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黄帝内経素問 通評虚実論篇 第二十八 第六節 訳

2013-08-26 09:20:11 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 通評虚実論篇 第二十八

第六節

 帝曰。癲疾何如。

 岐伯曰。脈搏大滑。久自已。脈小堅、急死不治。

 帝曰。癲疾之脈、虚實何如。

 岐伯曰。虚則可治、實則死。

 帝曰。消癉虚實何如。

 岐伯曰。脈實大、病久可治。脈懸小堅、病久不可治。

 

黄帝が申されました

癲疾(てんしつ) とはどのようなものか

岐伯が申し上げました

癲疾の脈の搏ち方で大つまり大脈でしかも力があれば邪熱実証であり、滑は痰飲・食滞・実熱などをあらわし、時間が経てば治るのでございます。

脈が小つまり細脈は主に気血の両虚あるいは諸虚労損で堅勁で急な脈は不治でありまして死に至るのでございます。

 

脈小堅、急死不治。

鍼灸医学大系 通解 語句の解

もしも脈象が小且つ堅というような陰性の脈でありますならば、其れは已に胃気を失った真藏の脈でありますので、急に死ぬものであります

「脈小堅急死不治」の訓み方について、

 従来多くは「脈小にして堅急なるものは死して治せず」と訓じているのであるが、癲疾は陽病であり、脈が陰であるならば症と脈とが喰い違って居るので死すということになるといわれている。前述の如く訓じては、脈状は堅急となる。堅急な脈が陰の脈といい得るであろうか。又文の構成から見れば、上文に見る如く、大に対しては小、滑に対して堅、久に対しては急と相対応するを以て、「脈小にして堅なるときは急に死して治せず」と訓ずべきではなかろうか、という疑問も生ずるわけである。

*張志聡の註 「・・・・。小堅急なるもは、気下に泄す。故に死す」

 

東洋学術出版社素問 現代語訳

脈が小さく、しかも堅・急であれば不治の死証です。

 

黄帝が申されました。

癲疾の脈の虚實はどのようなものか

岐伯が申し上げました

脈が虚であれば治療は可能でございます。脈が実でありますと死ぬのでございます。

黄帝が申されました

消癉、今で言う糖尿病のようなものの虚實はどのようなものか

岐伯が申し上げました

脈が実大の者であれば、長患いであっても治療は可能でございます。脈が落ちつかなく小堅の脈で長患いのものは治療することはできません。

 

鍼灸医学大系 語句の解

この次に次のような原文がある。

 帝曰。形度骨度脈度筋度何以知其度也。

 この文章の内容は本篇と直接関係のないことであり、且つこの文章は、霊枢經に出て居るので恐らくは錯簡であろうと思われる。王冰始め各氏の註も亦そう判断している。従って本文については解説しないことにする。

 

 

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黄帝内経素問 通評虚実論篇 第二十八 第六節 語句の意味

2013-08-24 09:11:56 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 通評虚実論篇 第二十八

第六節

 帝曰。癲疾何如。

 岐伯曰。脈搏大滑。久自已。脈小堅、急死不治。

 帝曰。癲疾之脈、虚實何如。

 岐伯曰。虚則可治、實則死。

 帝曰。消癉虚實何如。

 岐伯曰。脈實大、病久可治。脈懸小堅、病久不可治。

 

語句の意味

癲・疒(やまいだれ)に眞=てん。

①精神病の一種。痰気の鬱結による。症状は、精神が抑鬱され、表情が漠然とし、あるいはブツブツ一人ごとをいう、また泣いたり笑ったり常でなく、幻想幻覚があり、言語錯乱して穢潔もわからず、食欲もなく、舌苔は薄膩、脈弦滑などをあらわす。治療は理気解鬱、化痰開竅するによい。<素問奇病論>参照。

