神なる冬

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コンサドーレサポーターなSFファンのブログ(謎)

[SF] S-Fマガジン 2009年11月号

2009-10-03 22:54:48 | SF
『S-Fマガジン 2009年11月号』 (早川書房)



J・G・バラード追悼特集。
バラードにあんまり思い入れはないなぁ。
難しいというよりは、向いている方向が違う感じ。初期の破滅三部作?四部作?は、滅び行く風景が美しくも素晴らしいSFだと思うけど。

はっきり言って、隠喩っていうのは文化的背景を共有していないと理解できないと思うんですよ。
「キュウリのように冷たい」と聞くと、奇妙な表現だけど理解できなくも無い。
しかし、キュウリという表象だけで、冷たさを表現しようとすると、そこには「キュウリのように冷たい」という文化的共有感覚が無いと、まったく伝わらない。

ストレートだけど隠喩だらけのバラードの小説が、わかりにくいといわれるのはそのせいじゃないかと思いますが。




『太陽からの知らせ』 J・G・バラード
 △:時間と太陽と遁走の関係がよくわからない。遁走の意味は最後まで読むと理解できたような気がするけど、和訳前の単語が何なのか知りたい感じ。

『コーラルDの雲の彫刻師』 J・G・バラード
 ○:美しくて醜い物語。

『ZODIAC2000』 J・G・バラード
 △:同時代性というか、同じ時代を生きているとわかるのかね。あらすじはわかるが、それと星座の関係が理解できない。

『メイ・ウェストの乳房縮小手術』 J・G・バラード
 △:これもよくわからんなぁ。井上和香とか、ほしのあきとか?

『ナルキッソスたち』 森奈津子
 ○:処女がM男をレイプするシーンがあるんだけど、男よりも女の視点から見て気持ち悪かった。軽いコメディSFに見えて、性的にいろいろ問題作のような気がする。



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