2012年 J1 第28節 浦和レッズ 1-2 コンサドーレ札幌 @埼玉スタジアム2002
J2降格決定後の試合。
選手たちひとりひとりはいったい何をテーマに戦うのかを見に行った。さらに、サポーターとして、なんのために応援するのかを自問自答するために見に行った。
この日、実は前日にワインを飲み過ぎて、二日酔いが抜けておらず、完全にヘロヘロだった。正直なところ、お休みでもよかったようなものだが、いやー、現地に行って本当に良かった。
試合開始直前にコンコースでサポ集会。いつもとはかなり雰囲気が違い、撮影禁止の通達。
コールリーダーから、前の試合終了後に降格に気付いていなかったことの謝罪に始まり、何のために応援するのか、チームを愛する気持ちを示そうとのお話。
真剣なんだ、ヘラヘラしてる場合じゃないんだ。そういう気持ちだけは伝わってきたけれど、なんとなく取り留めのない話で終わった。
実は、集会前に、柱にもたれてひとりでしゃがんで黄昏ていた彼の姿も見ているので、なんというか、やるせない気分になった。そんなに背負い込まなくてもいいのに。
そして試合開始。
浦和の応援はすごいね、やっぱり。この日も3万人のサポが歌う。負けじとコンササポも歌うけれど、数の差は如何ともし難い。
前半はさすがのボール回しに翻弄されるも、マルシオ・リシャルデスが外しまくってなんとか0-0に抑える。
目立ったのは3バックの中央で先発した宮澤と、右サイドで先発した前。前は本当に良かった。身体も一回り大きくなった感じで、相手選手に当たり負けせず、返って柏木を吹っ飛ばしたりしていた。そして、宮澤のスイーパーっぷりも随分と板についてきた。状況判断と位置取りはなかなか素質があると思う。しかし、宮澤をこの位置に使うというのは、やはり札幌の台所事情の苦しさを物語っている。なんとか宮澤を攻撃に使っていけないものか。
そして、河合や山本が、時には宮澤さえもFWを追い越すようなチェイシングを見せていたことは印象的だった。こんな感じで前からプレスをかける試合は久しぶりだったかもしれない。
シーズン序盤の勝ち無しの頃から、精神的な弱さ、自信の無さが指摘されていたのだけれど、降格が決まって、やっと吹っ切れたのか。あるいは、石崎監督指示の戦術変更なのか。外人助っ人を外して、がんばれる選手だけで行こうと思ったという監督談話からすると、後者だったのかもしれない。っつーか、最初からやれ(笑)
そして後半。
河合からの縦パスを古田がうまくトラップして、反転してのシュートを決めた。これはすごいプレーだった。本当に気持ちのいいファインゴール。
さらに、カウンターで古田が追加点。槙野がスライディングして防ごうとしたボールが古田の身体に当たってゴール前にこぼれるというラッキーなシーンではあったが、これも落ち着いて決めた。
これまで、ハモンからのスルーパスでゴール前一対一になりながらもシュートを外すというシーンが多かったが、この試合では2本も落ち着いて決めることができた。これは古田の成長と言っていいだろう。本当はもう一本か二本、決定的なチャンスがあったんだけどね。
一方の浦和は、原口もリシャルデスも外し過ぎ。さらに、高原のファインセーブもあって、なんとかしのぐ。
終了間際に梅に1点返され、ロスタイム突入。祈るような気持ちで歌い続ける中、終了のホイッスル。
静まり返る3万人のスタジアムに、We are Sapporoコールが響き渡る爽快感。本当に遅ればせながらのアウェイ初勝利。そして、カルナバルの始まり。
今年一番のゲームだったかもしれないね。本当に見に行って良かった。降格なんて関係ない。俺たちはこのチームを愛している。負ければ悔しい。そして、勝てばうれしい。勝ち試合がこんなにうれしいとは、長らく忘れていた。
しかし、試合終了後に「すすきのへ行こう」は無し。そして、なんかサポ同士揉めてた?
すすきのへ行こうなんんて浮かれてる場合じゃないというならば、チームへの愛を示せというならば、ここはやっぱり「好きですサッポロ」のチャントを復活させるべきだろう。今では関東後援会宴会の締めに歌われるだけの歌になってしまったけれど、チーム愛を示すためにはうってつけの曲だと思うんだけれど。どうでしょう、USさん。