②病がなおらず、しきりに発すること。<素問長刺節論>「病初めて発し、歳に一たび発すれば治せず、月に一たび発すれば治せず。月に四五発するは名づけて癲病という。」

癲疾=巓疾=てんかん発作。新・東洋医学辞書ソフト

巓疾=<素問著至教論>参照。巓とは頭頂のこと。巓疾とは一般的に頭部の疾病をさすが、多くは各種の頭痛をいう。頭は諸陽の会する所で、臓腑の血気は皆頭部に会する。六淫の外感、臓腑の内傷は巓疾を生ずる因となる。

 

脈搏大滑。久自已。脈小堅、急死不治

鍼灸医学大系 訓読

脈搏つこと大滑なるは、久しくして自から已む。脈小にして堅ならば、急に死して治せず

東洋学術出版社素問 の読み

脈搏つこと大・滑なれば、久しくして自ら已ゆ。脈・小・堅・急なれば、死して治せず

 

虚實

虚=<素問通評虚実論>「邪気盛なれば実し、精気奪すれば虚す。」

 

虚実=虚と実。これは人体の抵抗力の強弱と病邪の盛衰をさす。またこれは体内の正気と病邪との闘争の表現である。虚は人体の正気不足、抵抗力の減弱をさし、実は病の邪気が盛なことと邪正の闘争がはげしい状態をさす。およそ病者の体質が強く、病理変化にも有余の表現するものを実とする。病者の体質が弱く、病理変化にも不足の表現をするものを虚とする。虚実は相対的であり、たがいに転化する、あるいはたがいに錯雑してあらわれる。病が比較的長いものは病状が複雑になり、往々にして病邪が久しく留まって、正気を損傷し、実より虚に転じてしまう。また正気が素より虚し、邪を追い出す力が無く、痰・食・水・血などと結び虚実交錯となる場合もある。故に虚実錯雑と虚実真仮とは異なる。<素問通評虚実篇>「邪気盛んなれば実、精気奪われれば虚。」<難経四十八難>「人に三虚三実あり。何ぞや。脈の虚実あり。病の虚実あり。診の虚実ある也。」

 

虚脈=

①脈象の一種。広く大きな脈で触れ方が柔らかで力がなく、これを押すと空虚な感じがするもの。<脈経>「虚脈は遅大にして軟、これを按じて不足し、指を隠するに豁豁然として空なり。」<脈訣匯辨・みゃくけつかい(い)べん>「虚は四形に合す、浮、大、遅、軟なり。」

②実熱証で刺絡を用いて血を瀉し、その熱を泄すること。<素問長刺節論>「これを刺して脈を虚す。」

③充盈度不足の絡脈をさす。<霊枢刺節真邪篇>「其の虚脈を視て、これ経絡に陥するものこれを取る。」

実脈=脈象の一種。三部の脈を弱く按じても強く按じても力のあるもの。実証である。実熱内結、停痰食積などにみられる。<素問玉機真蔵論>「脈実は病中にあり。」<脈経>「実脈大にして長、微に強く、之を按じて指に隠れ愊愊然たり。」

 

日中医薬研究会傷寒論・金匱要略の脈象

実=凝滞、積毒、火症、伏熱脾胃を傷る

虚=血少、脱気し、心傷り驚悸、心血虚

 

鍼灸医学大系・語句の解

*脈の虚實について 虚脈というのは、来る脈が浮いていて、遅軟である。この脈象は血虚の証に見られる。

 実脈というのは、来る脈が沈んでいて力があり、長大で堅実である。この脈象は多く邪の盛んなる場合に見られる。

 

消癉=しょうたん。病証名。

①消渇のこと。消とは内熱をさす。<証治準縄>消癉参照。

②肝・心・腎の三経の陰虚内熱で、外は肌肉を消する病証をさす。一名熱中という。<雑病源流犀燭>三消源流参照。

 

消渇=しょうかつ・しょうかちとも読む。痟渇、消癉ともいう。宗、元以後は三消といわれている。

1)病証名。一般に多飲・多食・多尿の症状を特徴とする病証をさす。多くは美味のあるものを過食し、飲食に節度がなく、あるいは感情の失調、労苦と安逸の節度を失することによって臓腑燥熱、陰虚火旺をひきおこしておこる。治療は一般に滋陰・潤燥・降火の法を主とする。病機・症状と病状の進行段階の相違にもとづき上消・中消・下消の区別がある。各項目参照。

