日々雑感

心に浮かんだこと何でも書いていく。

銷夏漫録6-47

2013年01月29日 | Weblog
銷夏漫録

じいさんが自著「銷夏漫録」の中でいう。
暑い夏をいくら暑い暑いとぼやいてもどうにもならない。ぼやく前に暑さに飛び込んでいくことこそ、夏の暑さを忘れるものだと。なんだか訳のわかったようなわからないようなことを言う。

今は一年中で最も寒い季節だ。中でも1月末から2月中旬にかけては最も寒い時期である。
テレビを見ていると、零下五度の気温の中で裸でかき氷を食べるコンテストが行われた。見物人はぶ厚いオーバーにマフラーを巻いている人もいる 。なんでまたこの寒い時期にかき氷などの食べ食い競争をするのか。
テレビはおもしろがってそういう場面をながしても、見ている方には寒さだけが伝わり、とても見られたものじゃない 。

暑さには暑さの中に飛び込んで行く。寒さには寒さの中に飛び込んで行くという考え方もあろうが、冷暖房で温度調節して暮らしている向きには、そういう根性が欠落している。夏の盛りに暑さに飛び込んで暑さ忘れをするというのは、現代から見ると野蛮である。じいさんは武士だから心身の鍛練にこんな考えでいたのだろうが、一旦文明の利器の恩典によくした僕からするとじいさんの考え方が野蛮にみえる。

改めて文明の利器のありがたさが身にしみてくる。日常は極当然のこととして受け流していることも、時代を考えると如何に恵まれた時代に生きているかがよく分かる。