応による発電であり、人間が御しやすいものです。しかし原発は核分裂や核融合による発電であり、一旦事故があれば人間の手に負えない代物なのです。

 皆さん、もう原発をやめませんか。国内はもちろん、海外の原発も同様です。国内と違い、地震・津波・噴火と縁遠い立地のものもありますが、スリーマイル島やチェルノブイリの様に人災による事故及び隕石などによる被災事故はあり得ます。更に原発には放射性廃棄物長期保管の難題もあります。安定した地層の地下300mに約10万年保管するというものですが、およそ非現実的とは思いませんか。そんな危険なものを後世に残して良いはずがありません。原発の稼働を続ければその廃棄物がどんどん増えていくのです。それほどの危険性とコストをかけてまで原発を稼働し続ける必要は無いでしょう。脱炭素化なら自然エネルギーの安定化で出来ます。そして原発はもうやめるべきです。世界中の全ての原発の稼働を停止し、解体します。福島第一の様な事故機はあらゆる想定外の事態にも耐え得る設備で覆うべきです。どんな設備にすべきかは専門家に委ねますが、例えば「石棺」で覆うのも候補になるでしょう。ただしチェルノブイリ原発4号機レベルの石棺では心もとないのでもっと頑丈なものにすべきかと思います。

 皆さん、この1月22日に核兵器禁止条約が発効したことはご存知かと思います。これは2017年に国際連合にて多数決で採択されました。戦後72年、既に殆どが後期高齢者となった日本の被爆者達の悲痛な叫び声もその成立のための原動力になったのです。日本を含めてこれに背を向ける国も幾つかありますが、既に「核兵器禁止」は世界の正義になりました。同様にして「原子力発電禁止条約」の採択を国連の場で目指しませんか。福島第一原発事故、チェルノブイリ原発事故、スリーマイル島原発事故などの各被害者達、更に今後の事故発生に怯える人々、事故に至らぬまでも原発の周辺で大気中や水域中に放出される放射性物質の被害を受けている人々、地下に埋められた放射性廃棄物が未来の人々に及ぼす害悪を憂うる人々までの全ての声を集めて「原子力発電禁止条約」の採択を国連の場で達成しようではありませんか。あなたもどうか声を上げてください。

 

 



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