餌となる枯れ草に埋もれて、餌をむさぼるベニマシコ雄です。
ファッションモデルは、パリオートクチュール等のファッションショーに出演するので、興味のある方はご覧になられる機会も多いと思うが、横浜でのカメラショーの企業ブースで出演されていたモデル嬢を拝見させて貰った。多分何処かの所属事務所に所属していて、イベントがあると派遣されているのであろう。または、企業が広報要員として抱えているのかも知れない。
モデルが新商品の解説はなかったが、説明者は袖にいて、製品が変わる毎にモデル嬢がカメラを手に取り撮す真似をする。来客者は一斉にフラッシュを焚き、モデル嬢は目線を来客者に向ける。
モデルの世界の詳細は存じていないが、イベントは会期があるため数日で終わる。連続した勤務体系ではないことは想像できるが、不規則な勤務であることは間違いないであろう。今回のイベントでの勤務時間は、朝10時から午後6時となっていて、その間にステージでの製品紹介は1時間に1回で、出演時間は15分といったところであった。
休憩はあるにしても、断続の勤務は、緊張の連続で、体力を要するようで、強いライトを浴び続け、着飾っていても華やかな世界にはそれなりのご苦労があるようである。女房の話によれば、ショーの期間中は、連日美容院へ行き、衣裳や宝石類も貸衣装が殆どで、自分持ちは少ないとのことであった。自分とは別世界であるが、若い女性でなければ務まらない世界は興味深い。
オーディションのようなものがあり、それに合格しても、日頃から姿勢や体型などを維持しなければならず、食事制限や規則正しい生活等意外と難しいらしい。確かに太った女性は全く目にしなかった。勤務場所が日によって異なる場合もあり、派遣社員では異なる企業への派遣が一般的で、企業の製品の知識は詳しくなくても概要ぐらいは知らなければ務まらないであろう。
どれぐらいの給与を貰うのかよく分からないが、自分が思った以上に低賃金かも知れない。華やかな世界が実は表面的であり、見知らぬ来場者にモデルとしてのサービスを与える仕事は、人間関係が出来るわけではなく、一過性の仕事でもある。それなりのプロとしての知り得ない努力や感情があるのであろうが、モデルを続けるための秘訣など聞いてみたい衝動に駆られた。せめてもの足跡として、出演したモデル嬢の名前や所属事務所ぐらいは何らかの形で残しても良いと思われるが、お節介な話なのであろうか。