鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

リオのカーニバル

2015年02月17日 00時00分01秒 | 紹介

 ブラジルリオデェジャネーロで開催される謝肉祭の行事で、2月13日から開催されている。我が国からは、青森のねぶたが参加するとのことである。リオは日本の位置を基準にすれば、丁度、地球の裏側にあり、現在は夏真っ盛りである。南米最大の祭典といわれている。謝肉祭は漢字の意味するところ、肉に関係するが、肉とは分かれる意味から断食に入る前の日に行われている。そのことが北半球では、春が来ることを祝う行事に転化され、広くパレードなどの祭典のことを指すようになった。

 ヨーロッパでは謝肉祭に仮面舞踏会が催される。ドイツでは、ヴォルファッハのカーニバルが有名である。ブラジルでは、時期的なものは考慮されずに、年に一度の祭典を楽しんでいるようである。各サンバ学校が主体となって、。サンバリズムに合わせた踊りと、奇抜な衣装の対抗合戦が行われている。年々エスカレートするようになり、カーニバルの衣装代は、1年間の労働した賃金を積み立てて、団体ごとに揃え、大枚を叩くそうである。もちろん飛び入りも歓迎される。

 我が国の祭りにも、神事の新嘗祭や、夏や秋の例大祭などでは、御神輿が出て、日頃の労働とは異なる神事の中に、エネルギーを発散する場となり、熱気を感じることができる。今回リオのカーニバルに参加した青森のねぶた祭りは、盆の行事としての灯籠が巨大化し、武将や、様々なキャラクターをモチーフとして、作製されたねぶたは芸術の域に達している。先陣を切る跳ね徒は「ラッセーラ、ラッセーラ」のかけ声で、跳ね回る。もはや仏事から離れたリズムと踊りは秘められた東北人のエネルギーの発散の場に思えてならない。

 どこか遠く離れたブラジルの祭典と青森のねぶたは共通している部分があるようで、偶然なのか、本質的に祭りが持つ特徴なのか分からないが、エネルギーの発散にはシチュエーションが類似している。最近のよさこいソーランの踊りや、打楽器を打ち鳴らすパレードで練り歩く状態は一致している。さらにはパレードを見る観客がいて、盛り上がるのであろう。祭典が終わった後の静けさとの対比は、将に、動と静、躍動と静寂、ハレとケである。

 謝肉祭は英語でカーニバル、ブラジルの宗主国はポルトガルなので、スペイン語ではなくポルトガル語である。ポルトガル語ではカルナヴァウ、スペイン語・フランス語ではカルナヴァルである。人の生活とは日々平凡であるが、時としてこのような祭典の熱気は新たなエネルギーを育む上での刺激と捉え、演じ手と観客の双方が楽しめるのは基盤に平和があってのことであることをかみしめたい。