小学校で教育勅語（その２）

　２月２８日の投稿時には気が付かなかった事があります。それは、開設を目指している小学校の名前が「瑞穂の國記念小學院」であるらしい事。

　政治的に中道やや右寄りで自民党支持の私が見ると、この学校名には３点ほどひっかっかる点があります。

　まずは「瑞穂」。

　日本を表すいわばニックネームで恐らく古語、実った稲穂を意味します。しかし、日本語としての「みずほ」は現在ではごくまれな表現で、多くの人は「みずほ銀行」しか思い浮かばず、「瑞穂」って何なのと思う筈。福島瑞穂さんのお名前でもあります。

　「瑞穂」自体に罪はありませんが、遠くは神話にもつながるものなので、政治的に利用された日本の神話を持ち出されるようで抵抗を感じます。これと教育勅語を合わせて考えれば、偏った思想の人達へのご機嫌取りの目的が濃厚。ついでにみずほ銀行の行名もセンスが古い、銀行コードとの関連でゼロゼロワン銀行なんていかが。

　次に「國」。

　言うまでもなく「国」の旧字。歴史の古い学校の名称には旧字が使われることがあり、慶應義塾の「應」は旧字だし、東京藝術大学の「藝」も「芸」以上に使われていますが、これから認可を得ようとする学校名に旧字を使うのは単なる時代錯誤、頭が古いと言われても致し方ありません。

　３つ目に「小學院」。

　小学校というべきところを「学」を「學」としており、「校」を「院」と言うのもおかしい。上記の「慶應義塾」や「東京藝術大学」などにはそれなりの歴史が有りますが、これから認可を受ける（受けられない？）学校の名称としては用語も文字も相応しくないものと思います。

　なお、調べて見たら「瑞穂小学校」とか学校名の一部に「瑞穂」を含む場合も有るので、区別のために「瑞穂の國小學院」としたとの主張も一応考えられますが、地域が違っていれば混同の恐れは少ないと思います。


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