2)多飲・多尿・尿甘を特徴とする病証をさす。<外台秘要>消中消渇腎消方参照。

3)証名。口渇をさす。<傷寒論太陽病>「太陽病、発汗後・・・・若し脈浮、小便利せず微熱、消渇の者は、五苓散これを主る。」<素問奇病論>参照。

 

漢方用語大辞典、新・東洋医学辞書ソフト、日中医薬研究会資料

 

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本体価格

250g 8,000円

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黄帝内経素問 通評虚実論篇 第二十八 第六節

2013-08-23 09:27:18 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

柴崎保三著・鍼灸医学大系 ⑤ 黄帝内経素問 通評虚実論篇 第二十八

第六節

(原文)

 帝曰。癲疾何如。

 岐伯曰。脈搏大滑。久自已。脈小堅、急死不治。

 帝曰。癲疾之脈、虚實何如。

 岐伯曰。虚則可治、實則死。

 帝曰。消癉虚實何如。

 岐伯曰。脈實大、病久可治。脈懸小堅、病久不可治。

(訓読)

帝曰く「癲疾は何如ん」と。

 岐伯曰く「脈搏つこと大滑なるは、久しくして自から已む。脈小にして堅ならば、急に死して治せず」と。

 帝曰く「癲疾の脈、虚實は何如ん」と。

 岐伯曰く「虚なるときは則ち治すべし、實なるときは則ち死す」と。

 帝曰く「消癉の虚實は何如ん」と。

 岐伯曰く「脈實大なるものは、病久しくも治すべし。脈懸小にして堅く、病久しきときは治すべからず」と。

 

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黄帝内経素問 通評虚実論篇 第二十八 第五節 訳

2013-08-22 09:25:07 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 通評虚実論篇 第二十八

第五節

 帝曰。腸澼(へき)便血何如。

 岐伯曰。身熱則死。寒則生。

 帝曰。腸澼下白沫如何。

 岐伯曰。脈沈則生。脈浮則死。

 帝曰。腸澼下膿血何如。

 岐伯曰。脈懸絶則死。滑大則生。

 帝曰。腸澼之屬、身不熱、脈不懸絶何如。

 岐伯曰。滑大者曰生。懸濇(しょく)者曰死。以藏期之。

 

黄帝が申されました

腸澼で便に血が混じる、どのようなものか

岐伯が申し上げました

便血は熱でありまして、身体に熱があれば則ち死にまして、身体に冷えがあれば生きるのでございます。

黄帝が申されました

腸澼で白い液体のようなものを下すのはどのようなものか

岐伯が申し上げました

白沫(薄い鼻みず・透明な小便・白い大便等)は冷えつまり陰性であります、脈沈は陰に属し症と合いますので生きますが、脈浮は表を示し症と一致しないので死ぬのでございます。

黄帝が申されました

腸澼で血と膿を下すのはどのようなものか。

岐伯が申し上げました

脈が懸絶であれば死にます。脈が滑大であれば生きるのでございます。

黄帝が申されました

腸澼のような症状であって、身体には熱はなく、脈が懸絶でないものはどのようなものか。

岐伯が申し上げました

脈が滑大のものは生きるのでございます。

脈が懸つまりおちつかないで、濇(しょく)・この脈は、血が少なくて精を傷り、津液が虧損されたことを、あるいは気滞血瘀(きたいけつお)の病証をあらわすものでありまして死ぬのでございます。

陰陽別論篇 第七 第四節 訳

にあるように

藏の懸絶により死期を迎えるようになるのでございます。

 

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人間は激しく動くと熱を持つ

2013-08-21 16:26:12 | 日記

これでも何でも飲んだ後に『人間は激しく動くと熱を持つ。』

しかし、お腹は冷えています。

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