【”22 祇園祭・後祭】神輿渡御
祇園祭の主役は「三基の神輿」だ、と言われている。
御旅所に居られる神輿は3基、中御座神輿・東御座神輿・西御座神輿である。
8月17日~24日まで神輿とともに神様が、御旅所に居られる。
祇園祭は国の行事として朝廷や貴族たちが行うものだった。
その時代に相応しい格調高い神輿だ!
神輿渡御に備え、八坂神社の神官たちが集まり始めた。
神輿会の若者が出発前の神輿の点検に忙しい。
寺町京極のアーケード街を進む、錦輿会の若者たち。
重さ10㎏もある神輿の担ぎ棒に飾られる金物を、捧げ持つ体力自慢の若者たち、
見ていたら、数分間ごとに人が替わっていた・・・相当重いのだろう!
御旅所前で待機する。
神輿の担ぎ手(輿丁)たちが出発前、寛いでいた。
愈々神輿渡御の出発だ! 1時間半も待たされた!
四条通りを進む「西御座神輿」陽が傾き神輿の提灯に灯が灯った。
輿丁(担ぎ手)が着ている法被と脚絆は死装束の意味を持つ。
神様を乗せる神輿を担ぐには、死をも惜しまない覚悟があったと言われている。
重さ2トンの「東御座神輿」を差し上げる四宮神輿会の若者たち。
「西御座神輿」は、重さが3トンもある。
鴨川を渡り八坂神社に向かう三基の神輿、右側に南座が見える。
見慣れている東京の神輿・・・深川八幡、浅草三社祭、鳥越神社の千貫神輿とは
一寸違っていた。
東京の担ぎ手の掛け声は「ワッショイ!ワッショイ!」だが、祇園祭の神輿の
掛け声は「ホイット!ホイット!」と初めて聞く掛け声だ。
ホイット!には様々な言われがあるようだが、荷物を担いだり、動かしたりする
時の掛け声のホイット!が有力な説のようだ。
又、神輿を支える轅(ながえ)が、東京では縦2本、横2本だが、祇園祭の神輿は
縦2本だけである。差し上げや差し回し以外は、通りを真っすぐに進んで行く、
東京の神輿は通り一杯に練り進んで行く、威勢の良さを感じる東京の神輿に比べ、
祇園祭の神輿には歴史の重さが伝わる、優雅さを感じさせてくれた。