桜の花びらが散りゆく頃、長年、空手道に取り組んできた子供達もクラブを卒業してゆく。
長年の取り組みの中で感じたことの大切さは、きっと今後の生活の中でも活きるだろう。
たとえば試合で負けることの経験だって、シッカリ準備することの大切さを知ることにも繋がるだろうし、仲間達への理解ひとつ深まってもゆく。
また、勝つことの経験だって、自分への大きな自信にも繋がるのだろうし、命の関係性の中にある自分の存在を知ること‥それらを体感することからも、本当の意味での感謝の気持ちが芽生えてもゆく。
もちろん人によっても感じられることの割合的な差はあるのだけれど、体感してきたことの事実は、確かに子供達の成長を助けて行くだろう。
卒業する生徒のお母さんが言ってくれた‥
『先生の言葉が、いつも子供の心に響いているんです‥』
思えば数年前、心の勉強会をした時、その子はボクの質問に対し、じつに的確に答えてくれたことを思い出す。
生きること‥生きかた的なものにも繋がる内容だったと記憶しているが、普段からのボクの話をシッカリと聞いてくれていたのだろう、その子は驚くべき応用力をもって質問に答えてくれた。
ボクの中でも、これからも忘れられない場面になるだろうし、彼らの中にもボクは生きるのかも知れない。
たとえば、育ての親という言葉や状況にもあるように、情報の伝達の中にこそ大切な部分があるのなら、ある意味、今後もずっと生徒達は、ボクの子供であるとも言えるのだ。
だから、これからも彼らの中にボクの言葉や想いが残るように、ボクもまた、いつまでも子供達の良き成長を願うだろう。
また、桜の花びらが散りゆく頃に思い出す‥
また、桜の花びらが散りゆく頃に、強く願うだろう‥
彼らの成長を、彼女らの幸せを、
いつも、いつまでも、
強く、
強く願うだろう・・