近くに来てくれたジョウビタキ♂です。やはり偶然です。写真はカメラや腕のせいにする方が多いですが、やはり近くに被写体が来てくれるのが一番です。
偽物(にせもの)、贋作(がんさく)ともいうが、本物とは異なり、内容の粗悪な物で、偽の品のことである。人については偽者と書くが、他人の名前や地位・職業などを詐称する者のことで、大学教授や博士などと、そのように称されるのは形骸だけで、内実はその栄誉に値しない人のことにも使う。では、本物はといえば、偽りや作り物ではない本当の物で、実物のことである。
中国製のルイビトンやローレックスなどのコピー商品は税関などで、国内に入らないようにしているが、法の目をかいくぐり、密輸される多くのコピー商品が出回っているのも事実である。コピー商品と知っていながら購入する消費者がいるので摘発を受けて、罰金を支払って、新たなルートでコピー商品が作られ、市場へ出て行く。取り締まる側と生産者や販売者との「いたちごっこ」が続いている。ブランドを如何に守るかの企業努力は、将に、企業収益に直接影響するし、類似商品が裁判となり係争中の製品も多い。
民度が低いといって片付けるのは簡単であるが、その市場が無くならないのは、同等品や相当品で事が足りる消費があるからで、価格が安く、粗悪品であっても見分けが付かなくなっていて、コピー製品が本物に近くなっている又は本物以上に精巧になっていることも原因している。
美術品や、年代物などの鑑定士もいるが、贋作かどうかを見極めるのは相当の知識がいるようで、時代背景や、ルーツなどの詳しい資料を基に高度な判断を必要としている。絵画や浮世絵なども弟子に描かせて、雅号や落款(らっかん)などは本人の物を使う贋作もあるという。
3Dプリンター技術が高度化すればコピー商品がますます拡がる様相が顕著になるであろう。今後どこまでを著作権や特許で保護できるのか、本物と偽物の区分けは難しくなってきている。既に造形の世界は、偽物であっても用途によっては有用な物も多々ある。ミニュチュアは将に縮小した製品であり、食堂に並ぶ商品見本なども本物に如何に近づけるかの精巧なコピー商品である。
商品開発に成功したとしても、何れ類似品が機能や性能を付加して、オリジナル商品を凌駕するのは必然で、次から次に新商品を開発する必要性がある。何処かむなしい気もするが、競争社会の突出した傾向で、これが経済成長ということなのか、グローバル世界の裏側に潜むコピー商品について考えてみた。