ジョウビタキは紋付き鳥と呼ばれ、四十雀などと同様に庭先にも来ることがあります。雄は配色がよいので珍重されます。
「イスラム国」のビデオメッセージの中に、安倍首相に対して「自ら進んで十字軍への参加を志願した、云々」、という恫喝とも取れる内容が伝えられている。中世の時代(11世紀)にキリスト教徒の聖地エルサレムを占領したイスラム教徒のセルジュクトルコから奪還するためにローマ法王がキリスト同盟国から戦士を募り派遣された軍隊が十字軍である。十字軍派兵の建前は、エルサレムにおけるキリスト教巡礼者の迫害にあったとされている。我が国では院政時代の初期のことである。
この十字軍(1096年~)はその後約170年に亘って7回ほど派遣されている。イスラム教の誕生は7世紀の初めであり、キリスト教は紀元の元年なので、920年も前のことである。この間に十字軍とイスラム教徒の接触は、交渉が行われることによって、交易活動も行われ、砂糖生産やガラス工芸の技術が西方に伝えられた。しかし200年に及ぶキリスト教徒との戦闘は、イスラム教徒間に不寛容なスンニ派主義を育む結果となり、十字軍に対してばかりではなく、土着のキリスト教徒やユダヤ教徒をも非難・攻撃する風潮が生まれる。
このことはイスラム都市部においてもハーラと呼ばれる宗派別の集団組織が生まれ、部族長が牛耳る独立した、結束の強い集団を作ることに繋がっている。中には無頼漢で構成する戦闘集団もあったようである。現在でもこの制度は存続していて、自治区の政治的決定や行事等の決定権はこの部族長の許可を得る必要がある。
今世紀になって未だにイスラム教徒の中で、十字軍に係わる考えが続いていることに驚いているが、意味するところは、アメリカの同盟国(有志連合)がイスラム国をテロ集団として、十字軍を彷彿とさせる土壌があり、イスラム国の壊滅を図っていることに対し、イスラム教徒と敵対する同盟国を同類と考えているのであろう。我が国もその同盟国とされ、イスラム国が、テロを行う対象国とされたのである。アメリカ主導の同盟国は必ずしもキリスト教国ではなく、ヨルダンやトルコのように穏健派のイスラム国も含まれている。
我が国が戦闘行為を行えないがための、ギリギリの選択でもある人道支援として、非軍事活動を行うことで、現在の報復事態に対し、同盟国の体面上のテロ撲滅に加担せざるを得ないが、イスラム国とのパイプがない以上、イスラム国側からの妥協や賛同は得られないであろう。一方通行がもたらす更なる人質等のエスカレートと、国内での同時テロ発生も警戒し続けなればならない事態となっている。