心と身体が弱っている時、また季節の変わり目で、不安定で晴れ晴れしない時、観てはダメな作品。

復習してみれば、2013年以降白石和彌監督作は11本観ている。
今作の阿部サダヲは、この上もなく人あたりが良いサイコパスであり、
それゆえに人を殺める場面は、この上もなく残虐である。
リリー・フランキーが'先生'と呼ばれる殺人鬼を演じた『凶悪』の延長線上にあり、またサイコパスの匂いを漂わせた点で、阿部サダヲ+蒼井優ダブル主演の『彼女がその名を知らない鳥たち』が今作の伏線になっていると感じた。
少しだけ心が不安定な60代オヤジであるから、怖いもの見たさ鑑賞であったが、何よりもこれからのライフプランを描こうとしているリア充カップルにおいては、2人で観ては絶対にダメ。