学校帰りや稽古帰り、子供達は明日への不安と未来への希望、そして大きな夢を何度、心に描いてきたのか?
全日本大会制覇。それは数年前の浜松勢からすれば、目標と呼ぶには大きすぎる、夢のようなものだった‥
人の成長の段階的なものを登山に例えるなら、それぞれの今いる立ち位置から見える、その景色はきっと違って見えるのだろう。
人はその成長の過程によっても、解釈や表現だって、それぞれ違ってくる。
しかし、その山頂から見える、頂から見える景色なら、それはどうだろう?
たとえ、それぞれが違う個性だったとしても、同じ景色が見えることで、かぎりなく近いカタチの感じかたが出来るのかも知れない。
それを人は『本質』とも呼ぶのだろうし、そしてソレは不変的なもの。
去年の全日本大会に続き、何人もの子供達が全日本選手権を各階級で制覇したことは、継続することの意味を‥子供達の能力を‥そして未来への希望をも謳う、とても大きなものとなった。
ここ数年間の稽古は、泣き笑いの中、ボク達はたくさんの人に支えられてきた。
人の優しさを知り、痛みを知り、そして時の儚ささえも感じてきたであろうカラテ修行。
そう、カンタンに線を引くこと‥カンタンに自分の限界を設定してしまうことを『良し』とはしない子供達は、これからも、それぞれのフィールドで、更なる高み‥更なる高い山を目指し、生きて行くだろう。
思えば‥走り出したのは、あの年の茶帯ト-ナメント大会からだった。
栄光と挫折の中で、やっと掴んだ大切なもの。
そこから見える景色は、子供達をどう変えて行くだろう‥
★写真は‥全日本大会の優勝者、ダイ&リョウガ&マイ&トウイ。みんな、おめでとう!